このブログを検索

2008年1月30日水曜日

ジュゴンか然らざれば死か

辺野古とジュゴンの関連でアメリカ側に新しい動きがあったようです。

まあ、環境保護はそれでいいとして、小官は基地問題や日米同盟なんかとは本来別の話じゃないかって思ってるのですが…それにしても、移設反対派の連中は坊主憎けりゃ袈裟まで憎いというか、目的が達成できれば手段は問わないというか…

そりゃ、あの立地が全く問題無いかと言われれば、小官は問題だと思いますし、普天間移設の話が出た頃から防衛施設局とかゼネコンとかでドロドロの利権関係が有ったという話も聞かないではありません。
個人的には、バブルの頃八重山に飛行場が仰山造られたので、下地島あたりにでも引っ越してもらえばいいと思いますが。

しかし、このテの「基地はんたーい」な人達って、おおまかに二通りあるような気がします。

一つは国からより多くのお金を引き出そうという人達。
そりゃまあ、基地が地域にある事が負担にならないわけがありませんから、その言い分もごもっともではあります。
ただし、「今更軍用地を返されても困る」なんて言う方がいる事から察するに、彼等の活動はもはや既に十分過ぎる程の成果をあげたものと見なせるのではないでしょうか。

そしていま一つは反対さえできればなんでもいいという人達。
捕鯨船にイロイロしてる人達とどっこいな連中と共闘しているあたり今辺野古で頑張ってるのはおそらく後者でありましょう。

そりゃまあ、彼等のようなのもあるいは社会には必要かもしれませんが、他者の非を手厳しく指摘するくせに、己の非を指摘されると全く説明責任を果たせなかったり、自分たちにシンパシーを示さない者をプロ奴隷呼ばわりするなどの行状から、少なくとも小官は連中にあまりいい感情を抱く事ができないってのが現状です。





…記事の題名の意味ですか?
やわ戦の作者がやってるお絵描き掲示板の名前を意訳したものです。
今回はジュゴンの話だというので、面白半分に付けました。
この場を借りて謝罪します。

2008年1月26日土曜日

賞味期限切れの魔女のばあさんにドッキドキ?

皆さんは覚えておいででしょうか?
昨年度このブログに於いて、ちょっとあまりにも酷いえせ科学本の例として「まもなく宇宙人が到着します」という本を取り上げ、数ヶ月ほどの間ネタにした事がございました。

まあ、本来はオブイェクトに於いてホホイ祭りが発生した際、ソースを入手しようとしたが、辺境故にどうにもならず、往生しておったところへ、まともな本の皮をかぶったデムパ本が出てきたのでそっちを攻撃する事にしただけの話でした。
今にして思えば、新しい玩具に喜んで町中でエアガンぶっ放すくらい大人げない行為だった気もしますが、結果的にSF・ミリタリ・政治を主題に置いたまま「電波塔」というブログ名の通りに世に流れるデムパについて解説するという方針が出来上がったので、これはこれで良かったかもしれません。

ところが、ネタにしたらば、未来技術板に関連のスレが建ったので、当然の事ながら叩かせて頂きました。
まあ、そこには信者がけっこう多く、更には過疎でしたが。
おまけに、作者の名前でググるとほとんどと言っていいほど、信者かダマされてる人のページやブログが出てくる…
こういう時って、ネットは使いづらいですよね。

ところが、最近になって久しぶりに問題のスレをのぞいたところ、新たなカキコがありましたんで、引用致します。
===============================
24 :オーバーテクナナシー:2008/01/13(日) 11:49:00 ID:SUyi+ICT
「まもなく宇宙人が到着します」 読みました。
田村珠芳のブログも毎日読んでます。
いくつかの疑問がありますので記載します。

まず当初ブログでソース元を記載する旨の書き込みを宣言されてましたが、
待てど暮らせど、なかなか記載されないのはナゼか?

ブログ立ち上げ当初、最初は意気揚々とNESARA発布!!ブシュシュ、チェイニー逮捕!!
合衆国が宇宙人との交信を発表!!等、勢いもあったのですが…
明らかにトーンダウンしてきてる気がします。
夏に宣言しておられたNESARA発布もハズレ、「10月1日かな?」と濁されましたが、
10月1日も残念ながら発布ならず、その後NESARAの情報に触れなくなったのはナゼ?

