年明け早々に去年の話をするのもなんですが、こんなニュースがありました。
話を纏めると、イギリスのそれなりにやっているラーメン屋が日本の人気店からレシピの技術供与を受ける条件で・・・まあ、悪役レスラーとしてバラエティ番組に出演したところ、想像以上に悪く描写されてしまったため、Facebookで釈明したところ大騒ぎになったという事です。
このニュースに関して小官は、たまたまキンドルで読んでいたペリーローダンを思い出しました。
第52話仮面のインスペクターのエピソードですが、超能力持ちネズミ=ビーバーのグッキー…あの明らかにお子様向けにぶっ込まれたキャラクターが敵の目を欺くために愚かな動物を装うというミッションを言い付かってぶうたれるシーンで主人公はこう言ってグッキーを嗜めます。
「とんま面をするのがいやなら、ひとつ肝に銘じておくんだな。おろか者を装うことができるのは真に知性の高い存在だけだということを。おろか者はいつももっと利巧に見せようと躍起になるもんだ。本来そういうものなのさ」
ただ、こちらの方二話前のアトランで灼熱の惑星に放り出されて岩陰に隠れて睨み合いの狙撃戦となった時に、
「水は濡れてる水は濡れてる」
と、子供の嫌がらせみたいな歌を歌われてマジギレしてたんですけどね。
ま、西洋では重要なモノは愚者や悪役を装ってでも手に入れるもんだと、そういうもんなんでしょうし、当人同士の間で納得づくなら問題は無いんでしょうが、困るのはマスメディアの企画先行・視聴率最優先で歪んだ情報を与えられる視聴者の方です。
普通にラーメンの技術交流の話でもいい番組になりそうなものなのに、何ゆえこうやって悪意的な誤解を拡大再生産するような手口で安易な人気取りに走ろうとするのか…
2014年11月27日木曜日
批判者の予言に自ら嵌りに行く残念な方の例
いきなりですが、モノレール駅の終点とされる浦西の再開発プランが固まったようです。
画像は琉球新報ネット版の記事より転載
今ライカムのところに作っているアホでかいイオンもそうですが、どうも過剰投資って感がぬぐえないんですよね~。
って言うかこの地図の中にある県道38号の付近、今ガルフスポーツクラブ前田校があった気がするんですが。
中々えげつないぶつけ方しますな。
・・・ただ、嘘を言って革命残渣に媚を売る媚中コウモリ保守が知事になってる以上、肝心のモノレール駅が向こう五年以内に突貫工事で出来上がるような予算をそうそうすんなりと総理に流して貰えるのかという不安材料もあるわけなんですが。
と、いう流れで今回は来る衆院選のネタであります。
公示はまだ来月の話だと言うのにネットには早くもおかしな工作をして叩かれる人が出現しておるようです。
しつこいようだが画像はソースの記事より転載
・・・とりあえず、批判を避けたいという下心から女子供を装って政治的発言をするという発想の卑劣さはひとまず置いておきましょう。
しかしながら、このネタに遭遇した際小官が真っ先に想起したのは過去に読んだとある書物の一部分でした。
適菜 収 著 日本をダメにしたB層の研究 163頁より
====================
一〇〇センチの視点
原口の発言、行動は予測不可能です。
おそらく住んでいる《世界》が違うのでしょう。
それでは原口の目には《世界》はどのように映っているのでしょうか?
~~~~~~~~~~
僕は二七歳で佐賀県議会議員になったときから「一〇〇センチの視点」という活動を続けています。一〇〇センチというのは小学一年生の目のたかさ。
(中略)
教育問題などに関しても、この視点から町づくりに取り組んでいこうというものです。(『原口大臣、ツィッターは世の中を変えますか?』)
~~~~~~~~~~
たしかに原口の視点は小学一年生程度です。
「核の抑止力を私はフィクションだと思っています」と述べる原口はマハトマ・ガンディー(一八六九~一九四八年)が好きだという。
~~~~~~~~~~
レジスタンスとテロリストは紙一重ではないか?石を持って戦車に戦う人たちをどうしてテロリストというのか?
(中略)
しかし、ガンジーの非暴力・不服従の活動を見て、明確な区別があることを理解した。それは暴力の有無である。圧制に暴力で立ち向かえば、圧政に暴力正当化のエネルギーを与えることになることも・・・・・・。(『平和』)
~~~~~~~~~~
レジスタンスとテロリズムを分けるのはもちろん暴力の有無ではありません。ジュネーヴ条約によりレジスタンスには正当性が認められている。原口の政治に関する無知は常軌を逸しています。
「私は法と正義に基づいて執行する、これが文民統制(シビリアン・コントロール)である」
(同右)
もちろん違う。
文民統制とは政治家が軍隊を統制することです。
『ニーチェの警鐘』でも指摘しましたが、原口は国家主義と帝国主義の区別もついていません。
歴史に対する無知、人間に対する無知、そして幼児のような驕りが、原口という政治家をつくりあげているのです。
メディアで「次の総理は?」と訊かれると、原口は必ず「自分」と言います。
胃が痛くなるような冗談です。
原口のような厚顔無恥な人間にはなにを言っても仕方がない。少なくとも原口に投票してきた愚民は早急に悔い改めるべきです。
====================
この書物を書いた適菜 収という方は、自分でもそう言っている通り基本的に独自に編み出したオリジナルの哲学を披露するという芸人じみた知識人ではなく、あくまでも過去の賢人たちが述べた事柄を現代の事例に当てはめて分かりやすく解説すると言う立場を取っています。
しかも、この本は2012年の10月に発行されたもので、当然の事ながら今回の衆院選がある事を予測して書かれたものではありません。
・・・にもかかわらず、まさに彼が批判した通りに、あたかも自らの幼稚さを誇るがごとき振る舞いで現政権に質問状を装った政治工作文書を突きつけるという行為に走ってしまうという残念さ。
何故実行に移す前に下手を打てば逆に自民を利する事になると気づけなかったのか。
更には深く考えもせず之に飛び付き、連鎖自爆してしまう某政党と某マスコミ。
これはもうアレですね、こういう事件を起こしても尚この期に及んで件の政党が議席を伸ばすような事があれば、まことに遺憾ながら日本人のかなりの割合をアンドリュー・フォーク的な何かが占めているという話になるという事ですね。
ただ、そっちの方に話が及ぶと某皇帝は自らの処刑執行書にサインするようなアホに情けをかけるべきではないという趣旨の発言をなさっており、これは今現在台湾や香港で起こっていることを知りながら媚中派を県知事にしてしまった沖縄の人間としては実に耳が痛い話なのですが。
画像は琉球新報ネット版の記事より転載
今ライカムのところに作っているアホでかいイオンもそうですが、どうも過剰投資って感がぬぐえないんですよね~。
って言うかこの地図の中にある県道38号の付近、今ガルフスポーツクラブ前田校があった気がするんですが。
中々えげつないぶつけ方しますな。
・・・ただ、嘘を言って革命残渣に媚を売る媚中コウモリ保守が知事になってる以上、肝心のモノレール駅が向こう五年以内に突貫工事で出来上がるような予算をそうそうすんなりと総理に流して貰えるのかという不安材料もあるわけなんですが。
と、いう流れで今回は来る衆院選のネタであります。
公示はまだ来月の話だと言うのにネットには早くもおかしな工作をして叩かれる人が出現しておるようです。
しつこいようだが画像はソースの記事より転載
・・・とりあえず、批判を避けたいという下心から女子供を装って政治的発言をするという発想の卑劣さはひとまず置いておきましょう。
しかしながら、このネタに遭遇した際小官が真っ先に想起したのは過去に読んだとある書物の一部分でした。
適菜 収 著 日本をダメにしたB層の研究 163頁より
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一〇〇センチの視点
原口の発言、行動は予測不可能です。
おそらく住んでいる《世界》が違うのでしょう。
それでは原口の目には《世界》はどのように映っているのでしょうか?
~~~~~~~~~~
僕は二七歳で佐賀県議会議員になったときから「一〇〇センチの視点」という活動を続けています。一〇〇センチというのは小学一年生の目のたかさ。
(中略)
教育問題などに関しても、この視点から町づくりに取り組んでいこうというものです。(『原口大臣、ツィッターは世の中を変えますか?』)
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たしかに原口の視点は小学一年生程度です。
「核の抑止力を私はフィクションだと思っています」と述べる原口はマハトマ・ガンディー(一八六九~一九四八年)が好きだという。
~~~~~~~~~~
レジスタンスとテロリストは紙一重ではないか?石を持って戦車に戦う人たちをどうしてテロリストというのか?
(中略)
しかし、ガンジーの非暴力・不服従の活動を見て、明確な区別があることを理解した。それは暴力の有無である。圧制に暴力で立ち向かえば、圧政に暴力正当化のエネルギーを与えることになることも・・・・・・。(『平和』)
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レジスタンスとテロリズムを分けるのはもちろん暴力の有無ではありません。ジュネーヴ条約によりレジスタンスには正当性が認められている。原口の政治に関する無知は常軌を逸しています。
「私は法と正義に基づいて執行する、これが文民統制(シビリアン・コントロール)である」
(同右)
もちろん違う。
文民統制とは政治家が軍隊を統制することです。
『ニーチェの警鐘』でも指摘しましたが、原口は国家主義と帝国主義の区別もついていません。
歴史に対する無知、人間に対する無知、そして幼児のような驕りが、原口という政治家をつくりあげているのです。
メディアで「次の総理は?」と訊かれると、原口は必ず「自分」と言います。
胃が痛くなるような冗談です。
原口のような厚顔無恥な人間にはなにを言っても仕方がない。少なくとも原口に投票してきた愚民は早急に悔い改めるべきです。
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この書物を書いた適菜 収という方は、自分でもそう言っている通り基本的に独自に編み出したオリジナルの哲学を披露するという芸人じみた知識人ではなく、あくまでも過去の賢人たちが述べた事柄を現代の事例に当てはめて分かりやすく解説すると言う立場を取っています。
しかも、この本は2012年の10月に発行されたもので、当然の事ながら今回の衆院選がある事を予測して書かれたものではありません。
・・・にもかかわらず、まさに彼が批判した通りに、あたかも自らの幼稚さを誇るがごとき振る舞いで現政権に質問状を装った政治工作文書を突きつけるという行為に走ってしまうという残念さ。
何故実行に移す前に下手を打てば逆に自民を利する事になると気づけなかったのか。
更には深く考えもせず之に飛び付き、連鎖自爆してしまう某政党と某マスコミ。
これはもうアレですね、こういう事件を起こしても尚この期に及んで件の政党が議席を伸ばすような事があれば、まことに遺憾ながら日本人のかなりの割合をアンドリュー・フォーク的な何かが占めているという話になるという事ですね。
ただ、そっちの方に話が及ぶと某皇帝は自らの処刑執行書にサインするようなアホに情けをかけるべきではないという趣旨の発言をなさっており、これは今現在台湾や香港で起こっていることを知りながら媚中派を県知事にしてしまった沖縄の人間としては実に耳が痛い話なのですが。
2014年6月29日日曜日
スパイゴッコ
基地祭も長くなるとなんかマンネリ化してきて
「単に普段食べられないモノを食べに行くだけのイベント」
ってな感じになってしまってよろしくありません。
…というわけで、今回はもう一発ネタを仕込みました。
ズバリこれです。
感のよい方ならもうお気付きになったかもしれませんが、小官は今回
「誰も撮らないであろう基地祭を撮って来よう」
というわけで、こっそり赤外線写真を撮って廻りました。
…まあ、ご本尊のラプたんが居なかったのである意味空振りに終わったわけですが。
これは、やり方自体はまったく簡単なもので、このような赤外線フィルターというモノをカメラに取り付けて写真を撮るだけの話です。
「単に普段食べられないモノを食べに行くだけのイベント」
ってな感じになってしまってよろしくありません。
…というわけで、今回はもう一発ネタを仕込みました。
ズバリこれです。
感のよい方ならもうお気付きになったかもしれませんが、小官は今回
「誰も撮らないであろう基地祭を撮って来よう」
というわけで、こっそり赤外線写真を撮って廻りました。
…まあ、ご本尊のラプたんが居なかったのである意味空振りに終わったわけですが。
これは、やり方自体はまったく簡単なもので、このような赤外線フィルターというモノをカメラに取り付けて写真を撮るだけの話です。
…あ、でもデジカメは機種によってCCDの前面に可視光線は通して赤外線はカットしちゃう、この商品とは完全に正反対のフィルターが付いてるモノもあるんで、ポチる前にテレビのリモコンなんかをデジカメに向けて適当なスイッチを押すのを忘れないでね。
当たりを引いてたらリモコンの先の赤外線発光ダイオードがピンクか赤紫に光るのが液晶画面に映るはずだから。
で、こちらが自衛隊のF-15の可視画像
ほぼ同じアングルから赤外で撮るとこう
…なるほど、さっぱりわからん
よく見りゃ可視画像と比較して赤いものが露骨に白く写ってる事や、やはり熱線を吸収するためか水たまりがよく判る事くらいは判るがそれ以上はさっぱり。
あとは、この手の赤外線写真で一般的に言われる通り、芝生が白くアスファルトが暗く写る事くらいか。
まあ、最初から申し上げてる通りラプたんが来てないので、
「ステルス機の赤外線写真を撮ったら意外な事実が判明した!」
…などという展開は望むべくもないのですが、ただ、だからと言ってラプたんの赤外線写真を撮影したからどうにかなるというモノでも無いと考えられます。
というのも、軍用に使用されるIRSTというのは、波長が3000ナノメートル以下の本格的な赤外線を補足するように作られた本格的なサーモカメラであるのに対して、今回使用したようなデジカメを改造して作られる赤外線カメラはもっと可視光線に近い波長の赤外線を補足するので、同じ赤外線と言ってもまあ殆ど別物なのです。
ちなみに、リモコンなどに利用される赤外線発光ダイオードは一般的に950ナノメートル付近をメインにある程度波長にばらつきのある光を出すとされております。
加えて申し上げれば、この改造は本来可視光線のみを検出するように作られたイメージセンサーがかろうじて微妙に捉えることのできる微妙な赤外線を、可視光線のみカットするフィルターを使用することで撮影するというモノなので、この時期の真っ昼間に撮影してもカメラ自体はナイトビジョンモードで画像は粗いわ手振れに非常に気を使うしという状態での撮影であった事を追記しておきます。
多分同じ事を望遠の夜景に強い超高級なデジイチで、皆がやってる道の駅からやろうとしても、距離が遠すぎるわ望遠のせいで画面のブレにもっと気を使うわで無理とは言いませんが非常に苦労するハメになると思います。
ただし、だからと言って赤外線の名が完全にお飾りかと言うとそんなことは無くて
例えばこのようにケバブ屋の屋台を写すと、看板を照らしている光源が白熱電球であるために可視画像より明るく写る事や、肉眼では暗いオレンジにしか見えないケバブ焼き用のヒーターが近赤外領域でビカビカ光っている様子を写真に収める事ができます。
なので、航空祭のように地上に展示されてる状態ではなく普段の嘉手納基地でラプたんが飛んでいるところをこの方法で捉えれば、イーグルとの比較で排気ガスの熱がどの程度抑えられてるかを見積もる程度の事はできるかもしれません。
…もちろん、非常に苦労するハメになる事は事実ですが。
2014年3月31日月曜日
小保方論文ねつ造疑惑のねつ造疑惑
あんまりボサっとしてると月が変わってしまうので、以前予告した小保方論文の内容よりそれを批判してる輩の方がよっぽど胡散臭い事言ってやがるぜという話をします。
なんかね、あれから時間が経てば経つほど論文自体の内容とは関係ない人格攻撃じみたゲスいネタばかり増えてくるんで、批判する側が何を言ってるのかという事をググるだけでも一苦労なのですが…
今回は任意に選んだこのブログで、不自然な点として触れられている批判内容について、ツッコミを入れたいと思います。
ただし、誤解しないでいただきたいのですが、小官がコレを選んだのは問題のブログの主に何か含むところがあるからではなく、このブログは小保方論文の問題点として巷間で指摘された複数の事案についてある程度よく纏められているので参考資料として有力だと見做したが故に引き合いに出したまでです。
あくまでも、これらのネタ(の中でも特に一部の酷い科学音痴が露見してる件)に関して、ああいうレベルの低い批判をした事に対する責めは、問題のブログとは関係の無いどこぞの誰かさんが負うべきです。
さて、ここで問題点を判り易くするために、少し喩え噺をしましょう。
以下の画像は小官が適当にネットから拾ってきたものです。
加工の準備のために画像のファイル形式を少々弄ったために、解像度とか色々と悲惨なことになってますが、これは某吉野家に並ぶ人の列です。
見ての通り、画のど真ん中で白いチノパンの兄ちゃんが前の人に遠慮して列の間隔を開けているために、繁盛してる割にはなんか寂しい感じを醸し出しています。
これでは少々見苦しいので、この隙間に適当な人物をコピペして客の入り具合を盛ってみましょう。
ただし、そのままの画像を張り付けても普通に見破られるので
"向きを変えて"張り付けてあげます。
"向きを変えて"張り付けてあげます。
どや、この違和感
みんな画像の左側にある入口に向かっている中で、一人だけスマホ持ったタンクトップの兄ちゃんが右側を向いて突っ立ってる事で、向きを変えてコピペだと気付かれないようにした筈が逆に違和感を醸し出して合成画像である事が判り易くなっています。
…そんな下手な事するくらいなら素直に
こうやって向きを変えずに張り付けた方がまだマシですよね。
これでもまだ画像の右端を見ればコピー元の兄ちゃんの存在に気付くレベルですが。
つまり、一般常識として画像をねつ造しようという場合、皆同じ方向を向いている筈のモノに向きを変えた画像を混ぜて張り付けても逆に違和感が増すだけなのです。
と、いう事を踏まえて頂いた上でこちらの画像捏造疑惑について。
この画像はおそらく電気泳動にかけたDNAのバンドを一部切りとってきたモノだと思われます。
理系ではない方のためにかいつまんで説明致しますと、DNAの電気泳動とは要するに生物から取り出して培養した遺伝子を精製した寒天の中に染み込ませ、電圧をかけて移動させる操作の事です。
ご存じの通り、生物の遺伝物質であるDNAは細長い鎖状の分子です。
で、これが寒天の分子のナノサイズの立体的な網目をくぐり抜けて移動しようとする場合、短いDNAは比較的抵抗なく移動できるのに対して、長いDNAは頻繁に寒天の分子に引っかかるために中々移動できません。
この違いを利用してDNAを分子量ごとに分けるのが電気泳動。
…分析したい試料の隣りのコースからあらかじめ分子量の判っている合成したDNAを流してやれば、画像を比較することで資料に含まれているDNAが何百塩基対であるかという事を推定する事もできます。
で、この泳動バンドというモノは皆同じ方向を向くモノなのか、って言うかそもそもこいつには前と後ろがあるのか?
