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2007年2月28日水曜日

どーのこーの言ってもやっぱりラプタンはカコイイのです

なんでも嘉手納町議会は全会一致で
「F22即時撤去を求める抗議決議」意見書ってものを可決したみたいです。
まあ、ずっと昔からおんなしような事ばっかやってるんでやっぱし
「何を今更」なんですけどね。
いくらなんでも民主主義で全会一致というのはちょっと歪じゃないかとか、
この問題を嘉手納町の議員は「踏み絵」とでも見なしているんじゃないかとか、
実際のところお役所仕事で「最初から結論ありき」でやってただろとか
突っ込み所は満載なんですが、きちんと裏を取ってまでそんな問題にいちいち首を突っ込むのも小官の趣味にそぐわないことなので、放置であります。
いずれ誰かが突っ込むだろうし、今のとこそこまでネタに困ってるわけでもないんで。

それはそうと、
来ましたよ・・・「Jウィング2007年4月号」がラプタンの特集を組みました!

が、記事の詳細を見ると、やっぱし細かい部分でちょっと突っ込みたい所とかがあるんで、いずれ「ステルス機の設計手法」とかに関してちょっとした記事を書こうかなと思います。
ま、きちんと資料集めをしてからになると思いますがね。

2007年2月26日月曜日

それぞれの宇宙開発

H2Aロケットの打ち上げが成功しましたね。
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200702241919
で、イランもこんな事をしてるみたいです
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200702261230
なんてーかね、「事実上のミサイル発射実験」なのにこの国は北朝鮮と違って立ち回りが上手ですよね。
まあ、北朝鮮の周りにはイラクみたいなへまをやる国が無いだけなのかもしれませんけど。

で、一番立ち回りがうまいのが
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200702012327
この国でしょうね。
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200702231527
グーグル、完全に抱き込まれちゃってます。
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200702242026
まあ、MITの人たちは「素人にもできる原爆の作り方」なんてのを修士論文に出して、政府の人に「それは軍事機密に指定します」なんて言われちゃうような正真正銘のあぶないプロ集団なので、中国が懸念を示すのは当然としても、当の中国が何かを言う前にさっさと自主規制かけちゃうのは・・・ ねえ。

まあ、自主規制に関しては日本のマスコミも同しことなので、ハニートラップとか何を今更なんですが。
http://obiekt.seesaa.net/article/34585458.html
ここのコメント欄覗いて再認識。

そんな小官を偏ってるとか言う御仁はそのブログに読者が持ち込んだこの記事をご一読下さい。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2007/02/23/20070223000063.html
あれ、「ピクルス王子」っていうんですねぇ。
しかしまぁ、
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また、AP通信も「かわいらしい漫画キャラクターは、第2次世界大戦当時にアジア諸国を占領し略奪行為を働いた日本軍のイメージを抱かせないようにするためのものだ。これこそまさに、日本の指導者たちが望んでいることだ」と伝えた。
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ですって。
実際のところ、中東の人たちは「一度だけだけどアメリカをいてこました」という理由で親日的だとも聞きますが・・・

この記事書いた記者はおそらく「いわゆる左翼の先鋭」とかいうやつでありましょう、ゴッホの時代から連綿と続くポップカルチャーを中心とした日本の文化的浸透能力に羨望と背中合わせの憎悪を抱いている事が透けて見えます。
・・・なんて事を言う以前にアメリカの要請を受けて嫌々ながらイラクへ行った自衛隊に日本の指導者たちがいったい何を望んでいるというのか。
(アメリカとイラクの両方にテキトーに恩を売っておいて、危ない火の粉をかぶらないうちにさっさと引き上げさせたい、向こうで犯罪などヘマをやらかして本国にまで塁が及ぶなど言語道断だというのが実情に近いように推測されます)
その自衛隊が
(おそらく自分たちには好戦的意図が無いことを示すために)
漫画のキャラクターを持っていったら「羊の皮被った狼」呼ばわり。
こうなると引用の記事も任意のベクトルが掛けられた情報であることを疑う必要があるでしょう。

まあ、こういった手合いは我々のようなブロガーにとって
「ネタの供給源」以外の何者でもなく、その発言内容にいちいち反応してトサカを立てるのもバカバカしいことこの上ないわけなんですが、ネタをネタと判らないで大騒ぎする人たちが両方の陣営にいるから、更にややこしいことになるわけです。

しかしね、朝鮮日報がこんな記事を書く一方で日本のマスコミは相変わらずアレですからね、やっぱこの偏りはどうにかせねばなりますまい。

2007年2月21日水曜日

ラプタンやっぱり欠陥機?

