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2013年1月23日水曜日

コンピュータはお年頃

 小官が出入りしている地元のブログに昨年の末あたりからブログ主の書いた記事の内容もよう読まんと根拠不明の妄想を書き散らして悦に入っている荒らしが湧いてるんで、報復のために動画の制作を始めましたよ。
…まあ、荒らしってのは大体ブログ主の警告も他人の諌言も聞かずに一人で勝手に暴れる習性がありますが、少々相手してやったら面白いように知識不足を露呈しては揚げ足を取られるんでね。
これはより大勢の人間が見る場所に晒して楽しまんとイカンでしょう。

 さて、今回はコンピュータのお話です。
その昔木星へ行ってお猿さんになるという映画では人語を解し、宇宙船の操縦までやってのけるコンピュータがCIAに与えられた守秘命令を誤解した挙句反乱を起こして乗組員を殺しまくるというドラマがありましたが、実際に21世紀になってみるとたしかにチェスだの将棋だのをやるコンピュータは出てきたが人語を解するものはいっかな出てこない…というところへ数年前IBMが早押しクイズを解するコンピュータをリリースして話題になるというニュースがありました。

詳細については昨年NHKがレンホーに殺されかかった汎用京速計算機をいかにも腐女子受けしそうな渚カヲル似の男の子にしてしまう変態番組で述べられていたと記憶しています。

話を戻しますと、先だってギズモードに上がってきた記事によりますと、こいつに人間のボキャブラリーを学習させる過程でIBMの技術者が今時の言葉も必要だと思って…まあ、日本で言うところのバカ発見器みたいな場所から情報を拾ってくるように設定してやったところ、反抗期のお子さんが好んでそうするかのごとく汚い言葉をどんどん覚える覚える!
しかも解らないことがあると考えるのめんどくさいからまずウィキペディアに行く。
で、しまいには試験官が
「魏志倭人伝に出てくる古代日本の女王は?」と聞くと
「くそったれ!」と答えるような悪い子に育っちゃったのです。
これがもしも尾木ママだったならば、これでまた一歩大人に近づいためでたしめでたしと喜んだかも知れませんが、大手IT企業の社運をかけて臨むクイズ番組の本番で
「ロシヤ革命の主導者は?」と聞かれて
ママじゃないやつ!」と答えられても困るものですから、技術屋さんたちは仕方なくワトソンが覚えた悪い言葉を全部消去してしまったとの事です。

 ただ、私は今回技術的な側面から少々彼の事を弁護しようと思います。
件の番組でも紹介されていたことですが、ワトソンは基本的に言葉の意味というものを深く考えた上で自発的に答えを導き出すというようなアプローチはとっていません。
彼に使用されたのは機械学習という仕組みで、早い話が”人間ならこう答える”という質問と問題の関係性をテンプレ化して大量に記憶させたわけです。
まあ、そもそも早押しクイズってものは場数をこなしてある程度パターンが読めてくるようになると素人殺しの悪辣な引っかけ問題を出だしで正解しちゃうなんて事ができるわけで、人間ですらあんなのが他人より上手に出来たからと言って論理的に思考してるかと言うとそれはどうも怪しい。
ましてやコンピュータが同じことをできたから知能があるって即断できる話でもないのです。

ただ、これはこれでそもそも物を考えるとはどういう事なのかって哲学的な問題にも展開できそうですが、この問題に関する限りニヒルな言い方をしてしまえば、ワトソンは単に悪いサイトに入り浸った結果悪いお友達の真似をするようになってしまったってだけなのです。

…いや、別に悪いお友達にはそもそも物を考える能力が無いなんて言うつもりは毛頭ありませんが。

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