…残念ながらDNAの電気泳動という操作を知っている人間にとっては
"両方ともイエス"が答えなのです。
"両方ともイエス"が答えなのです。
本来的には、以下の画像のように上から下へと泳動させたDNAが塩基対ごとに綺麗な横棒になって分かれてくるのが理想的な状態です。
しかしながら実際の現場ではこうなったり
あるいはこんな具合で
ほとんどの場合はちょうど水中に垂らしたインクのように尾を引いて移動していく様子が観察されます。
…例によってこれらの画像もネットから拾ってきた実験機材のメーカーさんの画像だったり、学生実験で実際にDNAを泳動した画像ですが。
さて、ここで上に尾を引いて下向きに移動していく泳動バンドの中に下へ尾を引く…明らかに下から上へと移動した形跡が見られる一群のバンドが混ざっていたら、一体どういう風に見えますか?
もう判りますね?
DNAの電気泳動という操作を少しでもやった事のある人間なら、論文の資料を画像を切り貼りしてでっち上げようという場合、いくら元の画像が不鮮明だからといって
"画像を切り貼りした不自然さを隠すために泳動バンドの上下を入れ替える"なんて間抜けな偽装を思いつくとは考えにくいのです。
そんな事するくらいなら、向きをそのまんまにして画像の明るさを変えて切り貼りするとか、研究室のパソコンの中に残っている以前の論文でボツにした写真とかを使った方がよっぱどバレにくいってもんです。
…と言うか、他の画像については実際に以前この研究者がやった別の論文の写真を断りなく内部流用した件が指摘されているんですから、もしも意図的な捏造なら泳動バンドの画像についてもいちいち加工せずに没ネタを発掘して来た方がはるかに簡単でバレにくかったのではないでしょうか?
ゆえにこの件に関しては、何かの手違いで実際に過去の論文に使ったデータを内部流用した筈が、泳動バンドの方向が逆さになっていたというような間抜け過ぎるミスがあったというようなケースでも想定しない限り
「そんな馬鹿な言い掛かりを付ける人の頭の中身の方が明らかにおかしい」
これでFAになってしまうケースだと言えます。
次にこちらの泳動バンドを切り貼りしたとされる件
あらかじめ説明しておきますと、この画像はリンパ球からSTAP細胞を作製するのに成功した根拠として提示されたもので、右側のレーン4と5に流したSTAP細胞のDNAにリンパ球の特徴と万能細胞の特徴の両方が現れているというものです。
で、中央のレーン3のリンパ球の泳動バンドが他の映像から切り貼りされたものであるとの指摘を受けて、理研はES細胞を流したレーン1.2をレーン4.5と共に縦方向に伸ばして長さを合わせた上で、両者の間にレーン3を張り付けた事を認めたそうです。
当然の事ながら、このような論文の読者に誤解を与えるような加工はネイチャー誌の規約違反です。
ただ、問題になるのはコレが加工された画像だからといって、即座にSTAP細胞がねつ造であるという証拠には直結しないという点です。
というのも、小保方の研究グループはそもそもDNAの電気泳動装置を自由に使える立場にあるので、最初からありもしないSTAP細胞の証拠をねつ造しようと思えば、普通にレーン1.2にES細胞、レーン3にリンパ球、そしてレーン4と5にはSTAP細胞のモノだと称して両方を混ぜたDNAを入れて流してしまえば、わざわざ指摘されるような画像加工の跡を残さずとも、一枚のゲルの上に同じような泳動バンドを作り出して証拠をねつ造してしまえるのです。
これに併せて、問題の画像が当初はSTAP細胞が体性幹細胞の誤認ではない証拠集めのために撮影されたという背景を考えると、本来は幹細胞とだけ比較してリンパ球由来の遺伝子を持っていることを示そうとした画像について、リンパ球の遺伝子との比較ができない事を指導教官や同僚から指摘されたために、リンパ球の泳動画像をあとから追加したと考える方が自然ではないでしょうか?
…当然の事ながら、ありもしないものを見せようと最初から偽物の画像を作ったのであれば、同じ事をもう一度やればいいだけの話で、こんなバイオ系なら学生にだって捏造できるレベルのトリック映像を作るためにいちいち画像を切り貼りするような二度手間を掛ける必然性は無いと考えられます。
従って、コレは以前から言われている通り、盛ったのは事実としても100%完全にウソだと決めつけるのはさすがに論理の飛躍だよねとしか言わざるを得ないネタです。
で、めんどいんでコレで最後にしますがGFPが発現したとされる画像について、比較対象とされている何の操作も受けていない細胞の画像が画像処理ソフトで信号の強度を上げてやると、赤い細胞らしきものが見えるという話も指摘されています。
ニュートンの記事を読めば判りますが、このGFPというのは緑色の蛍光を発する蛋白質で、実験対象にしたマウスは細胞が多能性を発揮した場合、細胞自体がこのGFPを生産し始めるために紫外線を当てると緑色に光るように遺伝子操作が施されている実験用のマウスです。
要するに、この遺伝子操作を受けたマウスの細胞は普通の状態では光らず、万能細胞に変化した時だけ紫外線を受けて緑色に光るという性質を持っているわけです。
という事は、どういう事か?
蛍光顕微鏡の画像で比較対象に"赤く光る細胞のようなもの"が写っていたからと言って、それが刺激を受けなかった細胞まで万能細胞に変化したという証拠にはなりません。
重ねて申し上げるようですが、GFPは"緑色に光る物質"なのですから。
この件に関して、批判者のサイドは右側のGFPが発現してる写真とは異なり、左側の対照群の写真には全体的に赤い光が写り込んでいる事から、対照群の写真には赤色のフィルターを使って緑の光を消す隠蔽工作が行われていると主張しているようですが…
そもそも蛍光顕微鏡というのは、通常の光源とブラックライトを切り替えることで観察対象の発する蛍光を観察するという機材です。
つまり、小保方サイドが不正な画像をねつ造するために左側の写真を真っ暗にしたいと考えれば、わざわざフィルターなぞ使わず、手っ取り早く通常光源もブラックライトも消した状態で写真を撮ってしまえばいいだけの話なのです。
さらに突っ込んで申し上げましょう。
この件に関しては、問題のブログの筆者自身が(おそらく本人は良かれと思って)捏造疑惑の指摘者よりさらに明度とコントラストを増強した画像を掲載していますが、奇しくもこの画像にきわめて重要な判断材料が現れています。
注目して頂きたいのは、対照群の画像の背景に写り込んでいる赤い光に全体的に砂嵐のようなノイズが入り込んでいるという点です。
あらかじめ他の可能性を潰しておきますと、特徴的なタイル状のパターンが現れていない事から、これはかの有名なブロックノイズというやつではありません。
では、デジタル画像に極端な画像強化を施した結果として量子化ノイズが増幅されたのか?
しかし、同じ処理を施されている筈の右側の画像は
詳しく説明すると量子力学や確率論の初歩に触れる必要があるのですが、要は携帯や旧式のデジカメ等で例えば夜景のような極端に暗い場所の写真を撮った場合にお目にかかる、画面がブツブツと荒れるアレです。
つまり、この種のノイズが発生しているという時点で、左下にある赤っぽい写真を撮った時には、CCDカメラ自体が光の存在は認識できても光の強度は正確に把握できないという極端に光量の少ない状況であったという証拠になりうるわけです。
他方、右側の画像にそれが現れていないという事は、操作を受けた細胞がこれとは対照的にショットノイズが入り込む余地もないほど大きな光量で光っているという事を暗示します。
加えて申し上げますと、いくら十分な光量で光るとはいえ観察する対象は針の先より小さい細胞です。
そうでなくとも、紫外線で照らして可視光線で光っているモノを観察しようという時に、外部から太陽や蛍光灯の光が入り込むと困るので、一般的に蛍光顕微鏡は可能な限り観察の邪魔になるような可視光が存在しない場所で運用するのが望ましいとされます。
ただ、だからと言って本当に可視光が全くない部屋で実験をするわけにもいかないので、実際には
このような暗室と呼ばれる部屋で使用する事になります。
まあ、対象となる物質の種類によって何色の可視光が有害になるかという点は変わってくるのですが、幸いなことにGFPは"緑色の蛍光を発する物質"なので、この暗室で使用されているような写真現像用の薄暗い赤ライトであれば、仮に乱反射によってカメラの中に有害光線が迷い込んでも、GFPが発する緑色の光とは容易に区別できると考えられます。
…ここまで申し上げればもうお分かりですよね、問題の画像に写り込んでいる赤い光の正体が。
無論、何度も申し上げている通り、小官は小保方論文の内容に"全く瑕疵が無い"とまでは言いません。
しかしながら、その論文の問題点として挙げられてる疑惑に以上のような、むしろ批判する側の素養のレベルを疑わさせずにはいられないケースが散見され、更には、結局論文の内容でガチンコ批判できるネタが枯渇したと見え、ゲスい人格攻撃に走り始めた近況を見ると、結局小官のような人間としては
「基礎的な知識も無い人間が正義の守護者を気取っても、自分の知的レベルの限界を露呈するだけですよ?」
としか、申し上げようがないわけです。
2013年12月25日水曜日
ガンダムが人型でなくてもいい理由
重体が報じられていたカラシニコフ氏ですが、このほどめでたく天に召されたようです。
・・・間接的に殺した人の数考えると確実にローゼンバーグあたりと一緒に下の方じゃねーのかとも思いますが。
さて、世間様はクリスマスだったようですが、今年最後の投稿という事で小官は関係なくテクノロジーの話を始めちゃったりします。
某アニメの世界で戦闘用ロボットが手足を持っている理由としてAMBAC機動というものを可能にするためだという話がありますが、この度そういう夢設定をぶち壊しにするようなものがスイスから出てきました。
まあ、この技術自体はリアクションホイールと称して既に人工衛星の姿勢制御などに古くから用いられているものなので、推進剤を使わずに宇宙空間で姿勢を変えるなんて事は、残念ながら別にロボットアームなど使わなくても可能なのです。
更には国際宇宙ステーションなどになるとコントロールモーメントジャイロと称して既にリアクションホイールとはけた違いの角運動量を発生させることのできる装置が搭載されていたりします。
なので、今更野暮な指摘にはなりますが宇宙空間で戦闘ロボットを運用できるような技術水準だと、残念ながら何も付いてない単なる球体状のメカであっても"姿勢を変えるだけ"であればびっくりするほど髙い能力を発揮可能なのです。
従って今後あの種のロボットアニメを作る場合に"単にカッコいい"だけではない技術上の必然性として人型形態を説明するためには、例えば中の人が人間型をしているのでロボットも人間型に作る方が操作を学びやすいとかそういった別の方向での説明が必要になるものと思われます。
・・・間接的に殺した人の数考えると確実にローゼンバーグあたりと一緒に下の方じゃねーのかとも思いますが。
さて、世間様はクリスマスだったようですが、今年最後の投稿という事で小官は関係なくテクノロジーの話を始めちゃったりします。
某アニメの世界で戦闘用ロボットが手足を持っている理由としてAMBAC機動というものを可能にするためだという話がありますが、この度そういう夢設定をぶち壊しにするようなものがスイスから出てきました。
まあ、この技術自体はリアクションホイールと称して既に人工衛星の姿勢制御などに古くから用いられているものなので、推進剤を使わずに宇宙空間で姿勢を変えるなんて事は、残念ながら別にロボットアームなど使わなくても可能なのです。
更には国際宇宙ステーションなどになるとコントロールモーメントジャイロと称して既にリアクションホイールとはけた違いの角運動量を発生させることのできる装置が搭載されていたりします。
なので、今更野暮な指摘にはなりますが宇宙空間で戦闘ロボットを運用できるような技術水準だと、残念ながら何も付いてない単なる球体状のメカであっても"姿勢を変えるだけ"であればびっくりするほど髙い能力を発揮可能なのです。
従って今後あの種のロボットアニメを作る場合に"単にカッコいい"だけではない技術上の必然性として人型形態を説明するためには、例えば中の人が人間型をしているのでロボットも人間型に作る方が操作を学びやすいとかそういった別の方向での説明が必要になるものと思われます。
2013年11月27日水曜日
未来食の正体はオートミール! 繰り返す、未来食の・・・
アイソン彗星が一番明るいと予報されてたこの時期になってもやっぱそうそう肉眼で見えるレベルじゃないんで、これもパンスターズ同様また諦めようかと思っていたところ国際宇宙ステーションから若田飛行士が4Kカメラでの撮影に成功したとの事。
・・・格差だ。
上の世界でそんな事やってる時、下の方じゃ21世紀にあるまじき三周半遅れた覇権主義に走ってるアホーが居たりするわけなんですが、今回はそれとは正反対に卑近な所から建設的な未来を目指してる人のお話。
以前からギガジンで取り上げられてるネタなので知ってる人は知ってる事ですが、アメリカ人の企業家ロブ・ラインハート氏は未来の食品と称してソイレントという粉末を水に溶かして飲めば生きてゆく上で必要十分な量の栄養を摂取できるシェイクのようなプロテインのような代物を開発しております。
・・・兵隊ですら見ようによってはフルコースに見えなくもない食い物とは別の危険な何かを食べてるような国でこれを更に味気ないシェイクに置き換えようという時点で、未来的というよりはなにかこうディストピアめいたものを感じたり、また仮にこのコンセプトに賛同しても一週間分で65ドルは今一つコスパがよろしくないんではないかといった疑問があるわけですが、今回はこのソイレントに関して更にグッとくる話が出てきたのでご紹介いたします。
同じギガジンから今度はソイレントが一体何からできてるのかが公開されたという記事が出ましたが、その内容によるとソイレントの正体はオーツ麦の粉末を主体にデキストリンと玄米由来の蛋白質、キャノーラ油、食物繊維を添加したミックスなんだそうです。
ボディビルダーの人達が愛用するシェイクに似た外観から勝手に大豆とか脱脂粉乳とかもっと蛋白質した材料を想像していた小官としては、なんかやけに炭水化物が多いレシピに思えますが、まあ人間って基本的に穀物を食って動くもんですからね。
参考までに申し上げておくと、この主成分のオーツ麦ってのは燕麦とも呼ばれ、有名どころではクェーカーと称する謎めいた加工食品がその玄妙なる味わいから欧米に於いては子供の天敵という地位を確立しているそうですが、まあつまるところこれはオートミール用の麦なのです。
・・・アレ、じゃ普通に栄養を強化したオートミールを売ればいいんじゃね?
