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2011年3月23日水曜日

ワイアードに載ってる核災害マニュアルの内容がアレな件

 東日本大震災は原発事故もあったものの、徐々に収束へむかっておるようです。
ただ、福島原発がどう転んでも廃炉決定という事と放射性物質がけっこう拡散してしまった事から経済や産業の被ったダメージは深刻ですね。

…そんな中、小官が目にした中にこんな資料がありました。

こいつはワイアードのコラムニスト合原氏がチェルノブイリの事故を受けて20年ほど前に作成した原発事故サバイバルハンドブックだそうです。

内容はわりと常識的ですね…と思いきや。
=28ページ=========================
-公民館などに収容されたら-
 万一、警察や自衛隊の誘導で公民館などに収容されてしまった場合は、そこが事故炉から30キロ以上離れていてコンクリート製の建物である場合や、すぐに避難用の車両が迎えに来る場合は大丈夫です。とりあえず、子供達が2次被曝にさらされないような処置をとりましょう。
 それ以外の場合は、とにかく抜け出さなければなりません。裏口からでも、トイレの窓からでも逃げ出して、少しでも事故現場から離れなければなりません。相手が自衛隊の場合は、よっぽどの事故に違いありませんから、秩序維持の名目でなにをするかわかりません。充分に注意してください。
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…原発事故が単体で発生した場合ならともかく、今回のケースではそういうのまずくないか?
そもそも福島原発は暴走して爆発したんではないから炉心の内容物が全部環境中へ飛び散ったわけではないんだし。

=30ページ=========================
-政府と警察-
 警察や政府が防止しようとするのは放射能による汚染よりもパニックです。ですから、いかに円滑に避難を行うかよりも、放射能を閉じ込めることと、パニックの発生防止を人命救助より優先します。ということは、基本的に彼らの言うことは信用できないわけです。少なくとも、あなたが助かるために最良の方法を提供してくれることはありません。ですから、避難すべきか否かはあなた自身で判断してください。
-自衛隊が出動している-
 よっぽどの大事故に違いありません。暴動をおさえるためには射殺も厭わないかもしれません。とにかく彼らに見つからないこと、捕まらない事です。
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…今回自衛隊が出動したのは災害派遣だよねぇ、米軍と合同で人命救助と原発放水の二正面作戦をやっているわけだけど。
って言うか日本人の性質のせいかパニックらしいパニックも起こってないし、被爆者を除染して避難させてたじゃん。
それが、あなたが助かるために最良の方法を提供してくれる事はありませんって、旧ソ連が基準かよ。

小官はここ一週間の間ニコ動で、政府が安全だと言ってるから本当は危険なんだとか、少しでも放水が停まるとメルトダウンして集まった燃料が最臨界起こしてドカンといくんだとか根拠も無しにチェルノブイリと同じ事が起こったことにしたいコメントを連投するバカを見てげんなりさせられたもんですが…
そうか…このおっさんの入れ知恵か。

ちなみに、福島原発の件について言えば、炉心が停止しているにもかかわらず燃料棒が発熱を続けているのは、それまでの反応で燃料棒の内部に生成した放射性物質の崩壊のエネルギーによるものであり、原子炉自体は先週停止しているのでこの発熱も徐々に収まってゆきます。
この現状で考えうる最悪の事態は格納容器の損傷によって大量の放射性物質が環境中に漏れ出してしまう事ですが、モニタリングポストの計測値が減少傾向にあることを考えると、現状ではうまく押さえ込める方向へ持っていけているようです。

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