17日にラプタンが飛来してからというもの、発火した天ぷら鍋に水掛けちゃったみたいな騒ぎになってた県内のメディアでしたが、小官が反応するのが遅いもんですからもう「米軍の受信料未納問題」にシフトしちゃってます。

でまあ、折角のネタを無駄にするのもなんですから、
「琉球新報17日夕刊3面」からちょっと抜粋。
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沖縄平和運動センターと嘉手納爆音訴訟原告団メンバーが街宣行動。同センターの山城博事務局長は嘉手納飛行場に向かい「F22は欠陥機であり、多くの事故が待ち受けているのは火を見るより明らかだ。機能と訓練の強化に満身の怒りを込め、住民を結集し抗議の声を上げていく」と怒りの声を張り上げた。
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まあ、彼らがF15の次はF22を欠陥機呼ばわりするであろうことは
http://obiekt.seesaa.net/article/33911354.html
この辺の人たちにとってはまったくもって「想定内」のことでして、
・・・かく言う小官もその一人なわけですが。

それよりも小官が気になったのは「F22は欠陥機」って主張の根拠の方ですね。
ヲタク故の早とちりというか、小官はその根拠は
http://www.f5.dion.ne.jp/~mirage/message00/raptor.f22.htm
てっきりこの記事にもあるラプタン原型機二号が1992年4月25日にエドワーズ空軍基地で低速・低空進入テストを行っている際に異常振動が発生し失速・墜落して危うく炎上しかけた事故の事だと思い込んでおりました。

ところが、続報によるとどうも違うらしい。
「航法システムのトラブルで引き返したから欠陥機」ということらしい。
あー、それを言ったら、小官のマシンもウィルス対策ソフト入れてないから欠陥機ですよ?
ちなみにあくまでも出所のあやふやな情報ではあるんだが、この時の航法システムのトラブルってのは「日付変更線を超えるとバグる」ってのだったらしい。
そういえば2000年問題なんてのもありましたっけ。
あの時も(すぐに問題が判って対策がうたれた結果)結局何も起こらんかった。

絶対小官が拾ってきたネタの方が「ラプタンは欠陥機」って主張する上では役に立つと思うけどな、何たって「墜落炎上」なんだから。

まあ、惰性だけで「何でもあり」な反対運動をやってるってことですかね?
なんだか情けないなぁ。
・・・お勤めご苦労様です。

2007年2月19日月曜日

今度はエゴグラム!!

先週に続いてまたしても性格診断ネタで申し訳ありません。
 ・・・だけど趣向が面白かったもんですから。

えっとですね、たまたまこういうものを見つけまして、
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0702/17/news001.html

で、エゴグラムという理論自体はかなり前から知っていて、そのテストももうイヤになるくらいやったことがあるんですが、

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 「エゴグラムは、もともと米国の心理学者J.M.デュセイが開発した性格分析法。これをベースに日本の福島寛氏が50の質問の回答で人間の性格を22タイプに分類する『エゴグラム性格診断』を開発しました」。エゴグラム性格診断は、6000人規模の検証により、90%以上の的中率を持つことが証明されているという。
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・・・ですって。
 こういう風に新しい切り口を見せられるととたんに面白そうな気がしてくるから不思議なもんです。
で、同じ内容のテストが
http://www55.channel.or.jp/human_labo/