・・・格差だ。
上の世界でそんな事やってる時、下の方じゃ21世紀にあるまじき三周半遅れた覇権主義に走ってるアホーが居たりするわけなんですが、今回はそれとは正反対に卑近な所から建設的な未来を目指してる人のお話。
以前からギガジンで取り上げられてるネタなので知ってる人は知ってる事ですが、アメリカ人の企業家ロブ・ラインハート氏は未来の食品と称してソイレントという粉末を水に溶かして飲めば生きてゆく上で必要十分な量の栄養を摂取できるシェイクのようなプロテインのような代物を開発しております。
・・・兵隊ですら見ようによってはフルコースに見えなくもない食い物とは別の危険な何かを食べてるような国でこれを更に味気ないシェイクに置き換えようという時点で、未来的というよりはなにかこうディストピアめいたものを感じたり、また仮にこのコンセプトに賛同しても一週間分で65ドルは今一つコスパがよろしくないんではないかといった疑問があるわけですが、今回はこのソイレントに関して更にグッとくる話が出てきたのでご紹介いたします。
同じギガジンから今度はソイレントが一体何からできてるのかが公開されたという記事が出ましたが、その内容によるとソイレントの正体はオーツ麦の粉末を主体にデキストリンと玄米由来の蛋白質、キャノーラ油、食物繊維を添加したミックスなんだそうです。
ボディビルダーの人達が愛用するシェイクに似た外観から勝手に大豆とか脱脂粉乳とかもっと蛋白質した材料を想像していた小官としては、なんかやけに炭水化物が多いレシピに思えますが、まあ人間って基本的に穀物を食って動くもんですからね。
参考までに申し上げておくと、この主成分のオーツ麦ってのは燕麦とも呼ばれ、有名どころではクェーカーと称する謎めいた加工食品がその玄妙なる味わいから欧米に於いては子供の天敵という地位を確立しているそうですが、まあつまるところこれはオートミール用の麦なのです。
・・・アレ、じゃ普通に栄養を強化したオートミールを売ればいいんじゃね?
2013年10月16日水曜日
野暮な解説
昨年の春に、長く使うものだからと奮発して買ったノパソが何かの不調でステルスモードのまんまになってしまい、グラフィックボードが動作してません。
だれか直し方教えて・・・
さて、今回は弥栄堂から出た新作動画の話でも致しましょう。
発表自体は昨年のようですが。
誰でもパッと見てすぐ気付く事ですが、今回の作品は同じ世界観を扱った甲鉄博記シリーズの中でもアームズラリーシリーズまでの明るさとはうって変わって何やら陰鬱な感じになっております。
さらに言えばコメント見ながら見ると誰でも気付く通り、この内容は人攫いが子供を食い物に加工して屋台で売っていたという話が謎解きのような形で展開されるという悲惨な代物です。
ただし、この話には以前までの甲鉄博記シリーズの作風なども参考にしつつ丁寧に見ていかないと判りづらい部分がいくつも見受けられますので、今回は主要な部分をいくつか説明しようと思います。
まず、基本的な点としてこのシリーズは何処かの国から供与されたできそこないのロボットそっくりの兵器を旗艦に東京で反乱を起こした共産ゲリラに装甲列車で特攻かます話然り、街中でRPGぶっ放す過激派を戦車で追いかけたところ不法入国者が固まって住んでいる地区に逃げ込まれ、追撃を中止せざるを得なくなった話であるとか、或いは独立して北朝鮮みたいな国になった北海道が飛行船部隊で日本本土へ攻め込んできたところを軽飛行機で殲滅する話などから判る通り、基本的に反共・反特亜というスタンスなので、今回の市内の特定の地区に入り込んだ子供が薬膳肉団子とやらに加工されて食われていましたという話も現実の事件をオマージュしたものであると考えられます。
そして、視聴者にとって一番の取っ掛かりとなるのはおそらく話の終盤で行方不明になったはずの新聞記者が憲兵に語った
「子取りの手傀儡を探して雀色時を追っておりました」
という台詞でありましょう。
字義通りに解釈すれば子取りとは人攫い、手傀儡とは操り人形、そして雀色時とは黄昏時の事を意味します。
そして作中でこの新聞記者が手りゅう弾の転がってきた方向へ走ってまで探していたものと言えば、それは七歳の時に今回の事件現場となる地区で離ればなれになった”ジロチャン”に他なりません。
作中の回想シーンではこの少年は
「夜中に両親が話しているのを聞いた」
「どうせ家で待ってても子取りがやって来る」
「おれは一人でも確かめに行く」
などと言って幼き日の新聞記者を他の数名の子供と一緒にこの地区へ連れて行っています。
さらに、現実のシーンでもこの新聞記者は憲兵が停めるのも聞かず記憶を頼りに子取りの出没する地区を歩き回り、ジロチャンを見つけたと思ったらあっさりピストルを持った赤色ゲリラ
(というかヤクザ)に人質に取られるという様が描写されています。
これだけ言を重ねればもうお分かりかと思いますが、子取りの手傀儡ことジロチャンの正体は他ならぬ人攫いの一味で、知り合った子供に根拠不明のウソを吹き込んで警察や憲兵が容易に手を出せない人攫いの巣におびき寄せることがその仕事であったと考えられます。
あとはこの新聞記者が話の終盤では(おそらく亡霊になっているのだが)不気味な頬紅をさして服装も変わっていることから、あちら側(死者の世界とも解釈できる)に引き込まれて同じ子取りの手傀儡になったといったところでこの話の謎は全部でありましょう。
ま、見ていてあまり気味のいい話ではないですがね。
だれか直し方教えて・・・
さて、今回は弥栄堂から出た新作動画の話でも致しましょう。
発表自体は昨年のようですが。
誰でもパッと見てすぐ気付く事ですが、今回の作品は同じ世界観を扱った甲鉄博記シリーズの中でもアームズラリーシリーズまでの明るさとはうって変わって何やら陰鬱な感じになっております。
さらに言えばコメント見ながら見ると誰でも気付く通り、この内容は人攫いが子供を食い物に加工して屋台で売っていたという話が謎解きのような形で展開されるという悲惨な代物です。
ただし、この話には以前までの甲鉄博記シリーズの作風なども参考にしつつ丁寧に見ていかないと判りづらい部分がいくつも見受けられますので、今回は主要な部分をいくつか説明しようと思います。
まず、基本的な点としてこのシリーズは何処かの国から供与されたできそこないのロボットそっくりの兵器を旗艦に東京で反乱を起こした共産ゲリラに装甲列車で特攻かます話然り、街中でRPGぶっ放す過激派を戦車で追いかけたところ不法入国者が固まって住んでいる地区に逃げ込まれ、追撃を中止せざるを得なくなった話であるとか、或いは独立して北朝鮮みたいな国になった北海道が飛行船部隊で日本本土へ攻め込んできたところを軽飛行機で殲滅する話などから判る通り、基本的に反共・反特亜というスタンスなので、今回の市内の特定の地区に入り込んだ子供が薬膳肉団子とやらに加工されて食われていましたという話も現実の事件をオマージュしたものであると考えられます。
そして、視聴者にとって一番の取っ掛かりとなるのはおそらく話の終盤で行方不明になったはずの新聞記者が憲兵に語った
「子取りの手傀儡を探して雀色時を追っておりました」
という台詞でありましょう。
字義通りに解釈すれば子取りとは人攫い、手傀儡とは操り人形、そして雀色時とは黄昏時の事を意味します。
そして作中でこの新聞記者が手りゅう弾の転がってきた方向へ走ってまで探していたものと言えば、それは七歳の時に今回の事件現場となる地区で離ればなれになった”ジロチャン”に他なりません。
作中の回想シーンではこの少年は
「夜中に両親が話しているのを聞いた」
「どうせ家で待ってても子取りがやって来る」
「おれは一人でも確かめに行く」
などと言って幼き日の新聞記者を他の数名の子供と一緒にこの地区へ連れて行っています。
さらに、現実のシーンでもこの新聞記者は憲兵が停めるのも聞かず記憶を頼りに子取りの出没する地区を歩き回り、ジロチャンを見つけたと思ったらあっさりピストルを持った赤色ゲリラ
(というかヤクザ)に人質に取られるという様が描写されています。
これだけ言を重ねればもうお分かりかと思いますが、子取りの手傀儡ことジロチャンの正体は他ならぬ人攫いの一味で、知り合った子供に根拠不明のウソを吹き込んで警察や憲兵が容易に手を出せない人攫いの巣におびき寄せることがその仕事であったと考えられます。
あとはこの新聞記者が話の終盤では(おそらく亡霊になっているのだが)不気味な頬紅をさして服装も変わっていることから、あちら側(死者の世界とも解釈できる)に引き込まれて同じ子取りの手傀儡になったといったところでこの話の謎は全部でありましょう。
ま、見ていてあまり気味のいい話ではないですがね。
2013年10月2日水曜日
歴史修正主義と呼びたければ呼べ!
