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2009年12月19日土曜日

ハイブリッド飛行船の話など

 12月に入ってから政治関係の記事ばっかだったので、ここいらで本題に立ち返って新技術関連の話をしてみようと思います。

飛行機と飛行船を合わせたような「ハイブリッド飛行船」というのがありまして、かなり前から地道に研究が進められていたようですが、ワイアードの記事によると、オハイオ州にてDynalifterの名でこいつが開発されているようです。

こいつの利点は、ヘリウムガスの浮力を使えるので純粋に揚力のみで飛行する従来型の飛行機と比較して燃費がよく、滑走距離が短くて済むことだそうです。

また、ロッキード社や米国防高等研究計画局等でも同様の計画が進んでいるのだとか。

ただ、小官としては飛行船なのに滑走路が必要だったり、飛行機より図体が大きくて軽いために風に弱いという飛行船の短所がばっちり継承されたりで虻蜂取らずにならなきゃいいけどと思わないでもありません。

とはいえ、浮力と揚力の併用は全体的な方向性としては間違っていないと考えます。
飛行船は垂直離着陸が可能で燃費も良いという長所を持っているのですが短所として風…特に垂直方向の乱気流に弱いという短所があります。

なんでも過去の飛行船の墜落事故の原因を調べてみると、
低気圧の中で上昇気流に巻き込まれました
→上昇し過ぎて気袋が破裂すると困るのでガスを捨てましょう
今度は下降気流に巻き込まれました
→地面にぶつからないためにバラストを捨てましょう
…という事を繰り返すうち、ガスもバラストも使い果たして高度を制御できなくなったところで地面に叩きつけられるというケースが多いんだそうです。

…まあ、比較的風にあおられにくい飛行機だって乱気流に巻き込まれると困るわけなんですが、現代のジェット機は比較的気流の穏やかな成層圏を飛ぶ事でこれを可能な限り回避しています。

しかし飛行船の場合、成層圏を飛ぶ事は原理的に不可能ではないのですが、高空の密度の低い大気の中で充分な浮力を得るためにはその分体積の大きな気袋が必要となり、いささか非実用的です。

ですが、気袋を硬式構造のリフティングボディとし、地表近くでは純粋に浮力のみで飛行し、巡航時には大部分を揚力に頼って成層圏を飛ぶようにすれば速度こそジェット機に劣るものの、搭載量が大きく燃費も良いという飛行船の長所を生かしたまま乱気流の問題をかなり回避できることになって具合が良いと考えるわけです。

…という話をしてると、民主党は国内の企業をいぢめて雇用を減らす一方で国家予算を有権者に直接ばらまく事で票を買おうとしているというが飛び込んできたりします。

つまり日本国民皆平等に貧しく、でもみんすを指示しろというわけですね!

だったらいっそ限界集落にコルホーズでも作って小官みたいな底辺の労働者をごっそり受け入れた方が雇用対策と食料自給率の向上を達成できるんじゃあないのか?

 いいかげん半年前みたいにテクノロジーのニュースを紹介しつつ、電波本の書評をやるという方向に戻りたいのですが、みんすのやり方が明らかに間違っており、従ってこういった批判が全面的に正しいわけではないにせよ、まったくの正論である以上、やはり政治の記事が多くなってしまうのかも知れません。

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