ここで受けられるというので、早速やってまいりました。
すると結果は
「あなたはクールでキツイ『やり手』タイプ 」
だそうです。

そんで、

「河童の河渡り」「猿の木登り」のような自分独特のワザと根性とやる気を活かした渡世術で、何が何でも欲しいものをつかみとるという生き方が、ガッチリと身に染み付いているんだよね。周りの人たちから嫌われていることは、ある程度まではしょうがないと覚悟を決めるのも一つの方法だが、ムヤミに敵を作らないということも、大事な処世術ではないのかね。

アナタはいわゆる「乱世の英雄、治世の姦雄」とかいうやつで、

もしもアナタの能力が並以上なら、アナタに適する職業は山ほどあるね。もしもバツグンの学力を誇るなら、大学の研究室で名前を挙げるのもよし、一転、鋭い頭脳やキツイ性格を活かして新しい企業なり何なりを起こし、ドンドン金を稼ぎまくるのも良し、政治の世界に乗り出して、先生、先生と奉られるのも、アナタの自己顕示欲をくすぐるんじゃあないかね。でもアナタの能力があまり世間に通用しないような物だったら、ヤケクソになったアナタが、とんでもないことを仕出かす恐れもあるね。

というのが分析の詳細。

日本人の1.6%がこのタイプです。
「エゴグラム性格診断」開発者 福島 寛
アナタは野心のためなら手段を選ばない!

はあ・・・あーなるほどね、
どーりで小官がネット上で書き込むと、必ずといっていいほどやけに突っかかる連中が出てきてなにかこうきな臭い雰囲気になってくるわけだ。
うむ、前回のファシスト検定よかは役に立ったかな?

 ・・・そうか、過激派にならんように気をつけんとなぁ。

2007年2月17日土曜日

続報:スクラムジェットの懐疑論

ちょっとかなり前に
http://obiekt.seesaa.net/article/32367893.html

ここのコメント欄で
「レーザースクラムジェットを使えばSSTOは可能だ」
「貴様はどうかしてる」
と本題とは関係ない話をやがましくやって怒られたわけなんですが、あの後
スクラムジェットについてきちんと調べてみたところ、自分もどうやらスクラムジェットとラムジェットを混同して話を進めていたみたいなんで、謝罪もかねて追加のリサーチ報告をしたいと思います。

えっとですね、超音速で飛行中に機体の前面から取り入れた
超音速の空気流を 亜音速まで減速してやると、
「速度が圧力に変換されて」コンプレッサーと同じ作用が起こる
わけなんですよ。
で、そこにそのまま燃料を打って燃やしてやれば、
「駆動部のほとんど無い理想的なジェットエンジン」として機能するわけですね。

で、これはたしかに理想的なジェットエンジンではあるんだけど、
やっぱり問題がある。
第一の問題は「亜音速では遅すぎて機能しない」ってこと。
SR-71なんかはこの問題を「ターボラムジェット」といって、
通常のターボジェットと 組み合わせる方法でクリアーした。

だけど第二の問題がある。
それが小官の指摘していた
「スピードがより上がると、作動流体が断熱圧縮でアリエナイ 高温になる。
そこへ下手に燃料を打っても却って解離熱で 排気の温度を下げるだけ。
つまり推力が発生しない」

という問題で、小官はここで化学エネルギーではなく、レーザーを収束して
発生する プラズマを使えば
「より排気温を上げられるから速度限界を大幅に改善できる」
と主張してたことになるわけですね。

ところがこのラムジェットの速度限界ってやつは結構早くて、
大体マッハ6でやってくる

「それを回避するために出てきたのがスクラムジェットエンジン」
って事らしいです。
つまり、超音速の空気流を亜音速まで減速しちゃうと断熱圧縮でアリエナイ
高温 になってしまうのなら、超音速のままちょびっとだけ速度を圧力に変換
してやって、 超音速でクールな状態のまま燃料打って燃やしてあげようと。
そうすれば断熱圧縮の問題は回避できるから、
空力をよほど洗練してやれば、
エンジンに入ってくる空気のパワー<エンジンから出てくる排気のパワー
→つまり推力が発生する
というマージンを、マッハ25いや、マッハ15くらいまで確保できるんではないか、というのがスクラムジェットエンジンの考え方らしいです。

