このブログを検索

2010年3月17日水曜日

核細菌メラニンボーイ

 その昔、某漫画雑誌にメラニン色素で太陽エネルギーを体力に変換できる特殊な家系に生まれた少年を主人公とする変な漫画が載ってた事がありましたが、最近これと似たような生物が見付かったそうです。
それも驚いた事にチェルノブイリで

ただし、こいつらは太陽光線ではなく非常識にも放射線を吸収して成長する性質があるのだそうです。

 で、こっから先は例によって推測になるのですが光合成細菌というと一般的には藍藻として知られるシアノバクテリアなんかが有名です。
でまあ、シアノバクテリアやその他の光合成細菌、或いは原生動物や植物等に共通する光合成の仕組みとして、まず葉緑素として知られる色素を光エネルギーで励起して電子を作り出し、そいつをプロトンポンプへ送り込んでATPを作るという流れになっています。

ごく大雑把に言ってしまうと「生きた太陽電池」ってわけです。

…今回発見された細菌も基本的には同様に放射線のエネルギーで色素を励起し、そのエネルギーを化学エネルギーに転換して成長していると思われます。

生物の遺伝情報が書き込まれているDNAは放射線の中でも特に紫外線に弱いという性質があり、これを保護するためにメラニンがあるわけですが、こいつらはどうもメラニンで放射線から遺伝子を守りつつエネルギー生産まで行っている疑いがあります。

 記事の中には、放射線を与えると成長が促進されたという情報しかなく、また、「メラニンをアンテナ色素として使ってます」という記述も無いので、今後の生化学的な分析でメラニンをアンテナ色素として使用している事が確認されるまでは単に身を守るためだけにメラニンを使っているのか、それ以上の機能をメラニンに与えているのかは不明ですがその可能性は濃厚ということです。

0 件のコメント: