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2007年6月23日土曜日

電波解析レポート〜「まもなく宇宙人が到着します」第四章

水曜の夜にテレビの速報で東京都小金井市の工業大学で半導体の実験をやっていた外国人留学生が爆発事故を起こし、助けに入った人も巻き込んで二次災害だ何だで計6人がフッ酸を浴びて病院送りになったとやってたので、早速記事にしようと考え、情報収集に励んだのですが、他のソースには上がっていない。
待てど暮らせど続報すら入ってこない…一体どーなってんのよ?
そういえば速報の内容もかなり変なものでした。
ゴミ箱の中で硝酸とアルコールが反応し、発熱して爆発。学生がフッ酸を浴びた。
フッ酸は強酸性の危険な物質で…。
もしもーし?

それでは前回の予告通り今回は「フォトンベルト」をやりたいと思います。
「まもなく宇宙人が到着します」の第三章。
基本的にここの中身は一般的な本屋でもオカルト書として広く売られている
「フォトン・ベルトの謎」
「フォトン・ベルトの真相」

といった書籍の内容をコピペ&要約したもんだと考えて頂ければ問題ないと思います。

では間違いを指摘致しましょう。
83ページの図1
ここに「天の川銀河団」の概略図として、「アルシオネ星系」のまわりを太陽系のように複数の恒星系が周回している図が示されています。
で、これは鳥瞰図のように斜め上からの視点で描かれているので、それを差し引くと、中心のアルシオネ星系からおおむね12時と5時の方角で銀河面に直交するように「フォトンベルト」が描かれており、アルシオネを中心にドーナツ状に光が放出されているとの説明書きがあります。
太陽系は6時半あたりの方角に描かれており、一周するのに五万二千年かかるとあります。
で、9時半あたりにシリウス星系A・B連星が描かれています。
少し知識のある方ならば、この時点で「この星図、出鱈目じゃん。」となる筈です。
第一に太陽は銀河系の中心部から概ね二万八千光年離れています。
ところが、アルシオネというのはプレアデス星団にある星です。
プレアデス星団は地球からたかだか四百光年しか離れていません。
更にシリウス連星系に至っては太陽系からたかだか8.6光年です。
この距離関係ではプレアデス星団から太陽系とシリウスを見ても、「殆ど同じ方向」に見えるでしょう。
これが例えば60度離れて見えたら、太陽系とシリウスの間は最短でも230光年は離れてないといけません。

小官も原典となっている書籍にはざっと目を通してみましたが、その内容は
「銀河系を横切るように光の帯があり、太陽系は既にその帯の中に入りつつある」
「太陽系がフォトン・ベルトの中に進入すると、惑星ニビルがやってくる」
「惑星ニビルの正体はプラズマの塊であり、これが太陽系のフォトン・ベルト突入と同時にやって来るのは、フォトン・ベルトの光エネルギーが、太陽系の電磁気を狂わせるからである。」
「惑星ニビルがやってくると文明が滅亡し、新人類が生き残る。」
といった感じのものでした。
これは明治時代にあった「ハレー彗星騒動」にかなりそっくりです。

ただし、憂慮すべきはこの天文ショーが殆ど短絡的に文明の滅亡と新人類の誕生に結びつけられている事です。
さらにこの本の著者のようにそれを「秘密結社陰謀論」とリンクさせている人もいるとなれば…
これはあくまでも推測ですが、太陽系がフォトン・ベルトに突入するとされている2012年前後に一部の熱心な「フォトンベルト信者」が地球脱出の名の下に集団自殺する事態が予測され得ます。
更に過激な集団はフォトンベルトへ進入する前に「イルミナティ」を潰さねばならぬということで、世界各国で政府の中枢に対してテロを仕掛けるかも知れません。

ですので、若干政治宣伝っぽくはなりますが、このブログをチェックなされている方がおられましたらば、こういった香具師にダマされぬよう2012年までにきちんと科学を勉強しておいて下さい。(笑)

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