つまり、「排気温が燃料によって制限されている」というラムジェットの
速度 限界を、 「レーザープラズマの使用」によって力技で突破しようという、
小官の構想とはどだい違った思想に基づいているわけです。

で、スクラムジェットの速度限界についてなんですが、一番大きいのは
「サーマルチョーク」という現象らしいです。
こっからは専門書の受け売りになりますけど、
スクラムジェットってのは超音速のまま入ってきた気流を超音速のまま
燃やして 熱膨張させて推力を発生させるんですが、ここであまり急激に
排気温度が上昇すると、熱膨張の結果発生した衝撃波がエアスクープを
塞ぐような形になって吸気効率を低下させるんで好ましくないそうなんです。
(要は一種のバックファイアが起こってるのか?)
で、それを回避するためには燃料をちょびっとずつ打ってやらにゃならんと。
だけど速度が上がると、より緩やかな温度上昇でもサーマルチョークが発生しかねないくらいシビアな条件になってくるから、いくらスクラムジェットでも
マッハ10以上は ちょっと無理っぽいんではないかと。

それがまじめに研究してる人たちの声みたいです。

ではでは、次の更新でお会いしましょう。

2007年2月14日水曜日

諸人こぞりてファシスト検定

それは2007年2月8日のこと、リクエストをいただいて「レーザー推進」の記事を書くための情報集めに出航したところ、
”G-ゲレード”のオシロスコープ(グーグルの検索ウィンドウともいう)上に、
過去に小官をアクセス禁止にした上で一方的に勝利宣言した「ある掲示板」が写ったのでした。

「何だよあいつら、未だにあたしのことをネタにして笑っとるんかいな」
と思ってのぞきに行くと、そこには最早誰に向けて書かれたかも判らないこのようなコメントがあったのです。

468 :無名の共和国人民 :07/01/31 20:19:42
>>463-464
一度このテストをされたらどうでしょう?
結構面白いですよ。

アドルノによるF(ファシスト)尺度判定。
http://cloudy9.fc2web.com/fscale.html

なになに・・・
F尺度のFは『ファシスト』のFです。
F尺度の高かった人は変な政党に入党しないように気をつけてください(笑)
F尺度の信頼性は統計学的に90%程度とかなり高いらしいです。(昔の話ですが)

ぬおぉぉぉ! こっこれは・・・ 国家社会趣味者たる小官が
「ダス・ライヒ」に対する忠誠心を表明するためにあるようなテストではないか!!

不肖、ヨーゼフ・ハインフェッツ一等厨尉
謹んで「ファシスト検定」を受験させて頂きます!!

問1:権威に対する尊敬と従属は、子供が学ぶべき最も重要な美徳である。

 それはどうでしょう?「批判されない権威は必ず腐敗する」
と、小官は何かの本で読んだような気がします。

問2:しつけやマナーのよくない人間は社会人として不適格である。

 当然です、成人式の報道を見るまでもなくそれは明白であります。

問3:人々がもう少し口を慎み、もう少しよく働くならば、すべての人々の暮らしがよくなる。

 その指摘はあたりません。そもそもわが日本民族は必要以上に寡黙ですし、必要十分に働いています。
その結果はどうなったか?「おれおれ詐欺」に代表されるようないんちき野郎どもが幅をきかせている。
そんな連中が生存できる環境を除去するためにも、日本人に足りないのは
「よい意味でエゴイストになる」ということだと思いますね。

・・・・・・中略・・・・・・

問14:自分の両親に対して、心からの尊敬、感謝、愛を感じないような人間は最下等の人間である。

 いえいえ、「自分の両親」とはそもそも(少なくとも生物学的には)半分自分と同じ人間であります。つまり、両親に対して愛を感じることは自己愛につながるわけで、小官は自己愛を否定するわけではありませんが、ただ自己愛過多な人物というものはどうもいただけない事情がありまして・・・

