このブログを検索

2008年5月31日土曜日

もうじき上半期終わるのに…

こないだQ.E.D.の29巻買ったんです。
帯を見たら「コーヒーカップを使って金庫を盗む」
…トポロジーネタか?と思って読んでみたら普通に当たったね。

しかしこの人、絵の方は相変わらずですが着実にストーリーの作り方がうまくなってます。
伏線として入ってる「パシリの菱田が南極へ行った」件が秀逸です。
ま、その上絵まで期待するのは欲張りってもんですよね。

さてと先任、久しぶりに電波解析を始めるよ。

艦長、いつだったか「このままだと今年の前半は電波解析」って言ってましたよね?
もう、今年の上半期終わりそうですけど。

だってこの本、後半からもう殆どオカルトだもん。
ネタやれっつったって、まともな科学の話題とオーバーラップする部分がロクにないから「どないすんねんな」だもん。

ええと、今回の電波解析は「超不都合な科学的真実」の第七章
西洋医学の常識を覆すバイオ・アコースティックスとは
ー治療法が確立されていない病気、怪我への有効性を探る
です。

本章を読む限りに於いては、バイオ・アコースティックスというのは病人の声をコンピュータ処理して悪いところを割り出し、これを補正する性質の音波をヘッドフォンで聞かせる事によって病気を治そうというものらしいな。
…人間は言葉や声を発する時、無意識に自分自身の声を聞きながら声の質を調整するらしいから、まあ、難聴が原因の言語障害とかならばこういうのは効くかもしんない。
また、骨芽細胞は音波の刺激で成長速度が変わる性質があるというので音波で骨折の治癒を早める研究なんてのもあるらしい。
だがこの本には…関節炎、気腫、高血圧、知的障害、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、骨肥大症、環境アレルギー、ダウン症などで有効性が報告されていると書かれている。

あ…いつものパターンですね。
えっと、バイオ・アコースティックを開発したシャリー・エドワーズというおばはんは特殊な聴覚の持ち主で、人間が話している時、声の他にも別の音が聞こえるんだそうです。

クレセントノイズかいな!

いろんな漫画を読んでるんですねぇ、艦長は。
で、本題に戻るとその音ってのはどうも人間の耳から出ているらしいのです。

うむ、ただし人間の耳から音が出るというのは事実だ。
耳音響放射」といって、聴覚を司る細胞の反応によって一度耳に入った音が内耳から戻ってくる。
これの有無は「耳にきちんと音が入っているか」を判定する材料になるので、難聴の検査なんかにも使えるのだそうだ。

もっとも、この本にある「音」とは別物みたいですね。
===============================
 人間の脳波の周波数帯域は0〜60Hz程度といわれる。ちなみに4〜8Hzはθ波、8〜13Hzはα波、13〜30Hzはβ波と呼ばれている。通常の生活で耳にする音の周波数はそれよりはるかに高いもので、それほど人体に影響を与えるものではないと考えられている。実際、平均的なオーディオ機器が録音・再生可能な周波数域はCD、MDで20Hz以上、カセットテープで50Hz以上である。そのため、日頃われわれはあまり低周波音を浴びていない。
 もし脳波と同程度あるいはそれ以下の周波数の音を偏って浴びた場合、脳波に干渉して人体になんらかの影響を与える可能性があるといえるかもしれない。であれば、それをうまく利用すれば、健康改善の強力な武器となるだろう。
===============================
この言い回しから察するに、問題の「音」というのはどうやら低周波音らしいです。

それ以前に、ここも突っ込みどころ満載なんだがね。
日頃人間が聞く音はオーディオ機器の音だけではない。
ゆえに、日常生活でも気付かないだけで普通に低周波音を浴びていると言えるだろう。
例えば自然界でも、台風なんかからはかなり大きな低周波音が出ていて、クラゲはこれを感知して沖合に逃げるのだそうだ。
また、人工物では扇風機なんかの回転軸を少し曲げてやると、聴覚では感知できないがこれまた低周波音源となる。
…偏って浴びる事自体殆ど不可能なんじゃないか?

艦長…
そんな事言ったら本章にはこんな事まで書かれてますよ。
===============================
 色相の変化を系統的に表している色相環では、中心を挟んで反対側にある二つの色は補色関係にあり、混ぜ合わせれば互いの色を打ち消し、無彩色となるように配列されている。それと同じように、1オクターブの音の輪を作ると、対立線上の2音の波動は、合成すれば互いを打ち消し合って中和される。このような原理に基づいて、使用する低周波音が決められる。
===============================
そもそも音階とか人間が便宜的に設定したもんなんじゃないですか?

うむ、全部が全部便宜的に設定されたものというわけではないのだがな、一般的に音の高さが1オクターブ上がると周波数は2倍になると言われている。
1オクターブ上がれば2倍、2オクターブ上がれば4倍。
ここで同調して強め合うというのは判らなくもないが、3倍音、5倍音のケースが見落とされているな。
…ちなみにここできれいに同調しないと、物理の教科書で言うところの「うなり」が発生して具合が悪いので、和音を作る時に同調してくれるように一般的な音階では音と音との周波数は厳密な等比級数的な関係とはなっていないのだそうだ。

じゃ、「同調しない音」をぶつけて打ち消そうとしたらまずいんじゃないですか?
色の違う光を重ねて白くするというよりむしろ、色の違う絵の具を混ぜてネズミ色にしちゃうような事にならないんですか?

うむ、この件に関してケイ・ミズモリ氏はアメリカまで行ってライセンスを受けた施術師に治療を受けたレポートを書いてるんだが、
===============================
 最初はとまどったが、基本的には、ノイズが少なく穏やかに感じられる音が自分に合っていると判断できることが次第にわかってきた。
===============================
と、こう書いている。
だが一般的に言って、全帯域に均等に拡散した「白い音」というのはいわゆる「ホワイトノイズ」ってやつだ。
…アンテナ線引っこ抜いたテレビの出す音と思ってもらえばだいたい正解だな。
自分の声と合成したらそんな音になるような音声ってどう思う?

…普通にやがましいんじゃないですか?

…だよな。
しかもこの筆者はヘッドフォンをレンタルして処方された三種類の音を聞く事になったんだそうな。
一つは、体のバランスを整え免疫を高める音。
二つ目はアジスロマイシンという抗生物質と同じ効果のある音
三つ目は感染が疑われたカビの持つ周波数と逆波形の音

抗生物質と同じ効果がある…

な、酷いだろ。

これで通常の医療を拒否した人が大変な事になって真光源の件と同じ展開になるんですね、わかります。

それはどうかな?
なんでもこのバイオ・アコースティックスってやつはかれこれ30年続いてるんだそうだが。

なまぬーるく見守っておいてやりましょうよ。
ね、艦長。

だの。
しっかし、逆再生メッセージに原因と結果が同時に存在…
あと三章だけとはいえ、こんなもんどうやってネタにするんだよ。

まあまあ、これができたら敵戦艦撃沈だと思って頑張りましょうよ。

十一隻のうち三隻が戦艦…
先任、着底してやり過ごすぞ!

爆雷落としてこないだけでもマシでしょ?
きちんと消化しましょうよ。

0 件のコメント: