一昨日、本屋さんに行ったところ「むう」とかいうオカルト雑誌にて問題の自称サイエンスライター、ケイ・ミズモリ氏が昆虫反重力の記事で大反響があったとか調子こいておりましたので、またしても予定を変更する事に致します。
では、電波解析コント「超不都合な科学的真実」開始します!
久々のコントですが…
艦長、また予定変更ですか。
仕方ないだろう、放っておくとダマされるやつが増えるんだから。
誰とは言わないが、「昆虫反重力」でググると、実際にダマされている人のブログがわんさか採れるぞ?
(なぜ直リンクしないかはお察しください)
もっとも、今回の記事はあまりにもアレ過ぎで電波というよりむしろネタの色彩が強いんだがね。
とりあえず、今回のネタになっているのは第十章の
「昆虫から授かった超先端テクノロジー」ですね。
「ムー」の記事も基本的にはこの章のコピペなんですが…
この章はどうやら、ロシヤのグレベニコフって昆虫学者が偶然の発見から反重力装置を制作したという話みたいです。
少し詳しく言うと、今回の主役はロシヤのノボシビルスク郊外にある農業アカデミー科学センターのヴィクトル・S・グレベニコフ教授。
なんでも彼は「空洞構造効果」の発見者として知られる世界的な昆虫学者なのだそうだ。
…世界的って割には、はじめて聞く名前ですがね。
大体「空洞構造効果」って何なんですか?
蜂の巣とかストローの束とか、ようは穴ぼこが規則的に並んでると、そこから反重力場が発生してその中に包まれたものはただ浮かぶだけではなく、透明になって目に見えなくなってしまうんだそうだ。
なんでも、グレベニコフ教授は90年代にこれを応用した装置で空を飛び回ってたんだそうだが…90年代に人間が宙に浮いた話と言うと小官はどうしても「例のニセ行者」が座禅でジャンプしてる写真を思い出しちゃうんだよな。
ああ、あの隠し部屋で札束抱いて寝てた人ですね。
しかし、この人はそれとは別のネタでしょう?
ところがそうとも言い切れないんだな。
この章の中にはグレベニコフ教授が反重力を発見したいきさつが書かれているんだが、なんでも81年のある日に見つけた3ミリ程のハチの繭がぴょんぴょんと5センチばかり飛び跳ねたんだそうだ。
こいつは冷暗所では動かないが、光を当てたり温めたりすると飛び跳ね始める。
なんだこりゃ、コメツキムシのようなもんかいなと思って簡単には跳ねられないように綿の上に置いてもみたが、やっぱり跳ねる。
…どうもこれはただのジャンプじゃない。で、教授は考えた。
繭が5センチ跳ねたところをつかまえて、そこから更に5センチ跳ねさせる…でもってそいつをまたつかまえてという具合に…
明らかにネタですね。ウナギで同じ事をやって天空へ上っていくという落語を聞いた事があります。
というか昆虫学者を名乗る人物ならば、この繭の正体を見抜けぬ時点で問題だろうよ。
こいつが跳ねるカラクリは、多分メキシカン・ジャンピングビーンズというやつと同じだろう。
何ですか、そのジャンピングビーンズってのは?
海外の童話とかに出てくる「ぴょんぴょん豆」って知らないか?
まあ、こいつは実際には豆ではなくて虫コブで、これも例の繭と同様に光を当てるなど刺激するとぴょんぴょんを始める。
…なんでも豆を内側から幼虫がどつくのが原因らしいがね。
ずいぶん根性のある虫ですね…
というか、あきらかに反重力とか関係無いし。
本の内容に戻ると、グレベニコフ教授なんだが、彼は二つの理由から反重力の発見を秘密にしておいたのだそうだ。
第一に、反重力は見つけたがこれを科学的に検証して解き明かすための時間と労力が不足している事。
第二に、装置を作るためにある種の昆虫を利用したんだが、この事を公表すると虫採りが殺到してその虫が絶滅するおそれがあった事。
…結局グレベニコフ教授は99年頃から体調を崩して入院し、01年に秘密を持ってあの世へ行ってしまった。
例の装置も秘密保持のために破壊したんだそうだ。
真相は闇の中ってわけですか。
しかし、自分で装置を壊したんじゃさすがに闇の権力云々言うわけにはいかないでしょう。
うん、実際この章の中には陰謀論は出てこないな。
が、困った事にこれが自然保護とリンクされちゃってる。
シーシェパードといい、こういう変な人達が大声を出すから真面目に環境保護をやっている人達が迷惑すると思うんだがな。
ま、ネタでやっている私達が言えた事じゃないですがね。
とはいえ、知識を持ってる人にとっては実際ネタにしかならないような話なんだがね。
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