問15:現代の社会問題の殆どは、非道徳的で、精神の歪んだ、意志の弱い人々を取り除くことさえできるならば、解決されるであろう。

 違うでしょう。問題になるのは「根性のねじ曲がった意志の弱い人々」じゃなくて、 「根性の曲がったやたら意志の強い人々」です。そういった困った人たちがおのれの欲望の充足を目して強固な意志の元に行動するとき、
「正直者ばかりが馬鹿を見る」という救いがたい現実が発生するわけで・・・

問16:同性愛は、犯罪と同じくらい害悪をもたらすものであり、厳しく処罰されなければならない。

 違います。むしろ問題となっているのは「性愛の形態がノーマルであるか否か」ではなく、「愛の無い性行為ばかりが氾濫している」という状況です。
児童虐待に代表されるように、これは同性愛以上に社会に害悪をもたらすものであります。

・・・・・・またしても中略・・・・・・

問28: 世の中には多種多様な人々が動き回り交流しあっているので、彼らから病気を感染させられたりしないように、注意深く自分を守らなければならない。

 とんでもない!日本民族に特有の行き過ぎた平和主義や
「なんでもかんでもとりあえず謝ればいい」という思考の様式などは、十二分に世界を破滅させうる潜在能力を秘めた「遺伝病」と言えます。
むしろ世界の方をこの遺伝病から守らなくてはなりません。

問29:古代ギリシャやローマにおける野卑な性生活も、現代人の性生活に比べれば、まるで子供だましのようなものである。

 はい?大学の教授が男子学生とやるのが「師弟愛」になるような価値観が、子供だましですか。
小官は決してBLを否定するものではないですけど、「リアルでやると犯罪」くらいの良識は堕落しきった現代人でも持っていると思いますよ。

最終問題:真の日本文化を守るには、なんらかの強い力が必要である。

 うん、必要ですよ。
・・・例えば中共の陰謀だとか、半島の恨日だとか、コメ国の圧力だとかね。

判定いたします!!  (ダララララララ・・・・・・)

わくわく・・・

チーン!
貴官は「自由主義者です。 自己中心的、相対主義、即時志向、感覚主義、快楽志向が特徴です。」

あれ?・・・
 ・・・えっと、大声出していいですか?
「この機械壊れてませんかーー!!」(やわらか戦車6より引用)

というわけで、我こそはと思う同志諸君!
ファシスト検定を受検しよう!!
できたら判定結果と受験の感想をコメント欄に書き込んでって下さいね。

2007年2月10日土曜日

ラプタン来県記念「レーザー喰らって宇宙へ逝こう」

ってなわけで、リクエスト通り「レーザー推進」についてのお話です。
早速本題に入りたいところですが、その前に
「そもそもペイロードを軌道に投入するとはどういうことか」(つまりレーザー推進の目指すところ)
そして「在来型ロケットのどこが問題なのか」(何故レーザー推進が求められているのか)
という点をきちんと述べておきましょう。
前提条件を設定せず、目的も無しに「レーザー推進萌へ~」じゃ説得力のカケラもありませんからね。

まず、ペイロードを軌道へ投入することについてですが、それについては
http://www2.hamajima.co.jp/~tenjin/labo/otinai.htm
このような資料が存在しております。数式だらけで頭が割れそうな気がしますが、要するに「空気が殆ど無い高度100キロメートル以上の場所でだいたいマッハ25で水平飛行すれば自由落下が地球の丸みでキャンセルされてお星様になれますよ」と書いてあるわけです。
それを実行するとはどういうことか?
つまりペイロードに高度100キロメートル分の位置エネルギー+マッハ25の速度エネルギーをぶちこんでやるということです。
で、はっきり言って位置エネルギーについてはまったく問題ありません。
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20040622301.html
この通り、「民間人の作った改造ジェット機」で十分に達成可能です。
問題は速度エネルギーです。速度エネルギーは質量に速度の自乗をかけた値に比例します。
例えばおにいさんの大好きなラプタンを「速度ゼロ」から「マッハ1」に加速するまで100ガロンの燃料が必要だと仮定すると、「速度ゼロ」から「マッハ2」まで加速するためには400ガロンの燃料が必要になる…
つまり「マッハ1」から「マッハ2」へ加速するために300ガロンの燃料が必要になって、結局速度の増加に従ってスウェーデンリレーのように必要な燃料が増えていくわけです。
「弾道ミサイルをゲキツイするとデブリが散らばって危険が危ない」と言ってる人
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/kaneko/news/20070208dde012070032000c.html
があっちこっちから「高校へ戻って物理を履修しなおして来い」と激励されているのにはこの辺の事情があるわけです。
http://obiekt.seesaa.net/article/33309373.html
(もうちょっとガマンして聞いててね、はじめて見る人のためにやってるんだから。)

