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2009年9月16日水曜日

平和宇宙戦艦その6

先週、HTVの一号機を搭載したH2Bロケットが打ち上げに成功しましたね。

既存のコンポーネントを流用したとはいえ、新型のロケットに新型の宇宙機を載せて打ち上げる。
しかも、航空宇宙分野では事故が多発する時期には国境を越えて事故が起こるジンクスがあるというのに、この間韓国でロケットが打ち上げに失敗していた

…というわけで、無事に上がるまではヒヤヒヤもんでしたが。

さて、皆さん今回は「平和宇宙戦艦が世界を変える」の第六章
”平和宇宙戦艦がもたらす政治・外交上の効果”
です。
前回の内容がアレだったんで、この段階で既にどんな感じの内容なのか判る気がしないでもないですが、きちんと消化しましょう。
では先任。

まず最初の節”対日照準中の核弾頭ミサイルを無力化できる”の内容は要するに平和宇宙戦艦の実用化によって核ミサイルが過去の兵器となってしまうという事です。
核ミサイルが過去の遺物となってしまえば、核クラブはその特権的地位を失い、インドやパキスタン、北朝鮮のように核を持とうとする国も無くなると書かれています。

まあ、平和宇宙戦艦構想にせよレーザーMD構想にせよ、核ミサイルをほぼ確実に撃墜できる手段の実用化が核兵器を過去のものとしてしまうという考え方は大筋では間違っていない。
もっとも、そうしたところで宇宙戦艦による軍拡競争が始まるんじゃないかというのは当然考えられる事だし、国連が実質的にはアレだという事を考えると、開発が終了した平和宇宙戦艦を国連に渡したところで充分な技術力を持った国はやはり我も我もと宇宙戦艦の開発にまい進するだろうね。
というか本文中に
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 日本人だけが核兵器反対を叫ぶ中で、国連安保理の常任理事国は決して核を放棄しようとしていない。逆に、彼らに倣って核兵器を保有しようとする国家が次々と現れる始末である。日本人の主張する核兵器のない世界こそが、人類にとっての理想であるが、核を政治や外交の道具として使うパワー信奉の国家が多過ぎる。
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なんて記述があるんだが、オバマが一方的な核軍縮をするんじゃないかと警戒した日本側がストップを掛けたなんてがある以上、日本人だけが理想の世界に生きているなんてのはウソだろうな。
勿論、核兵器を持たないし持つ意思も無い国としては同盟国の核の傘が弱体化することを恐れるのは「パワー原理に基づけば」全く当然の事だ。

次の”在日米軍は全て日本から撤退する”では、平和宇宙戦艦の実用化が日本周辺国家の軍事的脅威を全て払拭するので、在日米軍は日本駐留の口実を失い、必然的に撤退せざるを得なくなるだろうと言っていますね。

ここまで極端な事を言ってると、9条教徒とどう違うのやらという気もするんだがな、続く”領土は確実に日本に還る”では
※領土問題発生
→利害関係の無い第三国の代表にも入ってもらって外交交渉、さらに国連総会でも結論を出す。
→無視される
→国連軍所属の平和宇宙戦艦が出動。国連様の裁きが下る。
…という恐ろしい事を言っているな。
しかも韓国の密漁船や北朝鮮の不審船、シーシェパードやソマリアの海賊も軌道上からエンヂンを破壊して拿捕すべしとも言っている。

そんなものが軌道上から見張ってるとなったら、別に後ろ暗いところが無くてもなんかアレだと思いますが。

テロの首謀者とか敵国の要人を狙撃するのにも使えてしまいそうだよな。
そして”拉致被害者の救出ができる”では北朝鮮に拉致された日本人の救出だけでなく中国に弾圧されてるチベット人やウイグル人、その他の人権問題に関しても、平和宇宙戦艦による支援攻撃の元、多国籍軍やPKO部隊を展開して解決すべしとの事だ。

そんなことが出来るなら、平和宇宙戦艦なんか無くても最初から多国籍軍を展開して介入しますよね。
実際には内政干渉になってしまうから出来ないのですが。

で、最終節となる”「宇宙海洋開発省」は官僚制度改革の試金石となる”では平和宇宙戦艦開発の為に新しい省を立ち上げて年間七~八兆円投入して研究者・技術者を二万人くらい雇うべきだと言っている。
でもってそのためには、強力なリーダーシップで政治任命による人事を行う首相が必要なのだそうだ。

それって、あの党が第一党にでもならないと無理なんじゃないですか。
というか、さりげなく危険な発言ですよね。

胡乱な事を言う。
平和の名の下にスペースプレーンから地上をレーザー攻撃しようなんて言うような人物が危険でないわけがないだろう?

たしかに…
それで次の最終回では”日本に数千億兆ドルの外貨をもたらす”ですね。

先任、判ってるな「数千億兆ドル」には突っ込むなよ。

はいはい、判ってますってば。

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