自分が発信した情報の結果と、それに対する証明をしないからいつまでもトンデモ話の粋から抜け出せないのではないかな?
曖昧にしておく事が彼女達にとっての飯の種?と疑心暗鬼になります




25 :オーバーテクナナシー:2008/01/23(水) 17:49:48 ID:POuBQO9r
・各国の政府やその機関はイルミナティの手中にあり、
政治家(のトップ層)は代理人であるのにも関わらず、
そういった立場の人間が反イルミナティの対応(露マスコミの
宇宙情報公開、ブッシュ・チェイニーの弾劾、米政府のNESARA締結等)をすると主張する矛盾
・ゴアは核兵器商法に関わっているのにも関わらず、
イルミナティ側の人間でないと主張する矛盾
・NWOを無視
・肝心の爬虫類人に言及していない
・そもそも予言が当たっていない


26 :オーバーテクナナシー:2008/01/23(水) 18:30:49 ID:D3G3BZDq
秘密257 アルゼンチン空軍がUFO調査
ttp://yaplog.jp/tamura_shuho/archive/271
本日もソース示さず


===============================
まあ遅かれ早かれ、いずれこんな展開になるであろう事は予測し得たわけですが、冷凍倉庫を整理してたらコチコチに凍った賞味期限切れのネタが出てきて、しかも知らないうちに他の人達が小官以上に激しく突っ込んでいたので、びっくらこいたって事の次第です。

さて…
話題は変わりますが、こないだ「軍事研究」の二月号を買いました。
心神の開発進捗状況とかレールガンやレーザーガンの記事…
きわめつけは人造石油の記事なぞは我がブログにとって大いに参考となるところです。
しかしながら、とりあえずは先任と一緒にまず反戦軍事学の終章をやっつけてしまわにゃならんです。

2008年1月19日土曜日

電子レンジのナチス起源説なんて聞いた事がありません。

なんでも、先週上海でリニアモーターカーに反対するデモがあったみたいですね。
まあ、前の世紀も中国の人達は気脈を断つからとの理由で鉄道敷設に反対したくらいなので、「何を今更」なんですが、リニアに反対する理由として「健康に有害な電磁波が云々」というのを聞いた時には、一人だけツボにはまって人目もはばからずに爆笑してしまいました。
なぜならば、今日はえせ科学編で「有害な電磁波」のコントをやる予定であったからです。
と、いうわけで、「超不都合な科学的真実」始めます!

しかし艦長、「電磁波は有害だ」というのはけっこう言われている事ですよね?

むろん、小官も「全く無害だ」なんて言うつもりは毛頭無い。
そもそも、電磁波と生体の関係については、波長と強度というものが重要な条件になるからな。
例えば、浸透力の強い放射線として有名なガンマ線も、ごくごく僅かであれば、免疫細胞を活性化するし、どういう根拠でか生体に有益と言われている赤外線も出力によっては相手を丸焼きにしてしまう。
だが、この本でケイ・ミズモリ氏が電磁波を有害としている根拠がはっきり言ってアレなんだ。

つまり、有害だった事例しか挙げていないというわけですか?

それもある。
だが、この本ははっきり言ってもっと悪質だ。
まず冒頭で
「そもそも電子レンジは、ナチス・ドイツがソビエト連邦との交戦に備え、多数の軍人に容易に食料を供給するために研究・開発されたものと言われている」とやっている。

ちょっと待って下さい。
そんなの初耳ですよ、一般的にはアメリカがレーダーの研究をしている時に電磁波を浴びたチョコが溶けちゃったのが始まりだって聞きますが?

うむ、小官は過去にこれと似たような論法に出会った事がある。
小官が地元の某大学に出入りしていた時期に、ちょうど大学自治会が住基ネットに反対していたんだが、その時に配られたパンフにナチスの時代から既に国民を管理しようという計画は始まっていたのだと、だから住基ネットには反対しなきゃいけないんだと書かれていた。
…ちなみにそのパンフに書かれていたナチスの住民把握計画というのはたしか、全国民のプロフィールを生年月日順に整理して本棚に詰め込み、その本棚を円筒形の建物の中に十二月生まれは北で六月生まれは南という具合に配置して生年月日はおろか星座までも一発で検索できるようにするというものだったと覚えている。

なるほど、してみるとこのケイ・ミズモリってジャーナリストも印象操作を目的としてナチスを電子レンジとリンクさせてると考えた方が良さそうですね。

いかにも。
だがこの章では、これに続いて1989年にミネソタ大のとあるグループがラジオで警告を発した事例が挙げられているな。
電子レンジで哺乳瓶を温めた場合、外側は冷たくても中のミルクは極めて熱く、やけどの恐れがあるのだと、またミルクそのものが変質している可能性もあるのだと。
…別に珍しい事を言っているわけではないと思うがね。
例えばマックのアップルパイを電子レンジで温めると、外はぶよぶよ中は黒こげという残念な事になるし、ミルクティーを作る時にお茶が先かミルクが先かで味わいが全然違ってくる。

初期の電子レンジ料理の本に載っている、内部から温まるから火の通り具合が判りにくいって話ですね。
まあ、最近のレンジは賢くなっているから、よっぽどの事をしないとそうそう残念な事にはならないそうですが。

その通り。
普通に読む限りでは、電磁波よりむしろ火の通し過ぎの方を警告する文言に読めるんだが、これに続いて危機感を煽るかのようにこう書いているな。
===============================
 危険性が指摘されているだけではない。実際に、深刻な問題が起こっているのだ。
 1991年、アメリカのオクラホマ州で、ノーマ・レヴィットという女性が腰の手術で輸血を受け、死亡する事件があった。原因は、看護師が輸血用の血液を電子レンジで温めたことだった。輸血用血液は、事前に温められるのが通例だが、もちろん電子レンジが使用されることはない。電子レンジで温められた血液は、正常な血液には存在している重要な「何か」を失うか、有害な「何か」を発生するかして、彼女を死に至らしめたと考えられる。つまり電子レンジが単純にモノを温めるだけの働きをしているわけではないという事実を、この事件は露呈したのである。
===============================
この文の中に既におかしなところがあるな。
「輸血用血液は、事前に温められるのが通例だが、もちろん電子レンジが使用されることはない。」つまり、本来は電子レンジで温めることにはなっていないものを電子レンジで温めて血管の中に入れたら、医療事故になったという話じゃないか。
目には見えなくても、赤血球が死んでたり、血漿の中のタンパクが凝固して変なコロイドになってたかも知れない。
それがなんだって、食品に電磁波を照射すると有害物質が発生すると言わんばかりの論調へ論理が飛躍するのか理解し難いね。

艦長ぉ、この章ってこういう話に終始するんですか?

いや、メインとなっているのはスイスのハンス・ハーツェルとかいう科学者の話のようだな。
ん?奇遇だな先任、お前さんと同じ名前じゃないか。

艦長、なにかと迷惑ですから、以後この人の事は「ハーツェル氏」と呼称することにしませんか?

提案を認める。
本章の中では、ハーツェル氏は電子レンジによって食品がどのように変化し、どのように人体に影響を与えるかを研究した第一人者だと書かれているな。
ハーツェル氏が到達した結論というのは、電子レンジで加熱・調理された食品の栄養分は変質し、ヒトの血液にも変化をもたらす。その変化は決して健康的な変化ではなく、人体の機能を変化させ得る変化であった。
…というものだそうだ。

べつにそんな不思議な事ではないと思いますよ。
そりゃ、電子レンジで温めるようになっている保存食品とか、いかにも不健康な感じがしますけど、せいぜい缶詰や冷凍食品なんかとどっこいどっこいだし、カップラーメンなんかと比べるとマシな方じゃないですか?

いかにも、いかにも。
本章には旧ソ連時代にロシヤが既に電子レンジ調理の有害性を認識して禁止していたという話もあるのだが、ここいらへんの問題については日常生活に密着する事でもあり、不安を抱く人が多いのか電脳世界でも議論になっているな。
小官も、まともそうなところをちょっと見てきたが、やはり明らかに有害と言い切ってしまえるほどのものでは無いようだ。
これが有害だと言い切ってしまってるようなサイトだと、電子レンジでコップ一杯の水を温め、暗い場所に置くと、チェレンコフ光を確認できる、これは電子レンジのマイクロ波で水の酸素原子が破壊されて放射性核種が出来た結果だなんて言ってるらしい。
また、とあるサイトだと、小学生の実験で鍋に入れ、ガスコンロで温めた後にさました水と電子レンジで温めた後にさました水を植物に与えたところ、電子レンジの水を与えた方は一週間後に枯れてしまったという事を言っていたが、後にこのサイトに掲載されていた画像からこの話自体捏造であった事がバレている。

不安がっている人に電波を垂れ流したり、捏造データを提示したり…
酷いものだ。

ちなみに、太陽からもマイクロ波は降り注いでいるのだが、これについて本章の中でハーツェル氏はこう言っているな。
「太陽からのマイクロ波は、振動する直流電流の原理に基づいている。そのような光線は有機物に摩擦熱を起こさない。」

振動する直流電流…ですか?

