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2008年4月16日水曜日

チベット問題に対する意外な方面からの批判

 読者の方は覚えておいででしょうか?
二月程前にわがブログにて昆虫反重力をネタにコントをやった事を。
その時小官は先任士官に
「仕方ないだろう、放っておくとダマされるやつが増えるんだから。誰とは言わないが、「昆虫反重力」でググると、実際にダマされている人のブログがわんさか採れるぞ?」
と言いました。
…事実、その時点で検索をかけると、M研のページに続いてUFOビリーバーのブログがずらずらと並ぶってな状況だったわけなんですが、こないだふと思い当たって再び「昆虫反重力」をぐぐってみたところ、ものの見事にうちの記事が1ページ目にヒット!
これはうちでマイナーなネタを扱った時に往々にして起こりがちな現象で「マイクロニューク」の一件の時と同じものです。
で、例によってがっくりくるわけですが。

 しかしながら今回取り上げるのは、これもまたマイナーではありますが、「おっ?」と思うような興味深い話であります。
小官が某所の掲示板にて最初にその話に触れたときは反射的に
「まじっすか!?」と思ってしまいました。
というのも、なんと中核派がチベット問題の件に関して中国政府を手厳しく批判したというのです。
 中核派と言えば「日本もコムソ国になぁーれ♡」な人達の中でも未だに角材とモトロフを行動選択肢から外していない特に極端な人達の事です。
そんな人達が、拝金主義に堕したとはいえ、一応同じ陣営に属する者である筈の中共を批判するというのは、ちょっと想像しにくい話です。

 で、その掲示板で提示されていたソースを調査してみたわけですが、
問題の記事は週刊『前進』の2337号3面3で
日付は今年の三月三十一日のものですね。
「中国人民の総反乱の突破口」という題名で、4月16日現在の時点ではソースとして提示されているページの上から四割ほどの位置にあります。
記事の頭の部分を抜粋すると、
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●チベット人民への虐殺弾劾!
 3月10日のラサでのデモに始まったチベット人民の闘いは、瞬く間に激化・拡大し、中国スターリン主義の支配を根底から揺るがす大闘争となった。武装警察や軍隊の出動による残虐な弾圧は人民の怒りの火に油を注いだ。暴動はラサからチベット自治区全体へ、さらに隣接する甘粛省、四川省、青海省などへと次々に拡大。チベットの独立を求める文字どおりの全民族的な蜂起へと発展した。
 これに対して中国スターリン主義が加えた凶暴きわまりない武力弾圧と虐殺は、断じて許すことができない。中国政府当局は、ラサでの僧侶のデモ発生を聞くや直ちにこれを警察によって暴力的に解散させた。そしてこれへの抗議と怒りが暴動となって爆発すると、軍と警察が全市を封鎖して戒厳体制を敷き、抵抗する者に即座に発砲し射殺した。さらにチベット人の外出を一切禁止した上で、その住居をしらみつぶしに捜索し、当局への恭順の意を示さない者は片端から連行し拘束した。
 同様の封鎖と弾圧は甘粛省や四川省でも大規模に繰り返された。この過程で虐殺された者は少なく見積もっても140人以上、負傷者は数百人と言われている。
 中国政府は、事態の本質が中国スターリン主義政権の過酷な民族抑圧に対するチベット人民の蜂起であることを隠すために、暴動は国外の「ダライ・ラマ一派」による「計画的な犯行」「北京五輪の破壊を狙ったもの」などとキャンペーンしている。また内外の報道機関に異様なまでの報道管制を敷き、血塗られた弾圧の実態を覆い隠すことに必死になっている。だがそれは怒りをさらにかきたてるものでしかない。24日には四川省で再び大規模な激突が起きた。闘いの火は今や、ますます深く燃え広がろうとしているのだ。
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といった感じで、この件に関する中核派の言い分としては
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 今や、チベットの決起が、新疆ウイグル自治区を始め中国スターリン主義の民族抑圧に苦しむ諸民族の新たな決起を呼び起こすことは不可避である。さらに、それ以上に一層重大なことは、この闘いが、すでに中国全土にわたって始まっている労働者や農民の大反乱と結びつくことだ。
 中国国内での労働争議は年々急増し、昨年には40万6千件に達した。開発で土地を追われた農民による暴動も続発し、かつますます大規模化している。世界金融大恐慌への突入は労働者・農民の困窮を一層激化させ、中国大陸を再び一大騒乱状態にたたき込むのは間違いない。3月5日から2週間にわたって開催された全人代(全国人民代表大会)では、この危機をどうのりきるかが最大テーマとなった。チベット人民の大決起はこれをまさに直撃したのである。
 米帝や日帝を始めとする国際帝国主義は、中国国内への帝国主義的介入と侵略を強める手段としてチベット問題を利用するが、中国人民自身の手による中国スターリン主義支配体制の打倒を実はまったく望んでいない。それは、プロレタリア世界革命への道を開き、帝国主義の世界支配の打倒に直結するからだ。だからこそ米帝は、中国政府と連動して「事態の鎮静化」に必死になっている。
 反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命こそ、全世界の労働者階級と農民、被抑圧民族の唯一の解放の道だ。闘うチベット人民と連帯し、この道を断固として突き進もう。
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 ってな感じです。
うーん、…いかにも中核なノリですが
なるほど、たしかに中共を批判しています。
まあ、「資本主義圏も共産主義圏も敵だ。」という論調には、
「あーあ。」としか言いようが無いわけなんですけど、
まあ要するに「中核は活動家の味方です!」
と、こういう理屈から今回白色テロに走った中国政府のやり方を批判しているってわけなのでしょう。

とはいえ、活動家の味方だから正しいとも思えませんがね。
事実、シーシェパードのような連中もいるし、今回聖火リレーを妨害している「国境無き記者団」のやり方も明らかにやり過ぎでしょうから。

ただし、従来のような右翼左翼というステレオタイプな捉え方が通用しない時代になってきている事は確かなようです。

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