来年の消費増税が決まりましたね・・・
アレほど露骨に内需にダメージを与えるものは無いんだから、正味の話オリンピックまでは控えてほしかったんですが、まあ大方IMFあたりが増税しないとゴニョゴニョと圧力を掛けてきたんでしょうよ。
実際にゃ日本政府の方がそのIMFに大量に金を貸してる立場だと聞くんで非常に胡散臭く思うのですが。
さて、小官は某アニメ監督が12月に公開される永遠の0を嘘八百の戦争賛美云々と批判したという話を聞いたので、コンビニに陳列されていたのを入手して一通り目を通してみましたよ。
で、結論を申し上げると殆ど史実や実在の戦争経験者の証言を元に構築された世界観・・・というかあの種の史料のコピペそのものの中に宮部久蔵という架空の戦闘機乗りを放り込んだだけの話を嘘八百とはちょっと酷すぎるんじゃないのかと。
むしろ逆に、「妻が居るので死ねません」と言い続けたのに結局特攻で死ぬ羽目になってしまった戦闘機乗りの話とか、本来は高畑勲あたりが反戦アニメにするレベルだろと。
・・・が、話が佳境に入るあたりで見つけてしまったんですねぇ、この辺があの種のおかしなイデオロギーに凝り固まった人達の検閲対象になったんじゃないのかって箇所を。
以下長文(かさ増しできてラッキー)になりますが抜粋
===================
テーブルに座って注文を終えた時、姉がやって来た、ところが驚いたことに、姉の隣に高山がいた。
「高山さんも、ぜひ武田さんのお話をお聞きしたいというのですが、同席させてもよろしいでしょうか?」
武田はそれには答えず、ぼくの方を見た。
「困るよ、お姉さん。これは個人的な話なんだから。高山さんは関係ない」
姉は困ったような顔をした。しかしいくら姉が頼んでもここは曲げられない。
「まあ、いいでしょう。お座りなさい。」
武田が言った
「恐れ入ります」
高山は丁寧に頭を下げると、テーブルに着いた。そして名刺を武田に渡して自己紹介した。
「新聞記者ですか」
武田は名刺を見て呟くように言った。その顔がちらりと曇った。
「今日は取材ではありません。あくまで個人的なお話に同席させていただくということで、よろしくお願いします。」
高山は深々と頭を下げた。武田は黙って頷いた。
ちょうど飲み物が運ばれてきた。
「話はのちほど、ゆっくりと部屋でしましょう」
武田の言葉に、高山と姉もそれぞれウェイターに飲み物を注文した。
「ただし、電話でも申し上げましたが、私自身のこと、それと特攻のことは話しませんよ。話すのはあくまで宮部久蔵氏の思い出についてです」
武田は紅茶にミルクを注ぎながら言った。
突然、高山が口を開いた。
「なぜ、特攻のことを話されないのですか?」
武田は高山を見た。
「私は武田さんが元特攻隊員であったということに大きな関心を持っています」
「私は特攻隊員ではない。特攻要員だったに過ぎない。特攻隊員とは特攻隊に選ばれた者です」
「僭越ですが、私は武田さんのような方が特攻の体験を語ることは、大変貴重なことと思います」
「特攻の体験は語りたくない。特にあなたには」
「なぜですか?」
高山は大きく息を吐くと、高山の顔を見据えて言った。
「私はあなたの新聞社を信用していないからだ」
高山の表情が強ばった。
「あなたの新聞社は戦後変節して人気を勝ち取った。戦前のすべてを否定して、大衆に迎合した。そして人々から愛国心を奪った」
「戦前の過ちを検証し、戦争と軍隊を否定したのです。そして人々の誤った愛国心を正しました。平和のために」
「軽々しく平和という言葉を持ち出さないで貰いたい」
武田の言葉に、高山は表情を変えた。
しばしの重苦しい沈黙の後、高山は言った
「一つ質問させてください。特攻隊員は特攻要員から選ばれるのですか?」
「そうだ」
「特攻要員は志願ですね?」
「そういう形をとっていた」
「すると、武田さんも志願されたのですね?」
武田はそれには答えず、紅茶のカップを口に運んだ。
「ということは、あなたにも、熱烈な愛国者だった時代があったということですね?」
武田のカップを持つ手が止まった。高山はかまわず続けた
「あなたは戦後立派な企業戦士となられましたが、そんなあなたでさえ、愛国者であった時代があったということが、私には大変興味があります。あの時代は、あなたのような人でさえそうだったように、すべての国民が洗脳されていたのですね」
武田はカップを皿に戻した。スプーンとぶつかって派手な音を立てた。
「私は愛国者だったが、洗脳はされていない。死んでいった仲間たちもそうだ」
「私は特攻隊員が一時的な洗脳を受けていたと思っています。それは彼らのせいではなく、あの時代のせいであり、軍部のせいです。しかし戦後、その洗脳は解けたと思っています。だからこそ、戦後日本は民主主義になり、あれだけの復興を遂げたと思っています」
武田は小さな声で「何と言うことだ」と呟いた。
高山は畳みかけるように言った。
「私は特攻はテロだと思っています。あえて言うなら、特攻隊員は一種のテロリストだったのです。それは彼らの残した遺書を読めばわかります。彼らは国のために命を捨てることを嘆くよりも、むしろ誇りに思っていたのです。国のために尽くし、国のために散ることを。そのには、一種のヒロイズムさえ読み取れました」
「黙れ!」
いきなり武田は怒鳴った。ウェイターが驚いて振り返った。
「わかったようなことを言うな!我々は洗脳などされておらんわ」
「しかし、特攻隊員の遺書を読めば、殉教的精神は明らかだと思いますが」
「馬鹿者!あの遺書が特攻隊員の本心だと思うのか」
武田は怒りで顔をまっかにさせた。周囲の人がこちらを見たが、武田はまったく気にしなかった。
「当時の手紙類の多くは、上官の検閲があった。時には日記や遺書さえもだ。戦争や軍部に批判的な文章は許されなかった。また軍人にあるまじき弱々しい事を書くことも許されなかったのだ。特攻隊員たちは、そんな厳しい制約の中で、行間に思いを込めて書いたのだ。それは読む者が読めば読み取れるものだ。報国だとか忠孝だとかいう言葉にだまされるな。喜んで死ぬと書いてあるからといって、本当に喜んで死んだと思っているのか。それでも新聞記者か。あんたには想像力、いや人間の心というものがあるのか」
武田の声は怒りで震えていた。武田の妻がそっと夫の腕に手を添えた。
高山は挑戦的に身を乗り出して言った
「喜んで死を受け入れる気のない者がわざわざそう書く必要はないでしょう」
「遺族に書く手紙に『死にたくない!辛い!悲しい!』とでも書くのか。それを読んだ両親がどれほど悲しむかわかるか。大事に育てた息子が、そんな苦しい思いをして死んでいったと知った時の悲しみはいかばかりか。死に臨んでせめて両親には、澄み切った心で死んでいった息子の姿を見せたいという思いがわからんのか!」
武田は怒鳴った。
「死にたくないという本音が書かれていなくとも、愛する家族にはその気持ちはわかる。なぜなら、多くの遺書には愛する者に対する限りない思いが綴られているからだ。喜んで死ににいく者に、あれほど愛のこもった手紙を書けるものか」
武田は涙を流した。さきほどからウェイターがじっと見ていた。
「新聞記者だと―。あんたは死にいく者が、乱れる心を押さえに押さえ、残されたわずかな時間に、家族に向けて書いた文章の本当の心の内を読み取れないのか」
涙を流して語る武田に、高山は口元に冷ややかな笑みを浮かべた。
「私は書かれた文章をそのまま受け取ります。文章というものはそいういうものでしょう。出撃の日に、今日は大いなる喜びの日と書いた特攻隊員もいます。また天皇にこの身を捧げる喜びを書いた者もいます、同じような事を書いた隊員たちは大勢います。そんな彼らは心情的には殉教的自爆テロのテロリストと同じです」
「馬鹿者!」
武田は手のひらで机を叩いた。コップが音を立てた。ウェイターが思わず一歩近づいた。先程からずっと周囲の人たちがこちらを見ていた。
「テロリストだと―ふざけるのもいい加減にしろ。自爆テロの奴らは一般市民を殺戮の対象にしたものだ。無辜の民の命を狙ったものだ。ニューヨークの飛行機テロもそうではないのか。答えてみろ」
「そうです。だからテロリストなのです」
「我々が特攻で狙ったのは無辜の民が生活するビルではない。爆撃機や戦闘機を積んだ航空母艦だ。米空母は我が本土を空襲し、一般市民を無差別に銃爆撃した。そんな彼らが無辜の民というのか」
高山は一瞬答えにつまった
「空母は恐ろしい殺戮兵器だった。我々が攻撃したのは、そんな最強の殺戮兵器だ。しかも、特攻隊員たちは性能の劣る航空機に重い爆弾をくくりつけ、少ない護衛戦闘機しかつけて貰えずに出撃したのだ。何倍もの敵戦闘機に攻撃され、それをくぐり抜けた後は凄まじい対空砲火を浴びたのだ。無防備の貿易センタービルに突っ込んだ奴らとは断じて同じではない!」
「しかし、信念のために命を捨てるという一点において、共通項は認められ―」
「黙れ!」
武田は言葉を封じた
「夜郎自大とはこのことだ―。貴様は正義の味方のつもりか。私はあの戦争を引き起こしたのは、新聞社だと思っている。日露戦争が終わって、ポーツマス講和会議が開かれたが、講和条件をめぐって、多くの新聞社が怒りを表明した。こんな条件が呑めるかと、紙面を使って論陣を張った。国民の多くは新聞社に煽られ、全国各地で反政府暴動が起こった。日比谷公会堂が焼き討ちされ、講和条約を結んだ小村寿太郎も国民的な非難を浴びた。反戦を主張したのは徳富蘇峰の国民新聞くらいだった。その国民新聞もまた焼き討ちされた」
高山は「それは」と言いかけたが、武田はかまわず言った。
「私はこの一連の事件こそ日本の分水嶺だと思っている。この事件以降、国民の多くは戦争賛美へと進んでいった。そして起こったのが五・一五事件だ。侵略路線を収縮し、軍縮に向かいつつある時の政府首脳を、軍部の青年将校たちが殺したのだ。これが軍事クーデターでなくて何だ。ところが多くの新聞社は彼らを英雄と称え、彼らの減刑を主張した。新聞社に煽られて、減刑嘆願運動は国民運動となり、裁判所に七万を超える嘆願書が寄せられた。その世論に引きずられるように、首謀者たちには非常に軽い刑が下された。この異常な減刑が後の二・二六事件を引き起こしたと言われている。現代においてもまだ二・二六事件の首謀者たちは『心情において美しく、国を思う心に篤い憂国の士』と捉えられている向きがある。いかに当時の世論の影響が強かったかだ。これ以後、軍部の突出に刃向える者はいなくなった。政治家もジャーナリストもすべてがだ。この後、日本は軍国主義一色となり、これはいけないと気付いた時には、もう何もかもが遅かったのだ。しかし軍部をこのような化け物にしたのは、新聞社であり、それに煽られた国民だったのだ。」
「たしかに戦前においてはジャーナリストの失敗もあります。しかし戦後はそうではありません。狂った愛国心は是正されました」
高山は胸を張って言った。
武田の妻が再び夫の腕をそっと押さえた。武田は妻の方を見て小さく頷いた。それからまるで呟くように言った。
「戦後多くの新聞が、国民に愛国心をすてさせるような論陣を張った。まるで国を愛することは罪であるかのように。一見戦前と逆のことを行っているように見えるが、自らを正義と信じ、愚かな国民に教えてやろうという姿勢はまったく同じだ。その結果はどうだ。今日、この国ほど、自らの国を軽蔑し、近隣諸国におもねる売国奴的な政治家や文化人を生み出した国はない」
そして高山に向かってはっきりした声で言った。
「君の政治思想は問わない。しかし、下らぬイデオロギーの視点から特攻隊を論じることはやめてもらおう。死を決意し、我が身なき後の家族と国を思い、残る者の心を思いやって書いた特攻隊員たちの遺書の行間も読み取れない男をジャーナリストとは呼べない」
武田の言葉に、高山は傲然と身を反らせた。そして腕を組んで言った。
「いかに表面を糊塗しようと、特攻隊員の多くはテロリストです」
武田はじっと高山を見つめた。そして静かに言った。
「貴様のような男を口舌の徒というのだ。帰ってくれたまえ」
「わかりました、失礼します」
高山は憮然とした顔で立ち上がった。姉は一瞬迷った表情を見せたが、すぐにそのあとを追った。
「君は帰らないのか?」
武田は一人残ったぼくに聞いた。
「ぼくの祖父は特攻隊で死にました」
「そうだったな。宮部さんのお孫さんだったな」
「ぼくは祖父の最後を知りません。我が家には祖父の遺書も残っていません。ですが、今、武田さんのお話を伺って、祖父の苦しみが幾分か理解出来たような気がします」
====================
以上、長々と引用しましたが、本文ではこの後もしばらくマスコミの変節のせいで軍神から狂信者へと運命を翻弄された人々の話や軍内部での立場の弱い者から半ば詰め腹を切らせるような形で死地へと追いやっておきながら戦後はのうのうと生き延びた旧軍高官に対する恨み言が綴られたのち、この話のもう一人の主人公であるところの宮部久蔵一飛曹の運命を決定付けることになる事件の回想へとつながります。
まあ、このあたりの部分をごっそり削ってしまわない限りはあのテの人達はこの話を右翼だなんだと言って批判するでしょうね。
だって自分たちの先輩の罪過が名指しで批判されているんですから。
・・・もっとも、小官の私見を述べれば、マスコミが過ちではなく故意に日本を負ける戦争へと誘導した実例としてあまりにも有名な尾崎・ゾルゲ事件に触れなかったり、件の狂った軍国主義者たちは単なる暴力革命論者の利己主義者だったので口先では忠君愛国と唱えながら実際には昭和天皇を弑逆しかねなかった、というかむしろ事実、玉音盤を奪おうと皇居を襲撃したといったその筋では有名な話に触れないだけまだまだ手心親心だろうに、いったい何時まで自分の過去から目を背け続けてカマトトこいてやがるんだこいつらわと思うのですけどね。
アレほど露骨に内需にダメージを与えるものは無いんだから、正味の話オリンピックまでは控えてほしかったんですが、まあ大方IMFあたりが増税しないとゴニョゴニョと圧力を掛けてきたんでしょうよ。
実際にゃ日本政府の方がそのIMFに大量に金を貸してる立場だと聞くんで非常に胡散臭く思うのですが。
さて、小官は某アニメ監督が12月に公開される永遠の0を嘘八百の戦争賛美云々と批判したという話を聞いたので、コンビニに陳列されていたのを入手して一通り目を通してみましたよ。
で、結論を申し上げると殆ど史実や実在の戦争経験者の証言を元に構築された世界観・・・というかあの種の史料のコピペそのものの中に宮部久蔵という架空の戦闘機乗りを放り込んだだけの話を嘘八百とはちょっと酷すぎるんじゃないのかと。
むしろ逆に、「妻が居るので死ねません」と言い続けたのに結局特攻で死ぬ羽目になってしまった戦闘機乗りの話とか、本来は高畑勲あたりが反戦アニメにするレベルだろと。
・・・が、話が佳境に入るあたりで見つけてしまったんですねぇ、この辺があの種のおかしなイデオロギーに凝り固まった人達の検閲対象になったんじゃないのかって箇所を。
以下長文(かさ増しできてラッキー)になりますが抜粋
===================
テーブルに座って注文を終えた時、姉がやって来た、ところが驚いたことに、姉の隣に高山がいた。
「高山さんも、ぜひ武田さんのお話をお聞きしたいというのですが、同席させてもよろしいでしょうか?」
武田はそれには答えず、ぼくの方を見た。
「困るよ、お姉さん。これは個人的な話なんだから。高山さんは関係ない」
姉は困ったような顔をした。しかしいくら姉が頼んでもここは曲げられない。
「まあ、いいでしょう。お座りなさい。」
武田が言った
「恐れ入ります」
高山は丁寧に頭を下げると、テーブルに着いた。そして名刺を武田に渡して自己紹介した。
「新聞記者ですか」
武田は名刺を見て呟くように言った。その顔がちらりと曇った。
「今日は取材ではありません。あくまで個人的なお話に同席させていただくということで、よろしくお願いします。」
高山は深々と頭を下げた。武田は黙って頷いた。
ちょうど飲み物が運ばれてきた。
「話はのちほど、ゆっくりと部屋でしましょう」
武田の言葉に、高山と姉もそれぞれウェイターに飲み物を注文した。
「ただし、電話でも申し上げましたが、私自身のこと、それと特攻のことは話しませんよ。話すのはあくまで宮部久蔵氏の思い出についてです」
武田は紅茶にミルクを注ぎながら言った。
突然、高山が口を開いた。
「なぜ、特攻のことを話されないのですか?」
武田は高山を見た。
「私は武田さんが元特攻隊員であったということに大きな関心を持っています」
「私は特攻隊員ではない。特攻要員だったに過ぎない。特攻隊員とは特攻隊に選ばれた者です」
「僭越ですが、私は武田さんのような方が特攻の体験を語ることは、大変貴重なことと思います」
「特攻の体験は語りたくない。特にあなたには」
「なぜですか?」
高山は大きく息を吐くと、高山の顔を見据えて言った。
「私はあなたの新聞社を信用していないからだ」
高山の表情が強ばった。