多分脈流の事だろう。
だとしたら、電子レンジのマグネトロンが出す高周波も安全な筈なんだがな。
マグネトロンの正体は日本語で磁電管という真空管で、陰極と陽極があり、磁界の中を走った電子が陽極に吸収されて、ハーツェル氏式に言えば猛烈に振動する直流電流になって出てくるという仕組みだ。
一方、太陽から出るマイクロ波はプラズマ体が熱によって振動することで発生するもので、こいつは敢えて言うなら、交流だな。
それなのに、こんな事を言う時点でハーツェル氏が電磁波の事なんかなーんも知らんという事はほぼ確定でね。
まあ…こんなのを真に受けてる時点で、ケイ・ミズモリってジャーナリストの「真実を見抜く能力」も眉唾もんって事だ。

香具師確定ですね、こんな本売ってお金を稼ぐなんて。
しかし、不公平なものです。
こんないかさま商売がお金になる一方で、真面目に働いている人達は底辺近い生活を強いられているのですから。

そう不満を吐くな。
人を呪わば穴二つと言うだろう、陰謀論者の行く末も大方そういったところだと小官は思うね。

2008年1月12日土曜日

嘘から出るまこと

今回はコントを一休みしてまぢめにやります。

あらためて明けましておめでとうございます。
ヨーゼフ・ハインフェッツ一等厨尉であります。

ヒラリーさん来ましたね、ヒラリーさん。
ヒラリー・クリントン米合衆国大統領と言えば、小官が思い出すのは去年か一昨年あたりに本屋で一読して忘れていた仮想戦記小説です。
 今では題名すら定かではありませんが、たしかあの女史が大統領になって親中派であったビル・クリントンの方針を継承した結果、
「今ならヤれる」と判断した中国が、遂に日本へ喧嘩を売ってくるというような話でした。

ただ…しょっぱなで東支那海上空にて航空自衛隊のイーグル二機が、中国空軍のスホーイ四機を燕返しではたき落とせば、日本政府は朝日の先手を打って「先に撃ったのは中国軍」と発表するし、肝心な所でヒラリー大統領がラジコンヘリで暗殺されたのをきっかけにアメリカが日本に味方して中国海軍みぎゃあ!
…でもってきわめつけは海自の潜水艦が「どさくさに紛れて」尖閣諸島のガス採掘施設を魚雷であぼーん。

SFとミリタリーで業界トップの不確かな情報を提供している小官が言えた話でもありませんが、だいたいこんなお気楽な話を書くような人は無責任艦長シリーズでも読んで喜んでいればよいのです。
それをんなアホみたいな日本最強伝説を垂れ流すから、極東板ならばまだしも軍板のような比較的まともっぽい所にまで中国ヘイトな程度の低いのが湧いて出るようになる…まったく困ったものです。

まあ現実には、日本にせよ中国にせよ極東にスーパーパワーが生まれる事はアメリカにとってマイナス以外の何物でもないので、仮にアメリカに親中政権が誕生したとしても、いきなり日米安保を破棄するなんてアレな事はやらないでしょう。
二カ国ないし三カ国を対立させておき、いちばん弱い陣営にテキトーに肩入れして対立を長引かせることによって彼等が己に対抗し得る力を持ち得ないようにする…ってな外交の常道です。

ただ、中国やロシヤが近頃急に金持ちになった事もあり、今後起こり得るかも知れぬ「第二次日中戦争」については、まともな筋でも結構論議されており、これは「本当に」意識しておくべき話題です。

例えば、あれは99年…いや97年の事だったか、小官は本屋にてこれまた一冊の文庫本を手にし、扉に書かれていたあらすじにざっと目を通した後、元の棚に戻した事がありました。
たしかトム・クランシーとかいう人の書いた話で、テロリストにハイジャックされた旅客機がホワイトハウスへ突っ込む話でありました。

おりしも、他ならぬこの日本にてどこかのカルト教団がテロをやらかしたばかりの時期でしたが、まさかんな面白すぎる事が実際にあるわきゃねーよなというのが、当時小官の抱いた感想でありました。
…よりにもよってその数年後に現実に起こってしまったわけですが。

つまり、何が言いたいのかというと、「んなアホな事あり得ない」というのは結局、自分の見たい物しか見えてない人のいう事で、実際のところ「あり得ない」だけはあり得ないというのが、より妥当な認識じゃぁないのかって事です。

