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2013年10月16日水曜日

野暮な解説

 昨年の春に、長く使うものだからと奮発して買ったノパソが何かの不調でステルスモードのまんまになってしまい、グラフィックボードが動作してません。
だれか直し方教えて・・・

 さて、今回は弥栄堂から出た新作動画の話でも致しましょう。
発表自体は昨年のようですが。

誰でもパッと見てすぐ気付く事ですが、今回の作品は同じ世界観を扱った甲鉄博記シリーズの中でもアームズラリーシリーズまでの明るさとはうって変わって何やら陰鬱な感じになっております。
さらに言えばコメント見ながら見ると誰でも気付く通り、この内容は人攫いが子供を食い物に加工して屋台で売っていたという話が謎解きのような形で展開されるという悲惨な代物です。

ただし、この話には以前までの甲鉄博記シリーズの作風なども参考にしつつ丁寧に見ていかないと判りづらい部分がいくつも見受けられますので、今回は主要な部分をいくつか説明しようと思います。

 まず、基本的な点としてこのシリーズは何処かの国から供与されたできそこないのロボットそっくりの兵器を旗艦に東京で反乱を起こした共産ゲリラに装甲列車で特攻かます話然り、街中でRPGぶっ放す過激派を戦車で追いかけたところ不法入国者が固まって住んでいる地区に逃げ込まれ、追撃を中止せざるを得なくなった話であるとか、或いは独立して北朝鮮みたいな国になった北海道が飛行船部隊で日本本土へ攻め込んできたところを軽飛行機で殲滅する話などから判る通り、基本的に反共・反特亜というスタンスなので、今回の市内の特定の地区に入り込んだ子供が薬膳肉団子とやらに加工されて食われていましたという話も現実の事件をオマージュしたものであると考えられます。

そして、視聴者にとって一番の取っ掛かりとなるのはおそらく話の終盤で行方不明になったはずの新聞記者が憲兵に語った
「子取りの手傀儡を探して雀色時を追っておりました」
という台詞でありましょう。

字義通りに解釈すれば子取りとは人攫い、手傀儡とは操り人形、そして雀色時とは黄昏時の事を意味します。
そして作中でこの新聞記者が手りゅう弾の転がってきた方向へ走ってまで探していたものと言えば、それは七歳の時に今回の事件現場となる地区で離ればなれになった”ジロチャン”に他なりません。
作中の回想シーンではこの少年は
「夜中に両親が話しているのを聞いた」
「どうせ家で待ってても子取りがやって来る」
「おれは一人でも確かめに行く」
などと言って幼き日の新聞記者を他の数名の子供と一緒にこの地区へ連れて行っています。

さらに、現実のシーンでもこの新聞記者は憲兵が停めるのも聞かず記憶を頼りに子取りの出没する地区を歩き回り、ジロチャンを見つけたと思ったらあっさりピストルを持った赤色ゲリラ
(というかヤクザ)に人質に取られるという様が描写されています。

これだけ言を重ねればもうお分かりかと思いますが、子取りの手傀儡ことジロチャンの正体は他ならぬ人攫いの一味で、知り合った子供に根拠不明のウソを吹き込んで警察や憲兵が容易に手を出せない人攫いの巣におびき寄せることがその仕事であったと考えられます。

あとはこの新聞記者が話の終盤では(おそらく亡霊になっているのだが)不気味な頬紅をさして服装も変わっていることから、あちら側(死者の世界とも解釈できる)に引き込まれて同じ子取りの手傀儡になったといったところでこの話の謎は全部でありましょう。

ま、見ていてあまり気味のいい話ではないですがね。

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