「あなたの新聞社は戦後変節して人気を勝ち取った。戦前のすべてを否定して、大衆に迎合した。そして人々から愛国心を奪った」
「戦前の過ちを検証し、戦争と軍隊を否定したのです。そして人々の誤った愛国心を正しました。平和のために」
「軽々しく平和という言葉を持ち出さないで貰いたい」
武田の言葉に、高山は表情を変えた。
しばしの重苦しい沈黙の後、高山は言った
「一つ質問させてください。特攻隊員は特攻要員から選ばれるのですか?」
「そうだ」
「特攻要員は志願ですね?」
「そういう形をとっていた」
「すると、武田さんも志願されたのですね?」
武田はそれには答えず、紅茶のカップを口に運んだ。
「ということは、あなたにも、熱烈な愛国者だった時代があったということですね?」
武田のカップを持つ手が止まった。高山はかまわず続けた
「あなたは戦後立派な企業戦士となられましたが、そんなあなたでさえ、愛国者であった時代があったということが、私には大変興味があります。あの時代は、あなたのような人でさえそうだったように、すべての国民が洗脳されていたのですね」
武田はカップを皿に戻した。スプーンとぶつかって派手な音を立てた。
「私は愛国者だったが、洗脳はされていない。死んでいった仲間たちもそうだ」
「私は特攻隊員が一時的な洗脳を受けていたと思っています。それは彼らのせいではなく、あの時代のせいであり、軍部のせいです。しかし戦後、その洗脳は解けたと思っています。だからこそ、戦後日本は民主主義になり、あれだけの復興を遂げたと思っています」
武田は小さな声で「何と言うことだ」と呟いた。
高山は畳みかけるように言った。
「私は特攻はテロだと思っています。あえて言うなら、特攻隊員は一種のテロリストだったのです。それは彼らの残した遺書を読めばわかります。彼らは国のために命を捨てることを嘆くよりも、むしろ誇りに思っていたのです。国のために尽くし、国のために散ることを。そのには、一種のヒロイズムさえ読み取れました」
「黙れ!」
いきなり武田は怒鳴った。ウェイターが驚いて振り返った。
「わかったようなことを言うな!我々は洗脳などされておらんわ」
「しかし、特攻隊員の遺書を読めば、殉教的精神は明らかだと思いますが」
「馬鹿者!あの遺書が特攻隊員の本心だと思うのか」
武田は怒りで顔をまっかにさせた。周囲の人がこちらを見たが、武田はまったく気にしなかった。
「当時の手紙類の多くは、上官の検閲があった。時には日記や遺書さえもだ。戦争や軍部に批判的な文章は許されなかった。また軍人にあるまじき弱々しい事を書くことも許されなかったのだ。特攻隊員たちは、そんな厳しい制約の中で、行間に思いを込めて書いたのだ。それは読む者が読めば読み取れるものだ。報国だとか忠孝だとかいう言葉にだまされるな。喜んで死ぬと書いてあるからといって、本当に喜んで死んだと思っているのか。それでも新聞記者か。あんたには想像力、いや人間の心というものがあるのか」
武田の声は怒りで震えていた。武田の妻がそっと夫の腕に手を添えた。
高山は挑戦的に身を乗り出して言った
「喜んで死を受け入れる気のない者がわざわざそう書く必要はないでしょう」
「遺族に書く手紙に『死にたくない!辛い!悲しい!』とでも書くのか。それを読んだ両親がどれほど悲しむかわかるか。大事に育てた息子が、そんな苦しい思いをして死んでいったと知った時の悲しみはいかばかりか。死に臨んでせめて両親には、澄み切った心で死んでいった息子の姿を見せたいという思いがわからんのか!」
武田は怒鳴った。
「死にたくないという本音が書かれていなくとも、愛する家族にはその気持ちはわかる。なぜなら、多くの遺書には愛する者に対する限りない思いが綴られているからだ。喜んで死ににいく者に、あれほど愛のこもった手紙を書けるものか」
武田は涙を流した。さきほどからウェイターがじっと見ていた。
「新聞記者だと―。あんたは死にいく者が、乱れる心を押さえに押さえ、残されたわずかな時間に、家族に向けて書いた文章の本当の心の内を読み取れないのか」
涙を流して語る武田に、高山は口元に冷ややかな笑みを浮かべた。
「私は書かれた文章をそのまま受け取ります。文章というものはそいういうものでしょう。出撃の日に、今日は大いなる喜びの日と書いた特攻隊員もいます。また天皇にこの身を捧げる喜びを書いた者もいます、同じような事を書いた隊員たちは大勢います。そんな彼らは心情的には殉教的自爆テロのテロリストと同じです」
「馬鹿者!」
武田は手のひらで机を叩いた。コップが音を立てた。ウェイターが思わず一歩近づいた。先程からずっと周囲の人たちがこちらを見ていた。
「テロリストだと―ふざけるのもいい加減にしろ。自爆テロの奴らは一般市民を殺戮の対象にしたものだ。無辜の民の命を狙ったものだ。ニューヨークの飛行機テロもそうではないのか。答えてみろ」
「そうです。だからテロリストなのです」
「我々が特攻で狙ったのは無辜の民が生活するビルではない。爆撃機や戦闘機を積んだ航空母艦だ。米空母は我が本土を空襲し、一般市民を無差別に銃爆撃した。そんな彼らが無辜の民というのか」
高山は一瞬答えにつまった
「空母は恐ろしい殺戮兵器だった。我々が攻撃したのは、そんな最強の殺戮兵器だ。しかも、特攻隊員たちは性能の劣る航空機に重い爆弾をくくりつけ、少ない護衛戦闘機しかつけて貰えずに出撃したのだ。何倍もの敵戦闘機に攻撃され、それをくぐり抜けた後は凄まじい対空砲火を浴びたのだ。無防備の貿易センタービルに突っ込んだ奴らとは断じて同じではない!」
「しかし、信念のために命を捨てるという一点において、共通項は認められ―」
「黙れ!」
武田は言葉を封じた
「夜郎自大とはこのことだ―。貴様は正義の味方のつもりか。私はあの戦争を引き起こしたのは、新聞社だと思っている。日露戦争が終わって、ポーツマス講和会議が開かれたが、講和条件をめぐって、多くの新聞社が怒りを表明した。こんな条件が呑めるかと、紙面を使って論陣を張った。国民の多くは新聞社に煽られ、全国各地で反政府暴動が起こった。日比谷公会堂が焼き討ちされ、講和条約を結んだ小村寿太郎も国民的な非難を浴びた。反戦を主張したのは徳富蘇峰の国民新聞くらいだった。その国民新聞もまた焼き討ちされた」
高山は「それは」と言いかけたが、武田はかまわず言った。
「私はこの一連の事件こそ日本の分水嶺だと思っている。この事件以降、国民の多くは戦争賛美へと進んでいった。そして起こったのが五・一五事件だ。侵略路線を収縮し、軍縮に向かいつつある時の政府首脳を、軍部の青年将校たちが殺したのだ。これが軍事クーデターでなくて何だ。ところが多くの新聞社は彼らを英雄と称え、彼らの減刑を主張した。新聞社に煽られて、減刑嘆願運動は国民運動となり、裁判所に七万を超える嘆願書が寄せられた。その世論に引きずられるように、首謀者たちには非常に軽い刑が下された。この異常な減刑が後の二・二六事件を引き起こしたと言われている。現代においてもまだ二・二六事件の首謀者たちは『心情において美しく、国を思う心に篤い憂国の士』と捉えられている向きがある。いかに当時の世論の影響が強かったかだ。これ以後、軍部の突出に刃向える者はいなくなった。政治家もジャーナリストもすべてがだ。この後、日本は軍国主義一色となり、これはいけないと気付いた時には、もう何もかもが遅かったのだ。しかし軍部をこのような化け物にしたのは、新聞社であり、それに煽られた国民だったのだ。」
「たしかに戦前においてはジャーナリストの失敗もあります。しかし戦後はそうではありません。狂った愛国心は是正されました」
高山は胸を張って言った。
武田の妻が再び夫の腕をそっと押さえた。武田は妻の方を見て小さく頷いた。それからまるで呟くように言った。
「戦後多くの新聞が、国民に愛国心をすてさせるような論陣を張った。まるで国を愛することは罪であるかのように。一見戦前と逆のことを行っているように見えるが、自らを正義と信じ、愚かな国民に教えてやろうという姿勢はまったく同じだ。その結果はどうだ。今日、この国ほど、自らの国を軽蔑し、近隣諸国におもねる売国奴的な政治家や文化人を生み出した国はない」
そして高山に向かってはっきりした声で言った。
「君の政治思想は問わない。しかし、下らぬイデオロギーの視点から特攻隊を論じることはやめてもらおう。死を決意し、我が身なき後の家族と国を思い、残る者の心を思いやって書いた特攻隊員たちの遺書の行間も読み取れない男をジャーナリストとは呼べない」
武田の言葉に、高山は傲然と身を反らせた。そして腕を組んで言った。
「いかに表面を糊塗しようと、特攻隊員の多くはテロリストです」
武田はじっと高山を見つめた。そして静かに言った。
「貴様のような男を口舌の徒というのだ。帰ってくれたまえ」
「わかりました、失礼します」
高山は憮然とした顔で立ち上がった。姉は一瞬迷った表情を見せたが、すぐにそのあとを追った。
「君は帰らないのか?」
武田は一人残ったぼくに聞いた。
「ぼくの祖父は特攻隊で死にました」
「そうだったな。宮部さんのお孫さんだったな」
「ぼくは祖父の最後を知りません。我が家には祖父の遺書も残っていません。ですが、今、武田さんのお話を伺って、祖父の苦しみが幾分か理解出来たような気がします」
====================
以上、長々と引用しましたが、本文ではこの後もしばらくマスコミの変節のせいで軍神から狂信者へと運命を翻弄された人々の話や軍内部での立場の弱い者から半ば詰め腹を切らせるような形で死地へと追いやっておきながら戦後はのうのうと生き延びた旧軍高官に対する恨み言が綴られたのち、この話のもう一人の主人公であるところの宮部久蔵一飛曹の運命を決定付けることになる事件の回想へとつながります。
まあ、このあたりの部分をごっそり削ってしまわない限りはあのテの人達はこの話を右翼だなんだと言って批判するでしょうね。
だって自分たちの先輩の罪過が名指しで批判されているんですから。
・・・もっとも、小官の私見を述べれば、マスコミが過ちではなく故意に日本を負ける戦争へと誘導した実例としてあまりにも有名な尾崎・ゾルゲ事件に触れなかったり、件の狂った軍国主義者たちは単なる暴力革命論者の利己主義者だったので口先では忠君愛国と唱えながら実際には昭和天皇を弑逆しかねなかった、というかむしろ事実、玉音盤を奪おうと皇居を襲撃したといったその筋では有名な話に触れないだけまだまだ手心親心だろうに、いったい何時まで自分の過去から目を背け続けてカマトトこいてやがるんだこいつらわと思うのですけどね。
2013年9月18日水曜日
けっこう昔からあった発想
イプシロンは無事に上がったようですね・・・
なにはともあれ糸川博士の東大ロケットの系譜が復活したのは喜ばしい限りです。
しかしながら、今回は宇宙なんかとは全く関係のない冗談の話。
小官は一時期アンサイクロペディアに入り浸って喜んでおりましたが、これがなんか矢鱈に重いので、残念なことに最近は敬遠しております。
が、古くからあったんですねぇ似たようなテイストの番組が。
当然あんなふざけた代物を日中には放映できないので深夜番組ですがバブルも弾けつつあった1990年代、現代社会の様々な事柄を歴史上の出来事と強引にこじつけて紹介するその番組は名をカノッサの屈辱と言ったようです。
自動車三国志であるとか、歯磨き文明といった動画がネットにアップされており、これがなかなか下らなくて笑えます。
これがアンサイクロペディアの十五年前の話ですから、人間ってけっこう進歩しないものなんですねぇ。
なにはともあれ糸川博士の東大ロケットの系譜が復活したのは喜ばしい限りです。
しかしながら、今回は宇宙なんかとは全く関係のない冗談の話。
小官は一時期アンサイクロペディアに入り浸って喜んでおりましたが、これがなんか矢鱈に重いので、残念なことに最近は敬遠しております。
が、古くからあったんですねぇ似たようなテイストの番組が。
当然あんなふざけた代物を日中には放映できないので深夜番組ですがバブルも弾けつつあった1990年代、現代社会の様々な事柄を歴史上の出来事と強引にこじつけて紹介するその番組は名をカノッサの屈辱と言ったようです。
自動車三国志であるとか、歯磨き文明といった動画がネットにアップされており、これがなかなか下らなくて笑えます。
これがアンサイクロペディアの十五年前の話ですから、人間ってけっこう進歩しないものなんですねぇ。
2013年9月11日水曜日
グレアムカーンという人物について
ロシヤの提案のお蔭で、ハト派の大統領が爆弾を落としに行くという今世紀指折りのブラックジョークはどうやら回避されつつあるようです。
アメリカがここまでアレな国になったのはまあ十二年前の今日暴力革命論者のアフォが自爆テロをやった事が一つの契機になっていると思いますが、今回はそれの関連でグレアムカーンという人物についての話でお茶を濁したいと思います。
こういう番組の司会者の人ではなく、彼をモデルにした漫画の登場人物の方の話です。
小官はかねてよりネットで2004年に大使閣下の料理人という漫画にグラハムカーをモデルにした人物が出ていたという情報を得てこれが収録されている単行本を探していたんですが、これはアメリカ編での話で民主党の大統領候補にアメリカが戦争した国の食材で作った料理ばっかり出しちゃったという話の直後のエピソードです。
話の内容について核心の部分は講談社に怒られかねないので触れませんが、大統領候補の娘が例のテロで子供時代に料理を教えてくれたベビーシッターを亡くして精神の安定を失っており、主人公は彼女を救おうとそのベビーシッターにテレビで料理を教えたグレアムカーンを探してブルックリンへ訪ねて行ったが、困った事にこの男もツインタワーに出そうとしていた多国籍料理のレストランをファンもろとも失って失意の中飲んだくれていた。
さて、この二人を同時に立ち直らせるには・・・というのがこの漫画の内容でありましたが、まあちょっと話を盛り過ぎですよね。
とは言ってもグレアムのモデルになったグラハム氏も中々に波乱万丈な人生を送っており、問題の番組に出演してる最中奥さんもろとも交通事故で重傷を負って番組が打ち切りになったり、必死にリハビリして復帰しようとしたら今度は溶かしバター中毒で奥さんが倒れ、ならば今度はと低カロリーで美味しくという方針へ転換したりと、ウィキで調べてみただけでもこれは番組のおちゃらけた様子からは想像できないほど不屈の人物であるようです。
アメリカがここまでアレな国になったのはまあ十二年前の今日暴力革命論者のアフォが自爆テロをやった事が一つの契機になっていると思いますが、今回はそれの関連でグレアムカーンという人物についての話でお茶を濁したいと思います。
こういう番組の司会者の人ではなく、彼をモデルにした漫画の登場人物の方の話です。
小官はかねてよりネットで2004年に大使閣下の料理人という漫画にグラハムカーをモデルにした人物が出ていたという情報を得てこれが収録されている単行本を探していたんですが、これはアメリカ編での話で民主党の大統領候補にアメリカが戦争した国の食材で作った料理ばっかり出しちゃったという話の直後のエピソードです。
話の内容について核心の部分は講談社に怒られかねないので触れませんが、大統領候補の娘が例のテロで子供時代に料理を教えてくれたベビーシッターを亡くして精神の安定を失っており、主人公は彼女を救おうとそのベビーシッターにテレビで料理を教えたグレアムカーンを探してブルックリンへ訪ねて行ったが、困った事にこの男もツインタワーに出そうとしていた多国籍料理のレストランをファンもろとも失って失意の中飲んだくれていた。
さて、この二人を同時に立ち直らせるには・・・というのがこの漫画の内容でありましたが、まあちょっと話を盛り過ぎですよね。
とは言ってもグレアムのモデルになったグラハム氏も中々に波乱万丈な人生を送っており、問題の番組に出演してる最中奥さんもろとも交通事故で重傷を負って番組が打ち切りになったり、必死にリハビリして復帰しようとしたら今度は溶かしバター中毒で奥さんが倒れ、ならば今度はと低カロリーで美味しくという方針へ転換したりと、ウィキで調べてみただけでもこれは番組のおちゃらけた様子からは想像できないほど不屈の人物であるようです。
2013年8月21日水曜日
2013年8月14日水曜日
逃走する男、そしてそれを庇う輩
3.11に関して、あれは官邸が現場に過剰介入したために混乱が広がって自体の悪化を招いたのではないか?
・・・という話が今更のように出てきて、「じゃあ当時の総理に話を聞こう」となったら、本人は全力で拒否という展開になっておるようですね。
まあ、自称理系で原子力に詳しい人が密閉容器の圧を抜かなければ破裂することも知らず、原子力災害が発生したらまず最初にやるべきことは民間人の避難ないしはヨウ素剤の配布という常識も弁えてなかったという時点で
「日本人を被ばくさせるためにわざと原子炉を爆発させた」
・・・と言われちゃっても仕方のないことだと思いますがね。
言い過ぎだと思いますか?