無論、だからと言って戦争になると決まったわけでもありませんが。
しかしあり得ないと思っていた事が実際に目の前で起こったあの時、平和幻想を打ち砕かれたアメリカ国民が、その後どんな反応を示したのかという事を考えると、既に一部の専門家が「第二次日中戦争」の起こる可能性を考え始めているのにも関わらず、大部分の一般人は明日も平和である事を疑いもしないというこの国の現状はかなり危ういんではないかと思うわけなんです。

2008年1月5日土曜日

反戦軍事学を笑う その参

新年、明けまして御目出度うございます。
ハンス・シュミット二等厨尉です。
先年中はうちの艦長が皆様にたいへんご迷惑をおかけいたしました。
今年も四畳半電波塔をよろしくお願い致します。
ほら、艦長も!

えー?

「えー?」じゃありませんよ、まったく!
一週間足らずの休みでよくもまあ、そこまでダルダルになれますね?

みなさん、あけおめことよろ
     …寝るぽ。

寝るな 寝るな!
このブログを自分で始めといて面倒臭くなったら枯らす気か?

それがブログってもんの常じゃん、ってか月一更新でもいいじゃん。
さあ、初夢初夢…ジュセリーノみたいなのが見れるといいな。

これが済んだら徹夜で初夢見てていいですから…

おっしゃ、始めるか!
四畳半電波塔読者の皆様、新年明けまして御目出度うございます。
ところで、三日のローマ帝国の特番ご覧になられましたか?
蛙男商会がアニメ担当してましたね。
なるべくしてなる人は、ネットからでもメジャーになるんですねぇ!
さて、今年も四畳半電波塔はSFと軍事、そしてちょびっと政治でやりますので、今後の記事にもどうかご期待ください!
と、いうわけで、今年始めの電波解析コント
「反戦軍事学を笑う 第三部」開始します。
ハンス、資料!

はっ、今回のお題は「反戦軍事学」第三章
「愚かしき軍事談義を論破する」です。(何なのこの艦長は)

本章の見所は何と言っても、冒頭の「国防」という本をホホイ大先生がちょんちょんばらばらに喰い散らかすところでありましょう。
この本の著者、ゲル長官はガミラス人なので…

ガミラス人!?

おうよ、ガミラス人じゃなきゃなんで「ゲル」なんて名が付くさ?

「しげる」です。「いしば しげる」ね、誤変換のせいで「ゲル」になっちゃってるけれど、れっきとした日本人ですから。
だいたい艦長も、中の人は沖縄人でしょう?

小官は中も外も独逸人だぞ?

……

……

出自の問題は避けましょうか、ややこしくなるので。

珍しく賢明な判断だな、先任。
とりあえず、反戦軍事学の第三章は軍事談義の論破とか言っちゃって結局はヘイトスピーチに終始しちゃってるので、正直言って
「正月にするような話じゃない」のだが、予告した以上はね…

うそこけ、さっきまでジュセリーノとか言ってたくせに。
だいたい「今日やる」とは予告しなかったし。

とにかく、ヘイトスピーチに終始しちゃってる第三章の中でどうにか読めるのがホホイ大先生×ゲル長官のくだりであるわけだ。

艦長… また語弊ありまくりな言い回しを…

これはホホイ大先生がゲル長官の事を「同じヲタク」と認識してある程度きちんとやっているためであろう。
これが兵頭二十八や上坂冬子なんかだと明らかに右翼として相手にしていないフシがあるし、小林よしのりになると、もう漫画家として切っちゃっている。
ちなみに、この人達も人間である以上やっぱ間違いをしたり、バイアスのかかった情報を流していて、この点はネットでも叩かれてる。
とくに兵頭二十八氏にいたってはMDを「全く無益」と断じるなどの事情により少なくとも電脳世界での評価はそう高いものではない。
ところが、ホホイ大先生はこの件をご存知ではないらしく、ネット右翼のカリスマとか言っちゃってる。
…人様のブログのコメント欄へはやってくるのにね。

はいはい、要するに艦長は石破長官の話だけ扱いたいんですね。
たしかに、この段では石破長官が自著の中で徴兵制は防衛戦略上意味が無いから反対だと主張していると指摘しているにも関わらず、全体的には石破氏は徴兵制肯定論者だという論調で述べられており、傍観者の視点からは「ヲタの内ゲバじゃねえの、これ?」という状況なんですが、第一部のシュミレーションとやらの内容を間接証拠として考えると、現状に対する認識がおかしいのは明らかに林信吾の方であると判断した方が妥当であるように思われます。

…美味しいとこ全部取りやがって!

