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2009年6月17日水曜日

ライトニング2について心配な事

 ここんとこしばらくF-X選定の話が盛り上げっていますね。
小官はライトニング2でほぼ決まったものと思っていますが、やっぱりラプターを売ろうという話が再燃するかと思えば、厚化粧イーグルが安いというが出たり、タイフーンならばブラックボックス無しでライセンス生産できるというが出たり…

結局のところ防衛省がラプターにこだわっているのは、お役人なので一度決まった方針を変えられないからだと思いますが。

そりゃ確かにラプターは良い飛行機です。
おそらくわざと性能を落としたモデルでもライトニング2より性能は高いでしょう。
しかし輸出が解禁され、さらに性能を落とす改造をやっている間にはライトニング2がアメリカ以外の国でも実戦配備に就くでしょう。

厚化粧イーグルは安いかも知れませんが、あれはステルスというよりRCS対策をやっただけの感がありますし、中国みたくデッドコピーを改造して生産する事が禁じ手でなければ日本ならもっといいのが作れそうな気もします。
今更あんなのを買う意味が解りません。

タイフーンはステルスじゃない上に、欧州機という時点で航続距離が短かそうですが、スーパークルーズ可能で最大速度がマッハ2前後という飛行性能は明らかにライトニング2に勝っており、これをブラックボックス無しでライセンス生産できれば、将来心神の研究データを生かして国産ステルス戦闘機に発展できるかも知れません。
…それも今後技本に相応の予算が出ればの話ですが。

以上のようなわけで、限りなく内定に近いと思うライトニング2なんですが、小官あの機体に関しては一つ懸念している事があります。

今更ですがラプターの騒音が小さいのは、強力過ぎるエンヂンを双発で積んでいるので、騒音の元となるアフターバーナーを炊かずに離陸できるからです。
このあり余る推力はスーパークルーズ時にも十二分に生かされるわけなんですが、ライトニング2は単発機であるために推力が不足しているのか、はたまた空力洗練がアレなのかスーパークルーズは不可能で最大速度もマッハ1.7程度と飛行性能ではF2にすら劣る始末です。

某所には「単発のライトニング2は双発のラプターより静かな筈だ」と言う人もいますが、小官はそれは早計なんじゃと思うのです。
そりゃ両者とも同様にアフターバーナーを炊けばライトニング2の方が静かかも知れませんが、ライトニング2が推力不足のため通常の運用で離陸時にアフターバーナーを炊くような機種であった場合、実質的に住宅地へ届く騒音はラプターより大きくなる可能性があります。

…そうなるとこれが空自に採用されたり、嘉手納に配備されたりすると新型機の方がうるさいというセオリーが強化されて平和大好きな人達が大喜びするだろうと考えられるので、これは面白くない話です。

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