でもこの国じゃ政治家が正論を言ってもマスコミが極端なトリミングの末言葉尻をとらえて騒ぎ立てるという事が言論の自由という事で横行してるんですから、行動も言動も何処をトリミングしても金太郎飴の如く活動家系暴力団のクズである証左しか出てこない人はテロリスト認定受けても文句は言えんでしょう?
まあ、逆に言えばそれをやらないというある種の公平さがマスコミの正体を何よりも雄弁に物語ってると思いますがね、私は。
・・・という話が今更のように出てきて、「じゃあ当時の総理に話を聞こう」となったら、本人は全力で拒否という展開になっておるようですね。
まあ、自称理系で原子力に詳しい人が密閉容器の圧を抜かなければ破裂することも知らず、原子力災害が発生したらまず最初にやるべきことは民間人の避難ないしはヨウ素剤の配布という常識も弁えてなかったという時点で
「日本人を被ばくさせるためにわざと原子炉を爆発させた」
・・・と言われちゃっても仕方のないことだと思いますがね。
言い過ぎだと思いますか?
でもこの国じゃ政治家が正論を言ってもマスコミが極端なトリミングの末言葉尻をとらえて騒ぎ立てるという事が言論の自由という事で横行してるんですから、行動も言動も何処をトリミングしても金太郎飴の如く活動家系暴力団のクズである証左しか出てこない人はテロリスト認定受けても文句は言えんでしょう?
まあ、逆に言えばそれをやらないというある種の公平さがマスコミの正体を何よりも雄弁に物語ってると思いますがね、私は。
2013年8月7日水曜日
平和の定義って何?
キャンプハンセンでヘリが落ちて騒ぎになってますね。
ただ、この辺の詳細は狼魔人日記の記事に詳しいですが、今回落ちたのはトモダチ作戦で活躍したのと同じタイプのヘリで、更に言えばやらない善よりやる偽善で大勢の被災者を救ったあの一件を売名行為と断定するようなところの記事であるという時点でまあ怪しさ大爆発ってなもんなんですけどね。
でもって、そうやって沖縄だけで騒いでる間に本土じゃ過去最大級のヘリ空母が就航したとの事で、まーた例の国と、その真っ赤な子分がギャアギャア騒いでおります。
しかしながら、このいずも型は甲板が広くなりヘリの搭載機数が増えた一方で兵器類はCIWSとRAM程度しか積んでおらず、ひゅうが型のようにVLSからシースパローやアスロックをドッカンドッカン撃ちまくるというわけにはいきません。
まあ、つまりこいつは基本的にはトモダチ作戦同様至って平和的な支援任務のための海上基地としての運用が前提で、どうしても紛争地帯へ出ていかなければならないという場合には、イージス艦を護衛に付けなければならないわけです。
…ぶっちゃけこういうレベルの水上艦艇を指さして必要以上に大声でギャアギャア騒いでる連中は一体如何なる意味の平和を望んでるのだろうかって話ですよね。
或いは連中の保有する空母とやらの戦闘力がその程度のレベルなのかも知れませんが。
ただ、この辺の詳細は狼魔人日記の記事に詳しいですが、今回落ちたのはトモダチ作戦で活躍したのと同じタイプのヘリで、更に言えばやらない善よりやる偽善で大勢の被災者を救ったあの一件を売名行為と断定するようなところの記事であるという時点でまあ怪しさ大爆発ってなもんなんですけどね。
でもって、そうやって沖縄だけで騒いでる間に本土じゃ過去最大級のヘリ空母が就航したとの事で、まーた例の国と、その真っ赤な子分がギャアギャア騒いでおります。
しかしながら、このいずも型は甲板が広くなりヘリの搭載機数が増えた一方で兵器類はCIWSとRAM程度しか積んでおらず、ひゅうが型のようにVLSからシースパローやアスロックをドッカンドッカン撃ちまくるというわけにはいきません。
まあ、つまりこいつは基本的にはトモダチ作戦同様至って平和的な支援任務のための海上基地としての運用が前提で、どうしても紛争地帯へ出ていかなければならないという場合には、イージス艦を護衛に付けなければならないわけです。
…ぶっちゃけこういうレベルの水上艦艇を指さして必要以上に大声でギャアギャア騒いでる連中は一体如何なる意味の平和を望んでるのだろうかって話ですよね。
或いは連中の保有する空母とやらの戦闘力がその程度のレベルなのかも知れませんが。
2013年7月24日水曜日
風立ちぬを観てきました
今週は選挙でよりにもよって前回有権者を愚弄するような発言をしたあの山本太郎が当選したり色々と申したいこともあるのですが、宮崎駿監督の新作について話します。
八月号の文芸春秋の対談記事で
====================
彼を描かないと、この国のおかしさが描けないと思ったんです。僕は、ある時まで「戦前」という時代を想像できませんでした。目の前は焼け野原だらけで、あれだけの人が死んだ。南方や中国では悲惨なことをいっぱい起こしたことを知ると、あまりにもこの国が屈辱的に感じられ、戦前の日本は”灰色の世界”としか思えなかった。そんな中で、人はどうやって生きたのか。自分の父親はいい時代だったと言っていました。どうもうまく噛み合わなかったんです。それと、ヒコーキ好きや、架空戦記もののマニアの手から零戦をとりもどしたかったんです。
====================
・・・ぬぁ~んてのたもうているものですから、ほうほう自分もヒコーキマニアの架空戦記作家のくせにいい加減引き際を誤った自然崇拝無政府主義者の爺さんが今度は昭和モダンの時代をどう歪曲してくれたのかなと思い、更にこれがまた戦前には飛行機一つ作れなかった連中がジブリは戦争を美化している!と喚き散らしてる話を聞いては板挟みご苦労様ですと、否応なく映画の内容についての期待が膨らんでいったわけです。
で、実際に見てきた感想を申し上げると
「ヤマなし、オチなし、意味なし」
いやな、本当に堀越技師をモデルとした架空の技術者の人生を妄想を織り交ぜて散文的に描いてるだけで、物語としての起承転結ってもんが無い。
こりゃ金取って映画館で見せるモノじゃなくて某弥栄堂みたいに仲間内でコッソリ作ってニコニコやようつべに上げて楽しむべきものだろ、事実同人誌そのものなんだから。
あたしゃネット右翼だけど自虐史観だ戦争美化だ云々以前にまずそこんところの映像作品としての構成が気になったね。
あと、もう一つ言えば夢の世界がどうとか言って堀越技師を勝手にカプロニ伯爵の弟子にしちゃった件。
この伯爵がやってきたお仕事というのは映画にも出てきた主翼が九つある飛行艇に限らず筒状の胴体にプロペラを埋め込んだ実験機など英国面に肩までどっぷり浸かったシロモノで、これはたしかにやけに仰々しいゴテゴテしたメカを好む宮崎監督の趣味ではあるかもしれませんが、どちらかと言えばむしろグラマン臭がするほど実直で野暮ったい七試艦戦でデビューし、それが散々な結果に終わった結果軽量化と流線型の鬼と化していった堀越技師の流儀とははっきり言ってベクトルが正反対です。
・・・それを美しいというテーゼで強引に纏め上げて片づけちゃうのは収拾の仕方としてあまりにも乱暴ではないでしょうか。
まあ、そんなにどうしても宮崎駿監督の同人誌に目を通しておきたいってんなら観れば?
・・・だけど小官は「二度は観ないわ~!」
そういうアニメでありました。
八月号の文芸春秋の対談記事で
====================
彼を描かないと、この国のおかしさが描けないと思ったんです。僕は、ある時まで「戦前」という時代を想像できませんでした。目の前は焼け野原だらけで、あれだけの人が死んだ。南方や中国では悲惨なことをいっぱい起こしたことを知ると、あまりにもこの国が屈辱的に感じられ、戦前の日本は”灰色の世界”としか思えなかった。そんな中で、人はどうやって生きたのか。自分の父親はいい時代だったと言っていました。どうもうまく噛み合わなかったんです。それと、ヒコーキ好きや、架空戦記もののマニアの手から零戦をとりもどしたかったんです。
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・・・ぬぁ~んてのたもうているものですから、ほうほう自分もヒコーキマニアの架空戦記作家のくせにいい加減引き際を誤った自然崇拝無政府主義者の爺さんが今度は昭和モダンの時代をどう歪曲してくれたのかなと思い、更にこれがまた戦前には飛行機一つ作れなかった連中がジブリは戦争を美化している!と喚き散らしてる話を聞いては板挟みご苦労様ですと、否応なく映画の内容についての期待が膨らんでいったわけです。
で、実際に見てきた感想を申し上げると
「ヤマなし、オチなし、意味なし」
いやな、本当に堀越技師をモデルとした架空の技術者の人生を妄想を織り交ぜて散文的に描いてるだけで、物語としての起承転結ってもんが無い。
こりゃ金取って映画館で見せるモノじゃなくて某弥栄堂みたいに仲間内でコッソリ作ってニコニコやようつべに上げて楽しむべきものだろ、事実同人誌そのものなんだから。
あたしゃネット右翼だけど自虐史観だ戦争美化だ云々以前にまずそこんところの映像作品としての構成が気になったね。
あと、もう一つ言えば夢の世界がどうとか言って堀越技師を勝手にカプロニ伯爵の弟子にしちゃった件。
この伯爵がやってきたお仕事というのは映画にも出てきた主翼が九つある飛行艇に限らず筒状の胴体にプロペラを埋め込んだ実験機など英国面に肩までどっぷり浸かったシロモノで、これはたしかにやけに仰々しいゴテゴテしたメカを好む宮崎監督の趣味ではあるかもしれませんが、どちらかと言えばむしろグラマン臭がするほど実直で野暮ったい七試艦戦でデビューし、それが散々な結果に終わった結果軽量化と流線型の鬼と化していった堀越技師の流儀とははっきり言ってベクトルが正反対です。
・・・それを美しいというテーゼで強引に纏め上げて片づけちゃうのは収拾の仕方としてあまりにも乱暴ではないでしょうか。
まあ、そんなにどうしても宮崎駿監督の同人誌に目を通しておきたいってんなら観れば?
・・・だけど小官は「二度は観ないわ~!」
そういうアニメでありました。
2013年7月3日水曜日
鎖帷子を作って構造を検証してみた
外国の変態のせいで途中で変な茶々が入ってしまいましたが、今回は先週の予告通り鎖帷子の構造についての考察を述べようと思います。
まず、以下の写真をご覧ください
これは構造検証用に編んだ二枚の鎖帷子で、同じ直径2ミリのワイヤーを右は内径6ミリ、左は内径8ミリのリングに丸めて作りました。
ちなみに今回は構造を検証するのが目的であるので、実用性十分な反面硬く加工しづらいステンレスではなくアルミニウムのクラフトワイヤーを使用しました。
こいつは素手で丸められるくらい軟らかいので非常に加工しやすいですが、下手に強い力を加えると簡単に壊れてしまいます。
パッと見で判る通り、たかが内径2ミリの差とはいえこれを縦横に綴り合せることで加算されてゆくので内径8ミリのリングで編んだ左側の方が同じ数のリングでより広い面積をカバーできます。
更に言えば右の内径が小さな方は編み目がびっちり詰まってリングの表面しか見えてないのに対して、こちらはリングの表も裏も見えて構造がよく判る美しい形になっています。
で、これを曲げてみると内径6ミリの方は
この通り横方向へは十分な柔軟性を持っているのですが
90度回して縦方向にすると、編み目に余裕が無いのか可動域が著しく制限され、かろうじてアーチ状に緩やかに曲がる程度です。
これ以上曲げようとすると素材がアルミなので多分ぶっ壊れます。
一方、こちらは内径8ミリのリングで編んだ方ですが、編み目によっぽど余裕があるのか、この通りほぼ全方向へふにふにと曲がるのみならず、若干の伸縮性まで備えています。
どうも一般的な4in1構造の場合、リングの内径がこのあたり…つまり線径の三倍から四倍に変わる付近に構造自体は同じでも編み目の余裕によって編み上がる鎖帷子の性質が決定的に変化する転移点のようなものでもあるようです。
まあ、コスプレ用とかオサレ目的で着用する場合にはこちらの方が見た目にもきれいで柔軟性もばっちりなのでこの編み方を選ぶべきだと考えられます。
が、鎖帷子って防具です。
まあ、現代の日本で暴漢に刃物で切り付けられるも服の下に鎖帷子を着ていて助かったという状況はそう滅多にお目にかかるものではないかもしれませんが、ナチュラルに向こう側が透けて見える編み方ってのは鎖帷子の本来の機能ってものを考えると非常に不安な気がします。
で、試しに工具として揃えておいたプラスドライバーを通してみると、この通り四ミリのプラスドライバーがスッポリ貫通しました。
一方、内径6ミリのリングで編んだ方は編み残しの2ミリワイヤーがかろうじて通る程度です。
少し考えてみれば判る話ですが、一本のリングに四方から四つのリングが入ってるというのがこのタイプの鎖帷子の基本構造である以上、内径からワイヤーの直径を二つ分引いたサイズの穴が全体にボコボコ開いていると見做す事ができるわけです。
そして、実際に攻撃を受けることを考えた場合、日本刀のような刃渡りの長い刃物で薙ぎ払われる場合ならどちらだろうと直径2ミリのワイヤーを複数本切るのと同等の防御力を期待できるわけですが、これがアイスピック的な武器で刺されるような形になると話が変わってくるわけです。
つまり目の詰まった方は千枚通し的なもので刺されても先端が何ミリか侵入したところで鎖帷子の編み目にガッチンと嵌って、それ以上のダメージを与えるためには力づくでリングを押し広げなければならないのに対して、見た目がきれいな方は胴の部分の太さが4ミリ以下のアイスピックで刺された場合、ほぼ完全にスル―というわけです。
さて、以上はオーソドックスな4in1の場合の話でしたが東洋ではこれとはちょっと違った形式の鎖帷子というのも存在します。
これなんかがその代表で、比較的大型のリングを親に小型のリングで親同士を縦横に連結していくこの構造は総鎖(そうぐさり)と呼ばれるものです。
親は内径5ミリ、子は4ミリのリングを使いましたがこの通りむやみな柔軟性を誇ります。
…純粋に強度的な面を考えた場合、同じ太さのワイヤーを使用するなら内径が小さなリングの方が変形させるのにより大きな力を必要とするので、こちらの方が4in1より強そうに思えますが、柔軟性が高く変形しやすいという事はそれだけ変形した編み目が大きな武器を通しやすいという事の裏返しでもあり
事実、この通り直径5ミリのプラスドライバーがリングを一つも変形させることなく通過してしまいます。
4in1の場合、あるリングの外側はほぼもれなく別のリングの内側になるという構造であったのに対し、こちらはそれぞれ4つの親リングと子リングからなる八員環の中を比較的大型の武器が簡単に通り抜けてしまいます。
