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2009年9月30日水曜日

兵頭先生が杉山先生に対抗するそうです

 小官は先週まで、杉山徹宗先生の「平和宇宙戦艦が世界を変える」の内容を皮肉たっぷりに紹介してきたつもりでした。
しかし、今になってアマゾンのレビューを読んだところ
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この本を読んで得られるメリットはいくつか有るが、

1.先に挙げた「本そのものの内容を疑うことを憶えられる」と言うこと。
2.ゲームや小説に出てくる「読むだけで正気を失う魔道書」のような体験ができること。
3.書評や店頭で実際に中身を確認できる事の大切さを知ること。

等が上げられる。
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まったく、かなわんなぁ…こいつら一体何所でこんな悪辣なギャグセンスを身につけて来るんだか。

さて、そんな杉山先生に対抗しようとでも考えたのか、ソッチ方面では結構有名な兵頭二十八先生がこれまた「自衛隊無人化計画」なる本を出しておるようなのです。

本書の主張せる所は、早い話が「ドロイド軍の創設」であります。
にっくき敵国に強襲着陸した平和宇宙戦艦から吐き出されるラジャラジャの群れ…中々に興味深い日本の将来像です。

もっとも、ジュンク堂にて内容を立ち読みした限りに於いては、そこまでアレな記述はなく、(とは言っても爆弾積んだ車両にラジャラジャを乗せて特攻させようなんてネタがあったりしましたが)わりと常識的な内容でアマゾンでの評価もおおむねよいものでした。
つっても、レビューの内容がみなマンセー記事ばかりという次第ですが。

…まあ、ネタ本っちゃネタ本なんですけどね。

現実の話をすると、先進国の大多数がGDP比2%前後の軍事費を消費している中、日本はこの値がまあ1%弱といったところなので、少なくとも物理的にはこの方面への伸びしろは充分にあると考えます。
軍事技術の開発に税金を掛け流して、社会全体への波及効果を期待するという手法も、用法・用量さえ正しければ非常に有効であることはこれまで米国が身をもって証明してきたところであります。

しかし、日本は戦後この方こういった軍事ケインズ主義的なやり方には非常に懐疑的です。
ましてや、新しい総理であるところのハトハトは友愛の名の下に必要な防衛費すら削りかねないお方です。

ぶっちゃけ、「物理的には可能だが、日本はその方向へは舵を切り得ない」そういう内容の本です。

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