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2014年6月29日日曜日

スパイゴッコ

 基地祭も長くなるとなんかマンネリ化してきて
「単に普段食べられないモノを食べに行くだけのイベント」
ってな感じになってしまってよろしくありません。

…というわけで、今回はもう一発ネタを仕込みました。
ズバリこれです。
感のよい方ならもうお気付きになったかもしれませんが、小官は今回
「誰も撮らないであろう基地祭を撮って来よう」
というわけで、こっそり赤外線写真を撮って廻りました。

…まあ、ご本尊のラプたんが居なかったのである意味空振りに終わったわけですが。

 これは、やり方自体はまったく簡単なもので、このような赤外線フィルターというモノをカメラに取り付けて写真を撮るだけの話です。

…あ、でもデジカメは機種によってCCDの前面に可視光線は通して赤外線はカットしちゃう、この商品とは完全に正反対のフィルターが付いてるモノもあるんで、ポチる前にテレビのリモコンなんかをデジカメに向けて適当なスイッチを押すのを忘れないでね。
当たりを引いてたらリモコンの先の赤外線発光ダイオードがピンクか赤紫に光るのが液晶画面に映るはずだから。

で、こちらが自衛隊のF-15の可視画像
ほぼ同じアングルから赤外で撮るとこう

…なるほど、さっぱりわからん
よく見りゃ可視画像と比較して赤いものが露骨に白く写ってる事や、やはり熱線を吸収するためか水たまりがよく判る事くらいは判るがそれ以上はさっぱり。
あとは、この手の赤外線写真で一般的に言われる通り、芝生が白くアスファルトが暗く写る事くらいか。

 まあ、最初から申し上げてる通りラプたんが来てないので、
「ステルス機の赤外線写真を撮ったら意外な事実が判明した!」
…などという展開は望むべくもないのですが、ただ、だからと言ってラプたんの赤外線写真を撮影したからどうにかなるというモノでも無いと考えられます。

というのも、軍用に使用されるIRSTというのは、波長が3000ナノメートル以下の本格的な赤外線を補足するように作られた本格的なサーモカメラであるのに対して、今回使用したようなデジカメを改造して作られる赤外線カメラはもっと可視光線に近い波長の赤外線を補足するので、同じ赤外線と言ってもまあ殆ど別物なのです。

ちなみに、リモコンなどに利用される赤外線発光ダイオードは一般的に950ナノメートル付近をメインにある程度波長にばらつきのある光を出すとされております。

 加えて申し上げれば、この改造は本来可視光線のみを検出するように作られたイメージセンサーがかろうじて微妙に捉えることのできる微妙な赤外線を、可視光線のみカットするフィルターを使用することで撮影するというモノなので、この時期の真っ昼間に撮影してもカメラ自体はナイトビジョンモードで画像は粗いわ手振れに非常に気を使うしという状態での撮影であった事を追記しておきます。

多分同じ事を望遠の夜景に強い超高級なデジイチで、皆がやってる道の駅からやろうとしても、距離が遠すぎるわ望遠のせいで画面のブレにもっと気を使うわで無理とは言いませんが非常に苦労するハメになると思います。

ただし、だからと言って赤外線の名が完全にお飾りかと言うとそんなことは無くて
例えばこのようにケバブ屋の屋台を写すと、看板を照らしている光源が白熱電球であるために可視画像より明るく写る事や、肉眼では暗いオレンジにしか見えないケバブ焼き用のヒーターが近赤外領域でビカビカ光っている様子を写真に収める事ができます。

なので、航空祭のように地上に展示されてる状態ではなく普段の嘉手納基地でラプたんが飛んでいるところをこの方法で捉えれば、イーグルとの比較で排気ガスの熱がどの程度抑えられてるかを見積もる程度の事はできるかもしれません。
…もちろん、非常に苦労するハメになる事は事実ですが。

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