次に在来型ロケットの抱えている問題点についてですが、それは「化学燃料はエネルギー密度が小さすぎる」この一点に集中します。
平たく言うと、「燃料-エネルギー=無駄な質量」
より具体的には「理想的な化学燃料を燃やしても排気速度は脱出速度より遥かに遅い」
それゆえに前世紀の半ばまで、人工衛星という着想は「理論的に可能。技術的に不可能」なデムパであるというのが一般の見方でありました。
で、それを「デムパじゃない!ちゃんと理論的な裏づけがある」と言い続けて生涯を棒に振ったのが
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%B3%E3%83%BBE%E3%83%BB%E3%83%84%E3%82%A3%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC
この人だったりするわけです。

あー!何ですか。その目は!
いいですか?「もしも彼の後継者をナチが援助しなかったら」北朝鮮が日本を恫喝するのにいまごろ列車砲を使ってたかも知れないんですよ。
教祖の彼だって、テスラ博士と同程度の評価を得られたかすら怪しい。
実際「弐号報復兵器」ってのは当初列車砲の延長線上にある兵器体系として運用されてたんです。
まあ、いずれ実用化されたであろうテクノロジーではあるわけですが、マンハッタン計画があくまでも実験室の中の理論に過ぎなかった原爆を具象化したように、「それが必要とされる状況(つまり戦争)が発生したことで」宇宙ロケットの妄想は「現実的なテクノロジー」に進化したんです。少なくともその過程が数十年は早まったと言っていいでしょう。

で、「宇宙旅行に関しては」化学燃料があまり品質の良いエネルギー源とは言えないという問題点を克服するために、彼が提唱したことが「燃料の品質が悪いならそれを十分補うくらいの量を用意して勝負する」「ロケットを多段式にしていらない質量はどんどん捨てる」という理論だったわけです。
当然それは、「発射の度に大量の燃料を搭載したロケットを使い捨てにする」というペナルティーを背負うことになりました。

そこで、化学ロケットを代替しうる存在として、古典的なところではあまりにも有名な
http://www.tenmou.net/forum/atlas/orbit/
これとか、種なんかでもお馴染みのマスドライバーなんかが考えられたわけです。
まあ、はっきし言ってデムパですがね。

で、より現実に近そうな回答として「いわゆる宇宙往復機」が考えられたわけですが、当然在来型の化学ロケットを使用しているため、目覚しい結果は見られなかった上に「機体に掛かる負荷が思いのほか大きく、使い捨てのほうがむしろ安上がりだと判った」ので、SSTOの開発計画にも暗雲が立ち込めて参りました。
そして、遂に「スクラムジェットはマッハ10強以上ではどうもまともに動作しないっぽい」ということが判ってきました。
そうなるとはっきし言って「意味ねーじゃん」です。どういうことかというと、化学ロケットのエンジンは重量比率にしてだいたい液体酸素8:液体水素1の割合で混合・燃焼させているので、スクラムジェットがマッハ25まで使えればその酸素をまるまる空気中から調達できるから推進剤の重量は九割弱削減できるはずだったんです。
それがたかだかマッハ10で使えなくなると、ラプタンのスウェーデンリレーの話を元に概算した場合、削減できる液体酸素の量はせいぜい全体の16%ってことになります。これじゃわざわざ空気を吸い込むために大気のあるところを飛ぶ意味がありません。