これは実用品として考えた場合非常に大きな弱点となるわけで、ヨーロッパではプレートメイルの前段階として十字軍などで鎖帷子が大いに流行ったのに対し、中東以東の地域ではラメラーアーマーが早期から発達した事もあって戦場の鎧としてはあまり普及しなかったようです。
ただし、いかなる編み方をしても鎖帷子には薄くて柔軟であるため服の下から着込んで行動できるという長所があったため、幕末の新撰組などは自分たちは隊服の下にこれを着込む一方で相手も鎖帷子を着込んでいることを想定して日本刀による突きを重視した訓練を行ったらしいです。
要は、総鎖式の鎖帷子は日本刀のような切っ先が比較的大きな刃物でも斬らずに突かれた場合危険だと考えられていたわけです。
一方、ヨーロッパで普及した4in1はそういう部分で弱点が少なかったらしく、中世には既にメイルブレイカーやエストックと称するもろアイスピック的な武器が出現しています。
で、こいつを無効化するため今度はプレートメイルが普及するという軍事の世界ではありがちなタテホコから、最終的には品質の良いものであれば拳銃弾程度までなら防げるという胸甲騎兵の甲冑にまで発達していくわけですが、勿論こんなものをカジュアルな服の下から着込むわけにはいかんのでここまではやりません。
話を戻しますと、総鎖を編んでみたところこいつは柔軟性が非常に優れており、リングも内径の小さなものを使用できる長所がある事は判ったのですが、大きな隙間が防御上の弱点となる事も証明されたので、ここをどうにかカバーする方法を考えなければなりませんでした。
そこで検討してみたのが以下の構造です
この写真では判りにくいので端面の写真も載せますが
この編み方では子リングの内径を親リングと同じ5ミリにして余裕を確保した上で、上レイヤーと下レイヤーを斜め方向に半分ずらして上下のレイヤーの子リングどうしを垂直につないだ構造になっています。
内径5ミリのリングには線径2ミリのワイヤーが四本は通るので、少なくとも理屈の上ではこの編み方はいくらでも無限にレイヤーを重ねて鎖でできた立方体すら編むことができるはずです。
ただし、ここで狙ったのは上レイヤーの親リングどうしの隙間になる部分に下レイヤーでは丁度親リングの穴があたるという構造によって刺突攻撃に対する弱点をカバーしようという事だったので二枚だけにしました。
これですら普通の総鎖構造と同じ面積をカバーするのにちょうど倍の資材が必要なわけですが
実際にはこの通りプラスドライバーの貫通を許してしまいます。
まあ、斜め方向から刺された場合3ミリまでは通るというスペックなので弱点自体はだいぶ改善されているようですが、それと引き換えにドライバーに刺された状態で自立しているこの写真を見ても判る通り、二枚重ね構造にしただけの事で編み目に余裕が無くなり、柔軟性が著しく損なわれています。
そういうわけで次に試したのが、この通り総鎖の親リングの並び方を六角にして編み目の変形を制限する編み方です。
内径はレイヤーを重ねる必要が無いので子リングは線が二本通る分の4ミリ、親リングは線を六本通す必要から6ミリに設定しました。
結果はご覧のとおり、リングを変形させることなくこの編み目を通過できるのは直径2ミリのワイヤーまでで、総鎖のふにふにと曲がる柔軟性もきちんと残されています。
ただし、編み目の変形を妨げるような構造のために伸縮性は若干損なわれていますが。
しかしながら、これまでの試行で判明した
・鎖帷子という構造を採用する以上、どうしても材料のワイヤーと同等かそれ以下の細さの武器はスルーしてしまう
・リングの内径は小さい方が強度が向上するが、編み目が詰まると柔軟性が著しく損なわれるので、実用品を作るには良さげなポイントで妥協しなければならない。
・当たり前の事なので今まで言わなかったが、当然線径のワイヤーが太い方が鎖帷子自体の強度はアップする
といったファクターを勘案すると、この総鎖の改良型…便宜的に六方鎖と呼びますが、この方式は同じ線径でもより内径の小さなリングを使用することが可能でなおかつ高い柔軟性を備えた優れた形式であると結論付けられます。
逆にダメな例がこのケース
これは試験的に内径8ミリのリングで編んだ4in1を二重構造にしたもので、上レイヤーと下レイヤーを構成するリングのそれぞれ半分ずつを結合したものですが
この通り線径2ミリのワイヤーは通してしまうという鎖帷子の限界を克服できぬまま編み目がギッチリ詰まって余裕が無くなったために
こういうレベルでカッチカチ。
以上の結果から、"鎖帷子を編む場合、どのような構造を採用するべきか"という問題について小管が申し上げられるのは
・暴漢対策の実用品なら六方鎖構造で編むべし、ただし千枚通し的なモノで刺された場合は諦めなければならない。
・コスプレや装飾品として考えた場合は内径が線径の四倍以上のリングで編まれた4in1が見た目にもきれいなのでお勧め
・どっちみちピストルで撃たれた場合には諦めてください
…といったところでこの研究は一時休止とさせていただきます。
まず、以下の写真をご覧ください
これは構造検証用に編んだ二枚の鎖帷子で、同じ直径2ミリのワイヤーを右は内径6ミリ、左は内径8ミリのリングに丸めて作りました。
ちなみに今回は構造を検証するのが目的であるので、実用性十分な反面硬く加工しづらいステンレスではなくアルミニウムのクラフトワイヤーを使用しました。
こいつは素手で丸められるくらい軟らかいので非常に加工しやすいですが、下手に強い力を加えると簡単に壊れてしまいます。
パッと見で判る通り、たかが内径2ミリの差とはいえこれを縦横に綴り合せることで加算されてゆくので内径8ミリのリングで編んだ左側の方が同じ数のリングでより広い面積をカバーできます。
更に言えば右の内径が小さな方は編み目がびっちり詰まってリングの表面しか見えてないのに対して、こちらはリングの表も裏も見えて構造がよく判る美しい形になっています。
で、これを曲げてみると内径6ミリの方は
この通り横方向へは十分な柔軟性を持っているのですが
90度回して縦方向にすると、編み目に余裕が無いのか可動域が著しく制限され、かろうじてアーチ状に緩やかに曲がる程度です。
これ以上曲げようとすると素材がアルミなので多分ぶっ壊れます。
一方、こちらは内径8ミリのリングで編んだ方ですが、編み目によっぽど余裕があるのか、この通りほぼ全方向へふにふにと曲がるのみならず、若干の伸縮性まで備えています。
どうも一般的な4in1構造の場合、リングの内径がこのあたり…つまり線径の三倍から四倍に変わる付近に構造自体は同じでも編み目の余裕によって編み上がる鎖帷子の性質が決定的に変化する転移点のようなものでもあるようです。
まあ、コスプレ用とかオサレ目的で着用する場合にはこちらの方が見た目にもきれいで柔軟性もばっちりなのでこの編み方を選ぶべきだと考えられます。
が、鎖帷子って防具です。
まあ、現代の日本で暴漢に刃物で切り付けられるも服の下に鎖帷子を着ていて助かったという状況はそう滅多にお目にかかるものではないかもしれませんが、ナチュラルに向こう側が透けて見える編み方ってのは鎖帷子の本来の機能ってものを考えると非常に不安な気がします。
で、試しに工具として揃えておいたプラスドライバーを通してみると、この通り四ミリのプラスドライバーがスッポリ貫通しました。
一方、内径6ミリのリングで編んだ方は編み残しの2ミリワイヤーがかろうじて通る程度です。
少し考えてみれば判る話ですが、一本のリングに四方から四つのリングが入ってるというのがこのタイプの鎖帷子の基本構造である以上、内径からワイヤーの直径を二つ分引いたサイズの穴が全体にボコボコ開いていると見做す事ができるわけです。
そして、実際に攻撃を受けることを考えた場合、日本刀のような刃渡りの長い刃物で薙ぎ払われる場合ならどちらだろうと直径2ミリのワイヤーを複数本切るのと同等の防御力を期待できるわけですが、これがアイスピック的な武器で刺されるような形になると話が変わってくるわけです。
つまり目の詰まった方は千枚通し的なもので刺されても先端が何ミリか侵入したところで鎖帷子の編み目にガッチンと嵌って、それ以上のダメージを与えるためには力づくでリングを押し広げなければならないのに対して、見た目がきれいな方は胴の部分の太さが4ミリ以下のアイスピックで刺された場合、ほぼ完全にスル―というわけです。
さて、以上はオーソドックスな4in1の場合の話でしたが東洋ではこれとはちょっと違った形式の鎖帷子というのも存在します。
これなんかがその代表で、比較的大型のリングを親に小型のリングで親同士を縦横に連結していくこの構造は総鎖(そうぐさり)と呼ばれるものです。
親は内径5ミリ、子は4ミリのリングを使いましたがこの通りむやみな柔軟性を誇ります。
…純粋に強度的な面を考えた場合、同じ太さのワイヤーを使用するなら内径が小さなリングの方が変形させるのにより大きな力を必要とするので、こちらの方が4in1より強そうに思えますが、柔軟性が高く変形しやすいという事はそれだけ変形した編み目が大きな武器を通しやすいという事の裏返しでもあり
事実、この通り直径5ミリのプラスドライバーがリングを一つも変形させることなく通過してしまいます。
4in1の場合、あるリングの外側はほぼもれなく別のリングの内側になるという構造であったのに対し、こちらはそれぞれ4つの親リングと子リングからなる八員環の中を比較的大型の武器が簡単に通り抜けてしまいます。
これは実用品として考えた場合非常に大きな弱点となるわけで、ヨーロッパではプレートメイルの前段階として十字軍などで鎖帷子が大いに流行ったのに対し、中東以東の地域ではラメラーアーマーが早期から発達した事もあって戦場の鎧としてはあまり普及しなかったようです。
ただし、いかなる編み方をしても鎖帷子には薄くて柔軟であるため服の下から着込んで行動できるという長所があったため、幕末の新撰組などは自分たちは隊服の下にこれを着込む一方で相手も鎖帷子を着込んでいることを想定して日本刀による突きを重視した訓練を行ったらしいです。
要は、総鎖式の鎖帷子は日本刀のような切っ先が比較的大きな刃物でも斬らずに突かれた場合危険だと考えられていたわけです。
一方、ヨーロッパで普及した4in1はそういう部分で弱点が少なかったらしく、中世には既にメイルブレイカーやエストックと称するもろアイスピック的な武器が出現しています。
で、こいつを無効化するため今度はプレートメイルが普及するという軍事の世界ではありがちなタテホコから、最終的には品質の良いものであれば拳銃弾程度までなら防げるという胸甲騎兵の甲冑にまで発達していくわけですが、勿論こんなものをカジュアルな服の下から着込むわけにはいかんのでここまではやりません。
話を戻しますと、総鎖を編んでみたところこいつは柔軟性が非常に優れており、リングも内径の小さなものを使用できる長所がある事は判ったのですが、大きな隙間が防御上の弱点となる事も証明されたので、ここをどうにかカバーする方法を考えなければなりませんでした。
そこで検討してみたのが以下の構造です
この写真では判りにくいので端面の写真も載せますが
この編み方では子リングの内径を親リングと同じ5ミリにして余裕を確保した上で、上レイヤーと下レイヤーを斜め方向に半分ずらして上下のレイヤーの子リングどうしを垂直につないだ構造になっています。
内径5ミリのリングには線径2ミリのワイヤーが四本は通るので、少なくとも理屈の上ではこの編み方はいくらでも無限にレイヤーを重ねて鎖でできた立方体すら編むことができるはずです。
ただし、ここで狙ったのは上レイヤーの親リングどうしの隙間になる部分に下レイヤーでは丁度親リングの穴があたるという構造によって刺突攻撃に対する弱点をカバーしようという事だったので二枚だけにしました。
これですら普通の総鎖構造と同じ面積をカバーするのにちょうど倍の資材が必要なわけですが
実際にはこの通りプラスドライバーの貫通を許してしまいます。
まあ、斜め方向から刺された場合3ミリまでは通るというスペックなので弱点自体はだいぶ改善されているようですが、それと引き換えにドライバーに刺された状態で自立しているこの写真を見ても判る通り、二枚重ね構造にしただけの事で編み目に余裕が無くなり、柔軟性が著しく損なわれています。
そういうわけで次に試したのが、この通り総鎖の親リングの並び方を六角にして編み目の変形を制限する編み方です。
内径はレイヤーを重ねる必要が無いので子リングは線が二本通る分の4ミリ、親リングは線を六本通す必要から6ミリに設定しました。
結果はご覧のとおり、リングを変形させることなくこの編み目を通過できるのは直径2ミリのワイヤーまでで、総鎖のふにふにと曲がる柔軟性もきちんと残されています。
ただし、編み目の変形を妨げるような構造のために伸縮性は若干損なわれていますが。
しかしながら、これまでの試行で判明した
・鎖帷子という構造を採用する以上、どうしても材料のワイヤーと同等かそれ以下の細さの武器はスルーしてしまう
・リングの内径は小さい方が強度が向上するが、編み目が詰まると柔軟性が著しく損なわれるので、実用品を作るには良さげなポイントで妥協しなければならない。
・当たり前の事なので今まで言わなかったが、当然線径のワイヤーが太い方が鎖帷子自体の強度はアップする
といったファクターを勘案すると、この総鎖の改良型…便宜的に六方鎖と呼びますが、この方式は同じ線径でもより内径の小さなリングを使用することが可能でなおかつ高い柔軟性を備えた優れた形式であると結論付けられます。
逆にダメな例がこのケース
これは試験的に内径8ミリのリングで編んだ4in1を二重構造にしたもので、上レイヤーと下レイヤーを構成するリングのそれぞれ半分ずつを結合したものですが
この通り線径2ミリのワイヤーは通してしまうという鎖帷子の限界を克服できぬまま編み目がギッチリ詰まって余裕が無くなったために
こういうレベルでカッチカチ。
以上の結果から、"鎖帷子を編む場合、どのような構造を採用するべきか"という問題について小管が申し上げられるのは
・暴漢対策の実用品なら六方鎖構造で編むべし、ただし千枚通し的なモノで刺された場合は諦めなければならない。
・コスプレや装飾品として考えた場合は内径が線径の四倍以上のリングで編まれた4in1が見た目にもきれいなのでお勧め
・どっちみちピストルで撃たれた場合には諦めてください
…といったところでこの研究は一時休止とさせていただきます。
2013年6月29日土曜日
2013年6月26日水曜日
鎖帷子を作ってみた
航空自衛隊の隊員がコンプレッサーで悪い遊びをして病院へ運び込まれたようですね。
ビーチボールに空気を入れるフットポンプじゃないんだから本当に危ないだろ、バカなの?