ちょっと艦長、まさかこれが全部だったなんて言いませんよね?

も、もちろんだとも。イラク戦争の大義云々がまだ残っているな。
まずあの戦争、アメリカの側に大義があったのかと言うと、これはかなり怪しい。
が、ゲル長官は官僚だから、建前上国の方針を弁護せざるを得ない。
これをいいことにホホイ大先生は好き放題やっているんだが、やっぱりと言うべきか派手に行き過ぎをやっているな。

行き過ぎ…ですか?

そう、日本の自衛隊はイラクと戦ったわけではない。
戦争で荒廃したイラクへ復興支援をしに行ったのだ。
…ぶっちゃけ派遣したのが主に給水車というしょぼさだったんだが。
人助けしに行くのに、アメリカの大義に賛成したのなんのという事が関係あると思うか?

いや…イラクの人たちがいやがっているのならともかく、戦争の後始末に手を貸すのと戦争の大義に賛成するのとは別問題だと思います。

うむ、おそらくは野党が自衛隊のイラク派遣について、戦争の大義が云々言うのは、自民を叩きたいがためのスタンドプレイであろう。
…これが日米安保あたりを攻撃するのならまだ説得力もあるというものだが、ホホイ大先生はこう書いている。
===============================
しかし、イラク戦争について今後問題にすべきは、
「その判断は明らかに誤っていた。さあ、誰がどのように責任をとるのか」
 という話ではないか。石破氏の言は、説明どころか、言い逃れと呼ぶにも値しない詭弁である。
===============================
変じゃないか。一体何の因果で、アメリカ政府のやった事の責任を、日本の官僚が取らにゃならんのだ?

「小泉さんはブッシュを制止しなかったじゃないか」とでも言いたいんじゃないんですか、この手の人達は。
「内政干渉」って言葉の意味を知らないとしか思えない見解ですが。

こいつ、他人の台詞取っちゃったよ。
しょーがね。
えっと、あとこの章でホホイ大先生は核戦略についてもいいかげんな事を言っております。

相互確証破壊理論についての論議ですね。
その反証として広島と長崎の原爆投下を持ち出して、核兵器の有無と戦争抑止力は無関係と主張し、この論議ではほぼ確実に引き合いに出されるキューバ危機の事例については意図的にかスルー。
相互確証破壊理論についてはたしかに肯定論も否定論もありますが、
こういうやりかたはさすがに暴論でしょう。

また他人の言いたい事を…
ええと、追加するとマンハッタン計画に於いては原爆投下の目標は最初から日本を想定していたという説もある。
国力の関係上、独逸第三帝国は核開発がどうにか可能だが、日本には絶対不可能であると判断されていた。
ここで、仮に独逸へ原爆を投下して不発に終わった場合、その構造を分析され、核開発に使われてしまう。
だが、日本にはその危険性がないので、アメリカに逆らう国に対する格好の見せしめに選ばれたというのがその説の骨子だ。
これを採用すると、日本は核を持ち得なかったために、原爆の標的に設定されたのだという事になるのだがな。

艦長、それだけじゃないですよ。本章の中でこの人は
「なるほど。中国のみならず、米国に対しても、核兵器をちらつかせてものを言う国になろう、ということであったのか。」なんて書いてますけど、それ以前に中国は実際に核兵器をちらつかせて日本と外交してるんですよね。アメリカなんかはソ連を牽制するため実際に日本に使ったし。

いかにも、いかにも。ただし、相互確証破壊理論については日本も投資しているアメリカンMDが実験で優秀な成績をおさめているので、このセオリーは将来的に崩れてゆくだろうと予測される。
つまり、アメリカはともかく今後中国に対しては日本は核武装無しでものを言える国になるというわけだが、これはホホイ大先生の今後の反応が気になるところだよな。

しかし艦長、前回の反戦軍事学ネタでも同じような事を指摘しましたが、日本の迎撃ミサイル実験が成功しただけで、こう一気に時代遅れになってしまうような本ってのはどうなんでしょうね?
今のところ、林信吾がこの件に関してアフターケアをしているという話が聞こえてこないのですが。

先任、おまえさんは私の台詞を何度も取ってしまった事に対するアフターケアを考えるべきではないのかな?

いや、もう終わったし、約束通り徹夜で初夢見てていいですよ?

うん、だけどその前にお前さんと話を付けようじゃないか。

なんてこった… 正月の酔っぱらいほどタチの悪いものはない…