さて、そうなると結局「エネルギー密度の低い化学燃料を使用する限りに於いては」在来型ロケットが最良の回答ということが立証されたわけです。
この、「化学燃料を使用する限り」という条件が付くことに注意しておいて下さい。

そう、「化学燃料を使用せずに済めば」SSTOだってあながち妄想でもないのです。
で、SF作家たちは即座に「核エネルギー」と回答いたしました。ガンダムなんかに出てくる宇宙船はみなこれを前提としております。
しかし、核エネルギーはそうそうお手軽なものではありません。まあ、「キーウィ」なんかの例もありますが、あんなものが落っこちてきたらと思うと、反対運動が起こることは必至ですよね。

たいへんお待たせいたしました
そこで「レーザー推進」の登場です。
早い話が「エネルギー源がパワーのわりに重たすぎて機内に搭載できないのなら、よそで作ったエネルギーをじゃんじゃん送ってもらえばいい」という発想です。
先に言及された「ライトクラフト」というのは、推進剤をも外部から調達してしまおうという野心的なプロジェクトなわけですが、別にエアブリージング方式にこだわらないのならば、
http://www.ifsa.jp/kiji-rayzersuisin0410.htm
日本でも既にこんな研究をなさっている方がいます。
さすがに発振装置を機内に組み込み、推進剤まで空気中から採取するというのはあまりにも無茶と思いますが、この方式だと、密度の大きい「水」を推進剤として使用するため、同じエネルギーのレーザーを照射しても「ライトクラフト」の実験結果と比較しておよそ1000倍の推力が得られると判っています。
しかも「水」は比熱も気化熱もめちゃめちゃ大きいので、液化水素などよりはるかに大量の熱を持ち去ることができます。
つまり、機体を冷却するために必要な量が少なくて済む。
そこで、これを例えば「ライトクラフト」に組み込むと、推進剤を搭載するために機体の重量が10倍になっても、照射するレーザーのパワーは100分の一で済みますよね?
まあ、本家の「ライトクラフト」の場合、「十分なスピードに加速して」機体前面で発生した衝撃波の上にレーザーの焦点を結ぶことで、「ある種のラムジェットエンジン」として動作させ、熱効率を確保することを狙って設計されているようにも思われます。

で、レーザーのパワーがあれだから、さすがに現段階では人を乗せて軌道上へ投入するのは難しいでしょう。
しかし、先に挙げた方式などと併用して本気で数年間研究すれば、COILレーザーなんかを使ってCANSATくらいの物体を打ち上げるのはあながち不可能とは言えないと思います。
まじめにやってる人たちの書いた資料はこちら
http://www.oitda.or.jp/main/hw/hw9911-j.html

あと、オブイェクトのコメント欄で頂いた追加の懐疑論に対してもきちんと答えておきましょうね。
===============================
>水のことかい。どの道、水じゃ冷却材として不適。なんで、再突入体の為にアブレーション物質を研究したのやら…

>冷却材として適当ならば、最初から使われとるわい。

なぜ、再突入体の断熱に「液体」である水なりその他の冷媒なりを使用せずに、あえて「固体」であるアブレーターを使用したのか?
それは一言で言うならば、「液体は流れる」からです。
再突入体は部位によって熱負荷の掛かり具合が大きく異なるので、その冷却には別個に無数の配管を張り巡らせる必要があり、そんなことをするくらいなら、「蒸発しやすい固体」を貼り付けておいたほうが構造が単純で軽量化にもなると考えたからです。
当然、「エンジンノズルを燃焼ガスの高温から守る」というような用途とは根本的に条件が違うわけです。

あとは… テクノロジーの話じゃないから放っときましょう。
それでは的確なツッコミや「こんなのもありまっせ」ってな情報を待ってます。

2007年2月6日火曜日

というわけでチラシの裏

初めての人(もしもそんな奇特な人物がいたとして)状況がさっぱりが判らないと困るので、一応説明。
参照>>http://obiekt.seesaa.net/article/32367893.html

要するに盗んだマイクで歌いだしてボコられたってお話です。
さて、彼らは突撃してくるのか、それともシカトを決め込むのか・・・