イプシロンロケットが中止になりましたね・・・
一部にあれは実質上の大陸間弾道弾じゃないのかと言ってる輩も居ただけに、どうも破壊工作の臭いがしますが。
事実、こいつは前回誤配線が見つかるというトラブルに見舞われていますが、2007年にもやはり特亜が脅威と見做しているF2支援戦闘機が物理的に誤配線できない筈のコネクタがあべこべに挿されていたために、離陸した途端姿勢制御装置が誤動作して墜落するという事故が起こってますんで、やっぱり単なる整備不良とは考えにくいんですよね~
・・・ってなわけで今回は久しぶりに航空宇宙分野のお話。
イギリスはかねてよりスカイロンと称する宇宙船を研究しており、なんでもマッハ5まではジェットエンヂンとして動作するロケットエンヂンの開発が軌道に乗りそうだとの事で
「よしッ!これで飛行場から離着陸する宇宙船ができる」
と勇ましい事を吹聴しているらしいです。
この構想のキモとなるのは、ロケットが大量に燃料を積んでて一番重い地上から飛び立つ段階で大気中の酸素を推進剤として使える事で結果的にロケットに積み込む推進剤の重量を削減できるという発想なんですが、私はこのアイディアには個人的にものすごーく疑問を感じるんです。
・・・というのも、人工衛星を軌道に投入するのに最低限必要な速度はマッハ数に直すと25ほどになりますので、マッハ5程度までジェットエンヂンが使えてもその先の大部分はロケットエンヂンを使用して加速せにゃならんというわけで、結局航空機用の滑走路が使えるという事の他にさほど大きなメリットがあるようには思えないのです。
実際、航空機から発射するペガサスロケットというものが既に実用化されていますが、こいつは成層圏からマッハ0.8程度のエネルギーを与えられた状態から出発するにもかかわらず500キログラムの物体を低軌道へ投入するのに20トン程のロケットが必要になるという代物だったりします。
で、スカイロンのシステム効率もこれと似たり寄ったりだと仮定すると、公約の12トンの物体を低軌道へ投入するためには480トン程度は推進剤を積む必要がある気がします。
まあ、スペースシャトルなんかだとこれの倍のペイロードを低軌道へ投入するのに二千トンほどの宇宙船が必要だったので、全くの無意味という話でもないのですが、それでもエンヂンだけ出来たからといって喜ぶのは早計だと思いますね。
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