…という話で始めようとしたら、この半年で日本復活への道筋をつけた総理がよっぽど気に喰わないらしく野党が一致団結して問責決議ですってよ。
敵国から使者が来た場合、有能な人物なら冷遇し無能な人物なら厚遇せよ、そうすれば敵国では無能者が評価されるようになり、やがて敵国は滅びへの道を辿るだろう…
という話を聞いたことがあるが、こいつらにとっては日本そのものが敵なのかよ。
で、政局は実質このままで選挙に突入するようですが、ここまであからさまな反日姿勢を見せられてまだ民主やみんなの党といったあたりに幻想抱いてる人が居たらこれはもう参政権を返上した方がいいですね。
つか、事実あいつらは原発を爆発させた戦犯だ。
さて、今回はなぜか鎖帷子の話でもしようと思います。
以前ネットでこういうものを見かけてティンと来たんですが、シャツ一枚に四マソは無いわーという事で無いものは作ってしまえとばかりにホームセンターへ足を運んだのが二月ほど前の事。
今回はその時の事をざっと報告し、次回はちょこちょこっと考察を付け加えようと思います。
今回使用した工具
基本的な鎖帷子を作る場合これが最低限の工具となりますが、これだけでも数千円の出費となります。
牧港のさくもとで購入した1.2ミリのステンレス線
500グラムごとに個包装されて一つ900円くらいで売ってます
これを三周分くらい切ってプラスドライバーに巻きつけていきます。
プラスドライバーの胴の部分は外径が決まった太さの工具鋼の円筒であるため、ワイヤーの反対側の端を固定する物が何もないという点を除けばこの作業におあつらえ向きの工具となります。
ちょっと判りにくいですがこれは失敗例
油断してワイヤーが脱線し、同じところへ二重に巻いてしまいました
話も少々脱線しますが、この作業はけっこう細かい上に力加減も肝心なので写真に写っているような手袋などを着用しているとやりずらい事この上ありません。
…が、ステンレス線は固くて弾力がある上に、ワイヤーカッターなどで切った場合その断面は刃物のように尖っているので素手でやるとびよんびよん跳ね回るステンレス線の先端であっという間に切り傷をこさえてしまいます。
なので他人に教える立場としては
「絶対に丈夫な手袋を着用した上で作業してください」
としか申し上げられませんので、あしからず。
さて、マキマキしたワイヤーが脱線しちゃった時の対処法ですが

そんな場合には慌てず急がず、脱線した個所をペンチで挟んで心棒となっているプラスドライバーに押し付けるようにかしめてやります。
…ただし、ワイヤーの表面に細かい傷が付くのであまりほめられた方法ではありませんが。
ワイヤーの両端も同様の方法で処理できるので、非常に無駄なくコイルに加工することが可能です、エコですね。
出来上がったコイルはこんな感じで結構小さくまとまってます。
ステンレスはホームセンターで入手できる中ではピアノ線に次いで硬く弾力性のある素材なのでコイルというよりスプリングに近い感じです
このコイルを一巻ずつワイヤーカッターでプッチンプッチンと切り離して行けば、鎖帷子の構成要素となるリングが出来上がります。
…以上の作業で出来上がったリングの量はざっとこんなものです。
けっこう少ないですが、慣れれば三十分ほどでこれくらい作れるようになります。
また、この写真では判り辛いですが、ワイヤーカッターで切断する過程でリングにはけっこう大きな力が加わって"の"の字型に変形してしまいますので、鎖帷子に編むときはペンチでかしめるめるように微調整しながら真円っぽく整形してごまかします。
どうしてもここで妥協する形になってしまうのでワイヤーを心棒に巻き付けるときにきっちり固く巻き付けることにこだわる必要はありません。
しかし、一度切ったものはあとから伸ばすことができないので、コイルをワイヤーカッターで切り離すときには同じ長さに切れるよう決まったフォームで一本調子に切っていくべきだと思います。
で、編み始めがこんな感じ
一つのリングに隣接する四つのリングが通してある構造から、この編み方は4to1と呼ばれているようです
ただし、実際の所はこの写真のように向かってこちら側へ倒れたリングとあちら側へ倒れたリングが同数ずつほぼ垂直にかみ合っているので、上の五つのリングからなる構造ではなく、この八つのリングからなる構造が基本格子だと思います
ここで妥協点その2
本格的に鎖帷子を編んでる人達はこのページのようにリングの端面をロウ付けしてつなぎ目を完全に潰してしまいますが、これはちょっと日曜大工の範囲を超えています。
まあ、たしかにリングのつなぎ目はきっちりケアしないと、実際に攻撃を受けるなどの負荷が掛かった場合、この部分からリングが開いて鎖帷子は破壊されることになるのですが、それを作れるだけの工具を揃えようとすると、出費が一気に数万円のレベルまで跳ね上がってしまいます。
また、一般的にホームセンターで売られているステンレス鋼はオーステスナイト系ステンレスと言って曲げられると結晶構造が変化して硬くなる性質があるので、ステンレスという材料を選択した時点でここの部分のリスクは合金でもなんでもない軟鋼線を使用した場合よりだいぶ軽減できるのではないかと思います。
ただ、どうしてもつなぎ目をケアしたいという場合、小官は下手に安い機材でロウ付けやアーク溶接をするのはあまり関心できないと考えています。
…というのもオーステスナイト系ステンレスの場合摂氏500度~900度前後の温度範囲に置かれると徐々に金属結晶の中からクロムと炭素が抜けてきて強度や耐食性が損なわれるという弱点があるので下手な人がこれを溶接しようとモタモタ加熱してると、ほぼ確実にこの問題が発生すると考えられるのです。
更に言えば、銀ロウ付けの場合だと、まさにこの温度範囲で作業する羽目になる事に加えて基本的に鉄であるステンレスによりイオン化傾向の小さい銀ロウをくっ付けることにより更に深刻な腐食の問題に晒される事になるのです。
じゃあ、どうしろと言うのかと申し上げると、それはズバリスポット溶接です。
ステンレスは比較的電気抵抗が大きいためスポット溶接がやり易い事に加えて一瞬で焼き溶かして一瞬で冷ますというスポット溶接の加工法は上記のオーステスナイト系ステンレスの弱点が露呈しにくいので"製品の事を考える限りにおいては"これがベターな選択肢だと思われるからです。
だけど、家庭用のスポット溶接機ってまあ高価なんです。
宣伝するつもりはないので具体的な商品やメーカー名は申し上げませんが、特にステンレス線で1ミリを超えるようなものを溶接できるモデルとなると下手なノートパソコンより高価だったりするので、これを買うくらいならいっそステンレスの棚やシャンデリアを作る商売でも始めちまえってレベルです。
さて、鎖帷子の話に戻りますと、以上のようにして日曜大工レベルで作成した鎖帷子が
こんなもんです
こいつは10×10で100個のリングを二系統噛みあわせて二百個のリングで編んだもので、リングに使用したステンレス線の直径は1.2ミリ、ステンレス線を巻き付けたドライバーは4ミリなので、平均して内径4ミリ強、外径は6ミリ半ほどのリングで編まれていることになります。
慣れていない事もあってこれだけ編むのに20時間ばかり掛かってしまいました。
中世のヨーロッパでは鎖帷子は貴族だけが着用できる高級品とされていたようですが、たしかにそれだけの手間暇が掛かります。
で、懲りずにこんな物も作ってしまいました。
パッと見前の画像と変わらないように見えるかも知れませんが、下に置いた定規の長さに注目してください。
こちらは直径2.6ミリのステンレス線を内径8ミリに丸めて編んだもので、強度が大幅に上がった事に加えてリング自体が大きくなったので工数の割には広い面積を覆えるようになりました。
ただ、重量が非常に嵩み10×14で140個のリングを二系統の280個のこのサイズで500グラム巻きのステンレス線を全部使い切ってしまいました。
まあ、失敗して潰したリングなどは捨ててるんで実際には500グラムより数十グラムばかり軽いとは思いますが。
ちなみにこの線径になると当然ラジオペンチでは歯が立たないので普通のペンチでかしめるようにしながら作業しました。
ただ、一つ一つのリングが大きい分作業は楽になりましたが。
以上で今回の報告は終了です。
次回は「ではどんな風に編めば丈夫な鎖帷子ができるのか」という考察を述べたいと思います。
ビーチボールに空気を入れるフットポンプじゃないんだから本当に危ないだろ、バカなの?
…という話で始めようとしたら、この半年で日本復活への道筋をつけた総理がよっぽど気に喰わないらしく野党が一致団結して問責決議ですってよ。
敵国から使者が来た場合、有能な人物なら冷遇し無能な人物なら厚遇せよ、そうすれば敵国では無能者が評価されるようになり、やがて敵国は滅びへの道を辿るだろう…
という話を聞いたことがあるが、こいつらにとっては日本そのものが敵なのかよ。
で、政局は実質このままで選挙に突入するようですが、ここまであからさまな反日姿勢を見せられてまだ民主やみんなの党といったあたりに幻想抱いてる人が居たらこれはもう参政権を返上した方がいいですね。
つか、事実あいつらは原発を爆発させた戦犯だ。
さて、今回はなぜか鎖帷子の話でもしようと思います。
以前ネットでこういうものを見かけてティンと来たんですが、シャツ一枚に四マソは無いわーという事で無いものは作ってしまえとばかりにホームセンターへ足を運んだのが二月ほど前の事。
今回はその時の事をざっと報告し、次回はちょこちょこっと考察を付け加えようと思います。
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今回使用した工具
基本的な鎖帷子を作る場合これが最低限の工具となりますが、これだけでも数千円の出費となります。
牧港のさくもとで購入した1.2ミリのステンレス線
500グラムごとに個包装されて一つ900円くらいで売ってます
これを三周分くらい切ってプラスドライバーに巻きつけていきます。
プラスドライバーの胴の部分は外径が決まった太さの工具鋼の円筒であるため、ワイヤーの反対側の端を固定する物が何もないという点を除けばこの作業におあつらえ向きの工具となります。
ちょっと判りにくいですがこれは失敗例
油断してワイヤーが脱線し、同じところへ二重に巻いてしまいました
話も少々脱線しますが、この作業はけっこう細かい上に力加減も肝心なので写真に写っているような手袋などを着用しているとやりずらい事この上ありません。
…が、ステンレス線は固くて弾力がある上に、ワイヤーカッターなどで切った場合その断面は刃物のように尖っているので素手でやるとびよんびよん跳ね回るステンレス線の先端であっという間に切り傷をこさえてしまいます。
なので他人に教える立場としては
「絶対に丈夫な手袋を着用した上で作業してください」
としか申し上げられませんので、あしからず。
さて、マキマキしたワイヤーが脱線しちゃった時の対処法ですが

そんな場合には慌てず急がず、脱線した個所をペンチで挟んで心棒となっているプラスドライバーに押し付けるようにかしめてやります。
…ただし、ワイヤーの表面に細かい傷が付くのであまりほめられた方法ではありませんが。
ワイヤーの両端も同様の方法で処理できるので、非常に無駄なくコイルに加工することが可能です、エコですね。
出来上がったコイルはこんな感じで結構小さくまとまってます。
ステンレスはホームセンターで入手できる中ではピアノ線に次いで硬く弾力性のある素材なのでコイルというよりスプリングに近い感じです
このコイルを一巻ずつワイヤーカッターでプッチンプッチンと切り離して行けば、鎖帷子の構成要素となるリングが出来上がります。
…以上の作業で出来上がったリングの量はざっとこんなものです。
けっこう少ないですが、慣れれば三十分ほどでこれくらい作れるようになります。
また、この写真では判り辛いですが、ワイヤーカッターで切断する過程でリングにはけっこう大きな力が加わって"の"の字型に変形してしまいますので、鎖帷子に編むときはペンチでかしめるめるように微調整しながら真円っぽく整形してごまかします。
どうしてもここで妥協する形になってしまうのでワイヤーを心棒に巻き付けるときにきっちり固く巻き付けることにこだわる必要はありません。
しかし、一度切ったものはあとから伸ばすことができないので、コイルをワイヤーカッターで切り離すときには同じ長さに切れるよう決まったフォームで一本調子に切っていくべきだと思います。
で、編み始めがこんな感じ
一つのリングに隣接する四つのリングが通してある構造から、この編み方は4to1と呼ばれているようです
ただし、実際の所はこの写真のように向かってこちら側へ倒れたリングとあちら側へ倒れたリングが同数ずつほぼ垂直にかみ合っているので、上の五つのリングからなる構造ではなく、この八つのリングからなる構造が基本格子だと思います
ここで妥協点その2
本格的に鎖帷子を編んでる人達はこのページのようにリングの端面をロウ付けしてつなぎ目を完全に潰してしまいますが、これはちょっと日曜大工の範囲を超えています。
まあ、たしかにリングのつなぎ目はきっちりケアしないと、実際に攻撃を受けるなどの負荷が掛かった場合、この部分からリングが開いて鎖帷子は破壊されることになるのですが、それを作れるだけの工具を揃えようとすると、出費が一気に数万円のレベルまで跳ね上がってしまいます。
また、一般的にホームセンターで売られているステンレス鋼はオーステスナイト系ステンレスと言って曲げられると結晶構造が変化して硬くなる性質があるので、ステンレスという材料を選択した時点でここの部分のリスクは合金でもなんでもない軟鋼線を使用した場合よりだいぶ軽減できるのではないかと思います。
ただ、どうしてもつなぎ目をケアしたいという場合、小官は下手に安い機材でロウ付けやアーク溶接をするのはあまり関心できないと考えています。
…というのもオーステスナイト系ステンレスの場合摂氏500度~900度前後の温度範囲に置かれると徐々に金属結晶の中からクロムと炭素が抜けてきて強度や耐食性が損なわれるという弱点があるので下手な人がこれを溶接しようとモタモタ加熱してると、ほぼ確実にこの問題が発生すると考えられるのです。
更に言えば、銀ロウ付けの場合だと、まさにこの温度範囲で作業する羽目になる事に加えて基本的に鉄であるステンレスによりイオン化傾向の小さい銀ロウをくっ付けることにより更に深刻な腐食の問題に晒される事になるのです。
じゃあ、どうしろと言うのかと申し上げると、それはズバリスポット溶接です。
ステンレスは比較的電気抵抗が大きいためスポット溶接がやり易い事に加えて一瞬で焼き溶かして一瞬で冷ますというスポット溶接の加工法は上記のオーステスナイト系ステンレスの弱点が露呈しにくいので"製品の事を考える限りにおいては"これがベターな選択肢だと思われるからです。
だけど、家庭用のスポット溶接機ってまあ高価なんです。
宣伝するつもりはないので具体的な商品やメーカー名は申し上げませんが、特にステンレス線で1ミリを超えるようなものを溶接できるモデルとなると下手なノートパソコンより高価だったりするので、これを買うくらいならいっそステンレスの棚やシャンデリアを作る商売でも始めちまえってレベルです。
さて、鎖帷子の話に戻りますと、以上のようにして日曜大工レベルで作成した鎖帷子が
こんなもんです
こいつは10×10で100個のリングを二系統噛みあわせて二百個のリングで編んだもので、リングに使用したステンレス線の直径は1.2ミリ、ステンレス線を巻き付けたドライバーは4ミリなので、平均して内径4ミリ強、外径は6ミリ半ほどのリングで編まれていることになります。
慣れていない事もあってこれだけ編むのに20時間ばかり掛かってしまいました。
中世のヨーロッパでは鎖帷子は貴族だけが着用できる高級品とされていたようですが、たしかにそれだけの手間暇が掛かります。
で、懲りずにこんな物も作ってしまいました。
パッと見前の画像と変わらないように見えるかも知れませんが、下に置いた定規の長さに注目してください。
こちらは直径2.6ミリのステンレス線を内径8ミリに丸めて編んだもので、強度が大幅に上がった事に加えてリング自体が大きくなったので工数の割には広い面積を覆えるようになりました。
ただ、重量が非常に嵩み10×14で140個のリングを二系統の280個のこのサイズで500グラム巻きのステンレス線を全部使い切ってしまいました。
まあ、失敗して潰したリングなどは捨ててるんで実際には500グラムより数十グラムばかり軽いとは思いますが。
ちなみにこの線径になると当然ラジオペンチでは歯が立たないので普通のペンチでかしめるようにしながら作業しました。
ただ、一つ一つのリングが大きい分作業は楽になりましたが。
以上で今回の報告は終了です。
次回は「ではどんな風に編めば丈夫な鎖帷子ができるのか」という考察を述べたいと思います。
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