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2008年9月24日水曜日

兵糧丸についても少し調べてみた

 前回のリサーチの後、小官はもう一度
「決定版 図説忍者と忍術」を調べ直してみたのです。

その結果、前回のリサーチの結果「兵糧丸」として検索にヒットしたものは、どうもこの本の中で「飢渇丸」として紹介されているものに近そうだという事が判ってまいりましたので、これもレシピを引用しておきます。
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朝鮮人参150g、そば粉300g、山芋300g、もち粉300g、
ハトムギ150g、はこべの乾燥したもの15g
これらをみな粉末にして、酒2升を入れて軽く混ぜる。
3年ほど放置して酒が乾くのを待つ。
酒が乾いたらよく練り練りして4センチくらいに丸める。
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 こっちの方は糖分が入らず、蒸しの工程もありませんが、サイズといい材料の内容といい、「いわゆる兵糧丸」として検索に引っかかってきたものにけっこう近いです。
ちなみにこの飢渇丸のレシピはなんでも忍術三大秘伝書「萬川集海」に掲載されているものだそうです。

…まあ、この本のレシピだと兵糧丸にせよ飢渇丸にせよ、なんかやたらに朝鮮人参やらその他の生薬やらが出てくるんで、どうも近付き難いイメージがあるんですが、おそらくコレが「いわゆる兵糧丸」の元ネタであると考えて差し支えないと思います。

とりあえず、本書にある分析と考察に目を通した感じでは、両方とも基本的には同じ野戦食ですが、飢渇丸の方はどちらかと言えば主食に近い位置付けであるのに対して、兵糧丸はハンガーノック対策の糖分補給という意味合いが強いようです。

 なるほどなるほど、これは勉強になったわいと喜んでいた小官は、しかしながら本書を「秘毒・秘薬」の章まで読み進めて戦慄するハメになりました。
そこには、忍術三大秘伝書「忍秘伝」にある「仙方妙薬」として以下のレシピが載っていたのです。
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黒大豆5斗の皮を剥いて水で何度も洗って乾かし、粉にする。
これに麻の実3斗を粉にして混ぜ、こぶしの大きさの団子にして甑に入れて蒸す。
蒸すときは子丑寅三時、卯の上刻に甑を出し、午の刻にて乾かす。
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 黒大豆に麻の実…

これは先のリサーチで検索にヒットした「上杉流兵糧丸レシピ」に似ていますが…

効能書きを読んだところ
成分:テトラヒドロカンナビノール
効能:心身安定・疲労回復

ヤバいです!
上杉流兵糧丸ヤバいです!
(まあ、戦時にはそう珍しい事でもないんですけどね)

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