さてさて、本題に入る前にまず
「核」という単語をきちんと定義
しておいた方がいいと思います。
だから今回は題名の通り面白くも何ともない記事になるとは思いますが、何卒ご容赦を。
だって核兵器とダーティボムの違いが判らない人とか本当にいちゃうんだもん!
それでは奥様、こちらの資料をお読み下さい。
http://cherun.dyndns.org/cherun/no01/01add.html
基本的に高校レベルの内容なんで、少し努力すれば文系の子にもご理解頂けるかと思います。
例によってぶっちゃけますと、原子ってやつはプラスの電荷を帯びた原子核の周りをマイナスの電荷を帯びた電子がぴゅんぴゅん飛び回っています。
そして原子核はプラスの電荷を帯びた陽子と電荷のない中性子がそれぞれいくつか集まってできてます。
当然プラスの電荷とマイナスの電荷は引っ張り合いますから、この電子は基本的にそう遠くへ行ったりはしません。
そして原子は外界に対して電気的に中性の状態を保とうとするので、原子核の中の陽子と、原子核の周りをほっつき歩いてる電子の数は基本的に同じです。
ただし、近くに別の原子がやってくると、一番外側の電子はお隣さんとの間を行ったり来たりするようになるので、この二つの原子は問題の電子でもってお互いにテキトーな距離を保ってくっつくことになります。
こいつが「化学結合」ってやつです。
しかしながら、今回お話しするのは化学結合のことではありません。プラスの電荷をもった「原子核」のことです。
…おかしいとは思いませんか?
プラスの電荷を持った陽子は同じプラスの電荷を持った陽子とはお互いに反発する筈です。
ならば、原子核がたった一個の陽子でできている「水素」はともかく、その他の種類の元素の原子核はその反発力でそれこそ芸術的にバクハツするはずです。
それを妨げているのが今回の主役「核力」です。
http://www2.kutl.kyushu-u.ac.jp/seminar/MicroWorld3/3Part3/3P32/nuclear_force.htm
原子核の中で陽子と中性子は大体電子の200倍くらいの重さがある「π中間子」というものをやり取りすることで固く結びついています。
ただし、完全にカチンコチンかというと、意外とそうでもなくて、陽子も中性子も原子核の中心にある「核力の重心」とでもいうべき部分の周りを(まあ、素粒子という意味では同じようなものですから)電子みたいにぴゅんぴゅん飛んでます。
このため、化学的に安定な「希ガス元素」というものがあるのと同じく、核物理的にも安定な「マジックナンバー核種」ってものがあったりします。
http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2002/020404/index.html
(これはちょっと理系向けのマニアックな資料ですけどね)
で、原子核の中で電気的な結合力よりはるかに強い核力にふんじばられながらも陽子や中性子は元気にぴゅんぴゅん飛んでるわけです。
そんな原子核を、どうにかしてぶっ壊せば、こいつらはアリエネエ勢いで散り散りばらばらにすっ飛んでいくことになりますよね?
このすっ飛ぶ勢いが核のエネルギーであるわけです。
そのパワーたるや、電気的な力に基づく「化学エネルギー」の百万倍とも一億倍とも言われます。ここに「エネルギー密度が高い」という核の特徴が現れるわけです。
ただし、フツーに見かけるそこいら辺の物質は原子核がそのめちゃめちゃつよい核力できっちりと結合しているので、並大抵な手段でぶっ壊すことはほとんど不可能です。
まあ、粒子加速器を使って発生させた中間子を叩っ込めばそうでもありませんが。
しかしながら、そこで懲りないのが人類という生き物です。
つまり「壊れやすい物質を探せばいい」と。
実際、核の中で陽子と中性子の数がバランス取れてなかったり、或いはあんまり大所帯で陽子が多すぎたりといった理由によって不安定な状態にある原子核は、そのストレスから自分の身内を追い出してしまうことがあります。
で、やっぱり追い出された素粒子はアリエネエ速さでかっ飛んでいきます。
私たちはこのような原子核を持った物質を「放射性物質」というわけです。
なかでも酷いのが「アクチノイド元素」というとてもとても重たい元素の一群です。
普通の放射性物質はある程度の法則性に従って自分の身内を村八分する程度ですが、この「アクチノイド元素」は時々激しい抗争の末、真っ二つに割れてしまいます。これを「核分裂」というわけです。
ただ、核分裂の発見は最初からそれが目的だったわけではありませんが。
…どうですか?益々判らなくなったでしょう。
本格的なホームページでもないブログで物事の説明をするなんてこんなもんです。
1 件のコメント:
「核兵器とダーティーボムの区別がつかない
人が本気でいるんだもん!」というのに
「びくっ」っと反応してしまう、悲しき
三流私立文系出身者ですwいや、完全な
理解はできていないかと思いますが、非常に
分かりやすいご説明で「なるほどー」と
思いました。核分裂とは名前は聞きますけど
核力というものが根源にあるのですね、
勉強になりましたm(__)m
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